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Excelで多重比較まとめ|ボンフェローニ(Bonferroni)|サイダック(Sidak)|ホルム(holm)|ライアン(Ryan)

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ボンフェローニ(Bonferroni)| サイダック(Sidak)| ホルム(holm)| ライアン(Ryan)の検定方法と,有意差の出やすさを比較しました けっこう 「Excelで多重比較検定するにはどうすればいいのか?」 という記事を検索して読んでくれているようなので,このテーマに絞ってまとめてみました. 過去の関連記事を以下に示しておきます. ・ エクセルExcelでの簡単統計(対応のあるt検定と多重比較) ・ ノンパラメトリック検定で多重比較したいとき ・ エクセルでダネット(Dunnett)の検定をやる方法 SPSS を購入するほどの余裕はなく, 柳井久江 著 『エクセル統計』 が使っているコンピュータに入っていないけどExcelで統計処理をしないと,という場面に出くわした場合にご利用下さい. 多重比較用のエクセルのファイルを作っておくのもアリですね. 以下の記事を読んでも不安がある場合や,元の作業ファイルで確認したい場合は, このリンク先→「 統計記事のエクセルのファイル 」から, 「Bonferroni型の多重比較まとめ」 のエクセルファイルをダウンロードしてご確認ください. さて, さっそく多重比較のやり方ですが,以前の記事にもあるように,各群で2群の比較検定を行ない,p値を出します. A群,B群,C群,D群の4群であれば, 【 A×B, A×C, A×D, B×C, B×D, C×D 】 の6通りです. 以下に例として図を示しました. 2群の比較というのはパラメトリック検定であれば t検定 (対応のある/なし,等分散性のある/なし). ノンパラメトリック検定であれば マン・ホイットニーのU検定 (対応のない2群)か, ウィルコクソンの符号順位検定 (対応のある2群)です. ※ノンパラメトリック検定のp値をエクセルで正面から取り組んで出すのは難しいですから,統計ソフトを使うことになるかと思います. ※後日,どうしてもExcelでノンパラメトリック検定のp値を・・・,という人のために, ■ マン・ホイットニーのU検定(エクセルでp値を出す ) ■ ウィルコクソンの符号付順位和検定(エクセルでp値を出す ) を記

誕生日会

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先日,学生たちが「どうせ先生は誕生日も独りなんでしょ」ということで,誕生日会を開いてくれました. 「祝ってあげるから,おごって」なんていう理不尽な要求ができるのも今のうちだから,と心優しく接してあげる私です. 誕生日会がコテコテの居酒屋ってのも初めての経験です. 全員に学生証を提示させ,年齢確認を実施した後,安心して開始です. 未成年と酒を呑んでいたとなると問題ですので. しかも全員女子ですし. 危ない. そんでもって,ラストはバースデー・ケーキが登場. これはサプライズでした. 「これは私たちが買ってきました.ケーキ代は払わんでいいです」と優しいお言葉. ありがとうございました. 7人で3万円か... 結構,羽ばたいていきましたね. 今回が初めてだったと思います. 自分とこの大学の学生と酒を酌み交わすのは. 同僚や友人と酒飲むのとは全然違いますね. 緊張感があります.まったく酔えません. 目上の先生方と飲むのともまた違った緊張感です. 気を張りつめた状態と言いましょうか. あの先生方も,こんな感じで学生時代の私たちと飲んでいたんでしょうかね. だとしたら,結構大変だと思います. 気が抜けないですよ. お酒の席で大学教員が起こした事件をいろいろ聞いていますので,そんなことにならないように私は気をつけたいと心に誓った誕生日でした.

事実に基づく教育を

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「“ゴルフやゲートボールといった生涯スポーツが盛り上がってきている” というデータを教えてくれないか」 と聞いてきた大学教員がいます. 困るんです. こういう結論ありきの問いかけは. この教員は以前にも スキャモンの発育曲線 のことを聞いてきた人です. ちったぁ自分で勉強しろよ,と思いますが,これが日本の大学教員の現実です. 別に民間の広告とかであれば許されるのでしょうけど(程度にもよるけど),まっとうな大学教育をしようという人間がこんなことでは困ります. 教育はとにかく中立であるべきです. 自分の想いや思想を反映させるものではありません. 今回は日教組だのDQN教師の話をしようとしているわけではなく,とにかく「事実に基づく教育をしましょう」というのがテーマです. 上記の問いかけをしてきたのは体育・スポーツ系の大学教員です. 体育・スポーツ系の学科の学生たちに,「自分たちの未来は明るいぞ.活躍できるステージがたくさんあるぞ」ということを教えたいがために,その事実(そんな事実はないが)を示したくって私に相談してきたのです. まず,上記の件について事実確認をしておきましょう. 公益財団法人 日本生産性本部 編「レジャー白書2011」 からの引用です. 図のように,残念ながらゴルフとゲートボールは衰退の一途をたどっています. ゲートボールに至っては,そもそも繁栄したことがあるのか疑問です.ずっと地を這っています. ついでにレジャーの大御所であるスキーも入れておきました.これも残念な状態です. こういった現象はスポーツ系レジャーの典型例で,ほとんどの種目が参加人数を減らしているというのが事実です. そんななか,逆に参加人数を順調に増やしているのがジョギングやトレーニングといった分野です. 「お金をかけなくて済む」「気軽にできる」「年中できる」「自分の成長がわかりやすい」 といった特長が考えられる種目ですね. 私の専門分野でもあるので,ちょっといい気分. 私もこれは肌で感じる部分でもあります. 最近はフィットネス系に風が来ています. ただ,いつまで吹くかわからないのと,そんなに強い風ではないことが不安なところですが. あと,いい加減な理論やめちゃくちゃなメソッドが蔓延している分野でもあるので,ぶり返しも怖

