2009年6月14日日曜日

Aigis: The ROCK


今夜は映画 『亡国のイージス』 をTVでやってました.

以前見たことがあって,
「つまらん」
とは思いましたが,なんと言うか,
見たくもない映画だからこそ見てしまうというか.


現在 焼酎が入っている状態.キーボードを打つ手が真っ赤でして,いつも以上に辛口批評になってしまいますが,この映画にはいろいろ言いたいことがあるので取り上げます.


まず言いたいのは,この映画,完全に『ザ・ロックThe Rock』 のパクリだということ.
原作の小説ではどうだか知らないですが,映像化されたこの作品を見ると,何から何までThe Rock.

バーッとあらすじを言うと,
イージス艦がアルカトラズ収容所に相当してて,現在の政治のあり方に不満を持つ将校が,危ない特殊兵器を持って都市をミサイルで狙ってるっていうところも一緒で,それに対処するためには戦闘機によるテルミット・プラス(ザ・ロックでは「テルミット・プラズマ」)っていう特殊焼夷弾ミサイルを使うしかないっていう部分もクリソツで,その戦闘機の攻撃を防ぐために主人公が手旗信号で合図(ザ・ロックでは発煙筒で合図)するっていう流れも瓜二つ.

後半はその反乱を起こした将校以下が
「私たちはなんてことをしちまったんだ」
とばかりに改心して懺悔して,かたっぱしから殉職するのも The Rock.

はっきり言って,ここまでパクって,
「恥ずかしくないのか?」
ということ.
もう少し捻りようがあったもんだろうに.

役者たちが吐くセリフもチープで救いようがない.
ネットじゃ 「国を想う男たちに感動!」 とかバカな意見も聞かれますが,いかんせん日本チックではない.
私に言わせれば,このセリフの数々はアメリカナイズされたナショナリズムであって,日本人の感覚ではない.

アメリカ戦争映画に染まって,アメリカ兵の正義感にシンパシーを感じる人たちの趣味が溢れ出る映画です.

そりゃ今のご時世,憂国も愛国もいいでしょうが,その憂国・愛国を欧米の感覚で垂れ流されても私としては感動しませんし,意図が見え見えで焼酎入ってなくても吐き気すら覚えるわけで.

真の愛国者としては,思想にもオリジナリティを求めたいところです.


んで,
予告編として『真夏のオリオン』 が紹介されてましたけど.
どんな映画か知りませんが,これまでの潜水艦映画である,『眼下の敵』 とか 『U-571』 とか『クリムゾンタイド』とかのパクリになっていないことを祈ります.


亡国のイージスといい,真夏のオリオンといい,他には「男たちの大和」や「ローレライ」「ミッドナイトイーグル」みたいな右傾化思考(?)ぎみの映画が多発していることは最近の特徴でしょうか.

そもそもは『プライド・運命の瞬間」がことの発端かな?
これを期に日本でも国粋・右傾映画を作っても大丈夫なんだ,という気運が高まったとみているのですが.

そのちょっと前には,木村拓哉・反町隆史で有名になった『君を忘れない』がありました.この映画ではまだルックスと感動重視で “戦争とは何か” について現実的に,そして真剣に向き合っておりませんで.
ただ,映画の終盤にある唐沢寿明 演じる上官の 特攻に向かう兵を前にしたスピーチには,今現在の戦争邦画に通じる気迫が感じられまして,ある意味あの「スピーチ」こそがこの戦争邦画の流れに通じる布石ではないでしょうか.
私としてはあのスピーチこそが日本人の感覚に沿った戦争の感覚だと思っています.


気になるようでしたら,上記作品を見てみてください.

以上,とりとめない映画論評でした.おやすみなさい.