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井戸端スポーツ会議 part 3「サッカー日本代表」

このブログを見てくれている人の多くが,スポーツとは無縁だったり関心がない人だったりすることが窺えることがあります. ですので,そういう人でもなんとなく分かった気になれる「サッカー日本代表論」を井戸端会議してみようというものです. あんまり外野がゴチャゴチャ言うことではないのかもしれませんが,そこは「井戸端会議」ということで(以下略 今回のサッカー日本代表について,その総評ですが. 率直に言えば「よくやった」というところです. それに付け加えて「メディアが煽るだけで,日本の実力はこんなもの」といった話をしようという気はありません. その手の話は飽きました.今回はもっと建設的な話をしたいのです. 私が子供の頃(Jリーグ発足当時)の日本代表と比べると,雲泥の差があります.明らかに上手になっています.それは過去のプレー映像を見れば一目瞭然です. だからこそ,やっぱり日本代表の実力というのも見えてくるわけでして. 他の代表チームの試合を見れば,それこそ一目瞭然です. では何が違うのか? というところが気になるかと思いますが. 私見としては, 「判断力」 というところに違いあると感じます. 技術と体力は十分世界で通用するレベルです. 判断力(勝負勘とも言える)の強化は,これからの日本代表(というか日本人選手)の課題だと思います.でも, 一朝一夕で身につけられることではありませんから,ジュニア期の選手をあずかるサッカー指導者の健闘を期待したいところ であります. それでは以下,それほど目新しくもないサッカー日本代表論ですが,興味があればどうぞ. ※それに,これはスポーツ指導論としては基本的な話だったりするので.「体育系大学を卒業した人はこう考える」ということで読んでください. よく日本代表は「体力(フィジカル)が弱い」などと言われますが,実のところ体力レベルは他の代表チームの選手と違いがあるわけではありません. もちろん,体力要素の中でも「背の高さ」というのは越えられない壁かもしれませんが,それを言い出したら強豪国でも背の低い選手はたくさんいます. 日本代表の体力的な強みは,敏捷性(スピード)の高さと豊富な運動量(持久力)だとされています(もちろん,それは平均的な特徴のこと.選手個々人で差があります). いずれもサッカーという競

子供の自殺原因「いじめ」は2%,という記事への反応への反応

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短い記事になるかと思いますが,一応このブログでは反応しておこうと思いました. 子供自殺原因、いじめ2%=初の実態調査公表-文科省 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201406/2014061900923&g=soc で,その記事に対するネットのコメントの例を画像として左図に示してみました. これは2014年6月20日現在のヤフーニュースの画像です. 撮ってきて良いものかどうか迷いましたが,想像以上に低次元のコメントが並んでいるので,ご参考までにと思い掲載させてもらっております. えーと・・, これについて私から言えることは,もうこの国の大勢,少なくともネット閲覧者の多くが,想像を絶するほどに◯◯だということです. ※上記の◯◯には,考えられる最も侮蔑的表現を想像で入れてもらって結構です. 本当に諦めました.やっぱりこの国はダメかもしれません. やばいです. 「日本代表がグループリーグ突破できるかも」なんて騒いでる人達が可愛らしいくらいです. ※もちろん私もグループリーグ突破を夢見ている者の一人ではありますけど.あくまで夢だよね. どういうことかと言うと,『子供の自殺原因において「いじめ」は2%である』という調査結果のことを「信じられない」「もっと多いはずだ」「隠蔽している結果だ」というもので埋め尽くされているのです. 皆さんの訴えたいことは分からんでもないのですが,クレームらしきコメントがあまりに酷いので思わずブログの記事にしてしまいました. 少なくとも,もうちょっと根拠に基づいたクレーム,建設的な批判をしてほしいものです.これではただの◯◯です. どうやら,世論の皆様がお気に召す結果ではなかったようです. ということは,もっと多めに数字を出しておけば良かったのでしょうか. どれくらいだったら世論は納得するんでしょうね. 20%くらいでしょうか? それはちょっと多すぎるかな. 10%くらい? ここまで大問題になる前から,事あるごとに私は「 子供の自殺は,いじめよりも進路や家庭の問題を取り上げる方が重要 」ということを説いてきていました. 統計データを見る限り,そういうアプローチが重要であることが示されているからです. 今にして思えば不謹慎かと思うようなネタを記事に