凄い人をなくしたもんです

突然でしたね. びっくりしました. Apple inc. 元CEO スティーブ・ジョブス氏がお亡くなりになられました. 贔屓にしていた会社ですし,最近もMacBook AirとiPadを購入していましたので感慨深いものがあります. このブログでもなんどか取り上げていた会社でした. 以下にズラーッと並べてみました. Appleの対応 Appleよ Appleよ part2 自分の中での約束を 私の恩師の言葉を借りれば,「持つことに喜びがある」のがAppleの商品です. ただ, ぶっちゃけて言えば,私はMacじゃなきゃダメだというタイプのこだわり人間ではないのです. 用途に応じて使いわけていくので,今のところ仕事する上ではWindowsが主力であることには違いありません. なんで?と聞かれれば,大学で支給されるデスクトップPCがWindowsだから,というところです. 無駄にハイスペックなので気に入っています. あと,SPSSが使える,Excelがキビキビ動く,不思議なフリーソフトがたくさん使える,というメリットがWindowsの良さですね. Macでしかできない仕事が今のところないので,Windowsがメインになっちゃいます. 逆にWindowsでしかできない仕事がたくさんありますので. でも,そのうちMacだけで仕事ができるようになるんじゃないでしょうか. そんな予感がします. SPSSもExcelもMac版があります. 最近は貧乏じゃなくなりましたから,不思議なフリーソフトを使って危ない作業に手を出さなくても済むようになりました. ちゃんと研究費を使って正規ルートでいろいろ購入できます. (そんでも,この違法感がたまらなかったんですけど.まぁ,立場が立場になってきただけに足を洗うことにします) 支給されているPCもお払い箱にしてMacに乗り換えられないかなぁ...と夢見ています. 魅力ある製品を生み出してきたAppleとジョブス氏. Appleにはジョブス氏なきあともより良い製品を出してほしいものです. と同時に,これからは日本純正ハード&ソフトのPCが出てくることを期待しています. いつまでもAppleの製品を有り難がるのもどうかと思っていますので. 私がAppleの商品に浸りき

福島原発事故について考えたこと

前回は原発事故について “思ったこと” を書いたので,今回は “考えたこと” を書きます. 前回は過激な内容で訴えたいことを羅列させてもらいましたが,今回も十分過激に提案したいことを羅列します. 以下に誤解を生む記述が出てきますが,今回もどうか落ち着いて一つの考え方として読んでもらえればと思います. 前回も取り上げましたが,逃げたほうがいいのに逃げない地域住民がいます. 私には到底理解できない心理なのですけど,逃げないんだから仕方ありません.いろいろな事情があるのでしょうし,そういう生き方も認めることが必要です. さて, 今回発生した原発事故は人類の誰もが経験したことがないことです. 当然,人体にどのような影響があるのか,予想はできても実際のところ本当に予想通りになるのか解らないのです. ですから,地域住民をしっかりモニターして追跡調査をしましょう. 汚染レベルもしっかり測定しましょう. どれくらいの汚染レベルで人体にどれくらい影響があるのか,しっかりと実験できる格好の条件です. またとないチャンスなので,逃げない住民の皆さんに感謝して隅から隅まで調査します.研究班は,長期間になるでしょうが総力をあげて観察するべきです. 被爆することについて同意は得られたものとして扱えますよね.逃げてないんだから. 不謹慎だ,と言ってきた人がいます. でも,「不謹慎」 ということで状況を見過ごしていたら次に同じような災害があった時に,さらなる被害を虚しく見るだけになってしまいます. 私は「不謹慎」という言葉ほど後ろ向きで非生産的な言葉はないと思っています. 救えるはずの命を救えないようにしてしまう,人類にとって悪の言葉です(ちょっと言い過ぎた…). 倫理に欠けるのではないか?,住民を利用するのか?,と私に言ってきた学生がいます. 後者はその通りだけど,前者は違います. 例えば今回の件もそうですが,日本は地震の多い国です.この国で地震研究をすることは倫理に欠けることでしょうか? 地震によってどれくらいの被害があるのか?どれくらいの建物だったら大丈夫なのか?被災者の行動パターンや思考はどんなものか? そういったことを地震が多い日本で調査することは悪いこととは思えません. むしろ発生数が多いのでやりやすいでしょう. ところ

