2009年8月9日日曜日

青春という名の羅針盤


「羅針盤」のことについて調べていたら(意味不明かもしれませんけど,興味で),ふと高校時代の国語の先生が書いた小説のことを思い出しました.

『青春という名の羅針盤』 というタイトルだったことも覚えていたので,Amazonで調べたら案の定在庫は無し.
ご本人にも「初版は全て売れた」と聞いていましたし,「これ以上は刷らない」ということもおっしゃっていましたので.

ところが運良く古本で扱っていまして,幸運にも手に入れることができました.
なかなか手に入らないんですよ,出回っていない本ですので.


辻村一仁 著『青春という名の羅針盤』.
今のように小説を読むようにならなかったら手に取っていない小説.こういう境遇に感謝です.

内容はというと,辻村先生ご自身の回想も含んだエッセイにも似た小説.
授業かなんかで少し読ませていただいた時の記憶もありまして.先生が北海道・標津(シベツと読みます)に赴任するため故郷・愛知県を起つシーンである最初の数ページ.まぁ,そこしか読んでいないといえばそうなんですけど.もう一度読み返してみても,家族との別れ,特に父親との別れのシーンは瑞々しい感じがして印象的です.

ご健在なら78歳,今も元気にしているでしょうか.
授業では眠くなる自分を励ましながら根性で受けていたのが大半ですが,なんというか,不思議なオーラをまとった優しい先生でした.

素人ながらも高校の野球部の監督をやっていた,というところからも,私と野球の話をしてくれていたことも思い出します.

芥川龍之介の 「羅生門」 を取り上げた授業が一番の思い出.さすが小説家を目指した先生は小説に対する考察がひと味違う.というのを今になって考えます.

機会があったらもう一度お会いしたい先生です.