危ない大学に奉職してしまったとき「教員評価制度対策」

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最近の大学には教員用の通信簿みたいなやつ,いわゆる「教員評価制度」というのがあるんです. 教育活動が何点,研究活動が何点,運営業務が何点,あなたはトータル何点でしたぁ,みたいな通信簿です. これまでの大学教員は,何をやっても何をしなくても野放し状態でした. さすがにそれじゃマズいだろう,教員自身も評価される時代になったんだ,ってことで教員個人を評価するため導入されたのが「大学教員評価制度」というものです. さまざまな問題点を抱えながらも,お上や世間の圧力に抵抗する理由が見つからないからという理由で続けている活動です. その議論はとりあえず横に置いといて, 今回の記事では,「危ない大学での教員評価」ということでお話します. 大学界全体のことですと,以下の様な, http://www.niad.ac.jp/ICSFiles/afieldfile/2010/01/05/no9_16_shimada_no10_04.pdf という資料も合わせて読んでもらうといいかと思います. これを見ましても,教員評価制度がどれだけ無駄な努力なのかが分かります. (上記の論文ではそのような論旨にはなっていませんが,データ自体をみる限り悲惨です) 一言で言うと, 苦労して取り組んでみたけど,・・で?っていう. そんな感じなわけですね. 危ない大学では,これに輪をかけて大変になるのですが.     ここで注意しなければいけないのは,教員評価の評価基準や項目,結果の利用方法,意味付けといったものが,各大学によって非常にバラつきがあるということです. 危ない大学においても教員評価の位置づけはバラバラでして. 大きく分けると,以下の2つのパターンになると思うんです. (1)教員評価制度で首が飛ぶ大学の場合 一にも二にも,まずは転職を考えておきましょう. そういう大学に勤める先生方のお話しを聞いてみましても,大学に奉公する,学生のことを考える,なんてことをするだけ無駄であることが推察されます. そもそも大学教員の評価や処遇を,定量化システムでやってしまおうとする組織が,まともな高等教育機関としての理念を持っているわけがありません(この詳細は過去記事をどうぞ). ここは心を鬼にして,転職するために JREC-IN (ジェイレックインっ

井戸端スポーツ会議 part 2「スポーツ庁の必要性」

今回の記事のネタ元は,以下の, ■ スポーツ庁,選手強化へ予算一元化・・・五輪にらみ というものです. そのニュースを以下に要約しておきます. 【スポーツ庁計画の概略】 文部科学省の外局を検討.2015年度からの発足を目指す. スポーツ振興に関する予算を一元的に管理.各種競技団体などに配分することで、戦略的な選手強化策につなげることが目玉. 団体に対する監督・指導を強め、相次ぐ不祥事の再発防止につなげる狙いもある. 【担当する業務】 〈1〉トップ選手の強化策 〈2〉学校体育・運動部活動の支援 〈3〉地域スポーツの振興 〈4〉障害者スポーツ推進 〈5〉国際大会招致やスポーツを通じた国際交流 以前からスポーツ庁やスポーツ省を作りたいという話はあってですね. 「省」が本当は理想的なんですけど,これは大掛かりだから,せめて「庁」でいいから作ってほしいというスポーツ関係者の要望は昔からあったんです. こういう話が出ると,一般の人からよく聞かれるのが, 「スポーツごときで省庁を作るのは・・・,なんかぁ」 というものです. スポーツ庁の必要性について,ネットで検索すると, 毎日新聞の社説 http://mainichi.jp/opinion/news/20131104k0000m070104000c.html が出てきます. 逆に言うと,それくらいしか出てこないということでして. なのでこのブログでも取り上げておこうと思いました. ちなみに,話す内容は上記の毎日の社説とそんなに違いませんのであしからずご容赦ください. 「今のままじゃダメなの?」「天下り先をつくるだけじゃないか?」 というところですが,たしかに,今のままでもダメじゃないし,天下り先になるとは思います. でも,そんな瑣末な大衆ルサンチマンにまみれた戯言を気にするよりも,スポーツの省庁を作るメリットのほうが圧倒的に大きいのです. (1)スポーツに興味がある人の就職先ができた のっけから挑発するようですけれども,でも重要だと思います. スポーツの価値を国民がより良い形で享受できるよう,国の政策に活かしていきたいと考えている人達のポストができるという部分では,非常に歓迎されるところです. そう簡単にはいかないことは承