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越後の酒


そして今日の昼は職場の食堂,山菜そば(200円)でした.
アップ・ダウンが激しい日々です.


別に何か大事な仕事があるわけでもないので午前中に用は済ませ,雨を時折眺めながらゆっくりと 村上春樹 著『ねじまき鳥クロニクル』 三部作を読んで帰ります.

で,この雨の日の匂いがたまらなく心地よいのです.
コンクリートやアスファルトが持つ匂いを湿った空気が掘り起こすように吹き上げさせます.
雨の日のこの匂いは私にとっては懐かしさを含む匂いです.それもかなり強い情緒を伴う懐古感です.

以前,プルースト効果の話をしました.
匂いと共にある記憶というのは鮮烈だそうで,それを文学作品として取り上げた プルースト 著『失われた時を求めて』 にあるエピソード(紅茶にマドレーヌを浸して食べた際の匂い)からとられた生理学的な現象の事です.

私にとっては,雨の日の思い出が幼少の時の重要な記憶となっているようです.
どんな思い出かは自分でもわかりませんが.


帰ったら,さっそく先週買ってきた新潟のお酒を楽しむことにしました.
っとその前に,大学の大先輩でもあるスナックのママみたいな健康運動指導士のOGの方に日本酒(生酒)をもらっていたのを思い出し・・.
生酒ですから早めに片付けないといけなかったので,そちらから先に手を付けることにしました.
よく見たらこのお酒も新潟県産.
新潟のお酒に巡り会う9月のようでございます.

やっぱり生酒は一味違いますね.
米の味が生きています.
日本酒の良さを堪能です.

ちなみに,「生酒」というのは日本酒の製造工程の中で「火入れ」をしていない状態のものを言います.
味の劣化速度が激しいことから,昔は流通することがほとんどなかったそうです.この味の劣化を抑えるために火入れをするのです.
近年は冷蔵技術が発達していますので,さほど労せずとも一般人が生酒を楽しめるようになったという経緯があるそうです.

それでも,アッと言う間に味が変わってしまうことはたしかで,今日明日中に飲み切らないとせっかくの生酒の良さが半減してしまいます.
明日も気合いを入れて飲もうと思います.