福島原発事故について思うこと

この話題を取り上げることは意識的に避けていたのですが,やっぱり触れておくことにしました. 誤解を生む表現が以下に出てくるかと思いますが,どうか落ち着いて一つの意見として聞いてください. 福島原発事故について,私がおおいに疑問を感じている点をいくつか. (1)なぜ原発周辺住民はパニックを起こさないのか? パニックを起こさないからエラいね.というのではありません. エッ!?何考えてんの?バカなの?死ぬの?という意味です. 原発事故が起きてんのに,そこに住み続ける根性が凄いです. 私ならすぐ遠方に逃げますが. だって原発事故ですよ.半径数十キロ圏内が無事で済むわけないでしょ. 逃げたいのに逃がしてくれないんでしょうか? だとすれば黒いスーツにサングラスをかけた男たちが住民を見張っているのでしょうかね. サングラスをかけているので,きっと夕方あたりから見えにくくなるはずです.監視の目を盗んで早く逃げてください. (2)なぜ汚染地域を立入禁止区域にしないのか? 住民がかたくなに住み続けたがっているなら仕方がないのですが,どうやら政府ものんびりしているので手に負えません. 国民・住民の命がかかっているのですよ. 危険だと考えられるところからは強制移住させるべきです. 「まだ安全な汚染レベルだから」などとふざけている場合ではないでしょ. 汚染が進んでいるところは,これから先どんどん汚染レベルが高まる可能性がある(ていうか間違いなく高まる)地域なのです. 今は安全なレベルでも,まだ原発から放射性物質が出続けている以上,いつかは限界を超えるんですから,そういった地域は問答無用で立入禁止にするのが真っ当な判断だと思うのですが. (3)風評被害? いやいや,汚染レベルが高まった地域で生産された農産物を流通させんなよ. 風評被害なんて言ってる場合じゃないでしょ. いや,だいたいが風評被害が発生しないわけがないのです. むしろ,風評被害を小さくするためにも,一切流通させないようにするべきだと思うのですが. 東北の生産者がぁ〜,とか言ってる場合ではありません. 全国の子どもがぁ〜,とか言う事態になってからでは遅いんです. 諦めることも肝心です. 国は東北地方の農家を手厚く慰めてあげてください. 8月には東北被災地ボランティア

大学教員になってから

昨日は授業1コマ以外の時間をひたすら学生との会話に費やしました. 朝から晩までしゃべりっぱなし.ひっきりなしにドアをノックしてきます. 過去最大の研究室訪問数だと思います. ある者は卒論のテーマ探し,ある者はテーマ決め,ある者は作業の仕方,ある者は文章の書き方.ぜんぶ私の学科の学生じゃないんですけどね. アルバイト先の課題とかボランティア先の斡旋だとか,今後の大学生活への不安,なんてのもありました. 今年やる海外研修の詳細を聞きにきたのかと思ったら,そのうち雑談になって,来月が誕生日である私の誕生日会を皆でやってあげるなんて言い出して,「だからその時は先生おごってね」とかいって,祝ってくれるのかタカリにきたのか意図不明な奴もいます. その時にちょっと話題になったのが,「学生との距離」というやつで,教員は学生とどこまで “仲良く” すればいいのか?というテーマです. それを卒論のテーマにすればいいのに,とも思いましたが,これはまた別の学生にけしかけてみましょう. 例えば,こうやって研究室におしかけてお菓子食ってお茶を飲んでいく学生いわく,「mixiとかTwitterとかで先生と仲良くするのってマズいんちゃいますか?」 とのこと. 知り合いに教員とmixiしてる学生がいるそうで,別に問題が発生してるわけでもないんですけど,なんか “一線越えてる感” があるようです. なら研究室に来てお茶飲んだり,誕生日会と称して教員と食事したりするのはOKなの?というところですが. しかも私の研究室は故あってドアを開きっぱなしにできないので,女子学生との密閉空間になっちゃいます.そして,この話をしている目の前の学生は女子です. 「実際に直接顔を合わせてるから」とか「信頼感が違う」とかいうのですが. 私はmixiやTwitterなどのSNSも,使い方次第で学生との良いコミュニケーション・ツールになると考えています. 問題はやはり使い方で,ネットであろうと顔を合わせたコミュニケーションであろうと,同じような “態度” で臨むことが大事です. 例えばmixiにせよブログにせよ,過去の記事が記録され続けるというのは,ある意味でその教員の特性を知ることができ,信頼を得ることができるのではないでしょうか. 文章によるコミュニケーションならではの信頼性というものがあります