2016年9月14日水曜日

オープンキャンパスとその準備とAVと

最近にしては,かなりブログ更新が遅くなりました.
料理したい話題があったのですが,上品にまとめることができずに放ったらかしていたのです.

どういう話題かというと,私がいつも「最近の大学は・・・」というテーマで談笑している某大学の先生がこんなふうに言うんですよ.
「最近のオープンキャンパスは,AVみたいになってるよ」
ってね.

AVっていうのは「オーディオ・ビジュアル」のことでも,「アニマルビデオ」のことでもありません.
アダルトビデオです.

難しいでしょ,これをブログで書くの.女性の読者もいましょうし.
だから,どうにかこの話題を上品かつ清楚で高尚に論じようかと思案にふけっていたのですが,もう面倒になったのでさっさと取り上げておくことにします.

以前,大学における広報活動がエロスに向かうという話をしたことがありますね.
大学のこれから(4)
以下,リンク先を読むのが面倒な人のために,抜粋.
先日,駅で見かけた看護系専門学校の広告は「それ」として見事なものでした.
10代後半に見えるかわいい女の子がナースの格好で微笑んでいる写真,それを前面に出しているポスターなんですけど,「◯◯看護専門学校」という文字がなければ,風俗店の前に貼ってあるものと同じです.その代わりに「今宵も貴方を “お大事に” 1時間 ¥25,000〜」って書かれててもおかしくない.
そしてこのポスターは,そういう嗜好センスのある女子,およびそれにむらがる男子学生を引っ張るために強力に機能するはずです.
狙ってやっているのかどうか定かではありませんが,もし私が経営難の専門学校の広報担当なら迷わずやります.背に腹は代えられない.
それと同じことが大学の広報でも見られるようになるでしょう,ということです.
そう遠くない将来,大学においてもナースやスチュワーデスの格好をさせた卒業生,はたまたチアリーディングや競泳水着姿の学生を,パンフやポスター,HPといったところにデカデカと掲載するようになるのです.
もちろん堂々と厭らしく載せるのではなく,それとなくエロく載せるはずです.
ちょっとビックリしたのは,この記事を書いたのは今年2月なんですけど,今年度に入って現れた「大学広報用ポスター」のなかに,ややエロっぽいものが散見されたことです.
やべぇ,予想が現実のものとなっている.っていうか早いよ.2018年度以降を想定してたのに.

やっぱり大学広報もエロスとセックスアピールをまとうようになってくるんですねぇ.とまぁ,そいういう話をしていたら,その知り合いの先生曰く,
「いや,もう既に最近のオープンキャンパスはAVみたいになってるよ」
ってことなんです.

別に性的に奔放なわけでも,参加者相手に「からみ」をやっているわけでもありません.
そういうことではなくて,オープンキャンパスという存在および,そこで用いられている手法がアダルトビデオみたいだということなのです.

まず,オープンキャンパス自体,大学の本当の姿を見せているわけではありません.
いや,そのことは少なくない参加者は知っています.
だけど,そこで展開されていることが,さも大学における学びの実態であるかのように仕立てられ,その場限りの楽しみを見せているのがオープンキャンパスです.
堂々と言い訳もします.「これは大学の本当の姿じゃないですよ」って.でも,そう言いつつ需要があるからってことで辞められない.辞めても大勢に影響しないのに.

ちなみに,「学生にスポットを当てる」という点に努力しているのが近年のオープンキャンパスです.もう10年くらいそんな感じです.

というのも,オープンキャンパスに参加した人から高評価を得ているポイント,そして入学を決める材料となったポイントというのが「在学生の雰囲気が良かった」「学生が親切で熱心だった」というものだからです.新入生アンケートの結果によると,どうやらそんな回答があります.

故に,大学としてはここを重点的に推しています.
で,最近はこの「在学生推し」がさらに酷くなってきて,在学生をまるで営業マンか広報戦士を育成している状態なんです.
もちろん,「こういう活動が,学生のキャリア教育やホスピタリティ・マインドの育成につながっている」などと巧妙に言い訳していることは言うまでもありません.
んで,やけくそ一蓮托生な気分になっている入試広報系の部署と担当教員は,オープンキャンパス当日に活躍する在学生の姿を思わずユーチューブにアップします.

挙句,当日の様子だけでは心の隙間が埋まらないからってんで,オープンキャンパスに向けて準備する在学生の様子までをもドキュメンタリー・タッチで映像に収めてしまい,「皆さんのお越しをお待ちしています!」というメッセージを感じさせるものにして,それをまたユーチューブにアップしちゃうのです.

え? アダルトビデオの話はどうなった?
まさにこれがアダルトビデオなんですよ.
上記の文章をそのまま「アダルトビデオ」にして以下に示してみましょう.

まず,アダルトビデオ自体,女や性行為の本当の姿を見せているわけではありません.
いや,そのことは少なくない閲覧者は知っています.
だけど,そこで展開されていることが,さもセックスにおける実態であるかのように仕立てられ,その場限りの楽しみを見せているのがアダルトビデオです.
堂々と言い訳もします.「これはセックスの本当の姿じゃないですよ」って.でも,そう言いつつ需要があるからってことで辞められない.

ちなみに,「AV女優の本当の姿にスポットを当てる」という点を映すようになっているのが近頃のアダルトビデオです.まぁ,ずっと以前からそうなんでしょうけどね.

というのも,アダルトビデオを見ている人から高評価を得ているポイントの一つに「女優の雰囲気が良かった」「女優の本来の姿が見れた」というものがあるからです.
演技である姿とは別に,本来の姿をみたいのがAV閲覧者の願望というもの.
故に,制作者としてはこの部分も推しますよね.

例えば,アダルトビデオの本編に入る前に,インタビュー形式の何だかよく分からないシークエンスが入ってるやつがあります.あれが代表的ですね.
これはおそらく,「本編」において女優の姿になる前に,女優さん本来のキャラクターを見せておこうという算段ではないでしょうか.

本編で映されている女優は既に彼女の本当の姿ではないという諦めが閲覧者にはありますから,少しでも女優さんの本当の姿を垣間見ておくことで,あの女優さんが今こんな状態になっている,という妄想を抱かせる効果があると考えられます.
だけど,これも含めて「AV女優」のはずなので,そのインタビューも彼女たちは演じているのだとは思いますけど.

つまりですね.オープンキャンパスが虚構であることが周知されるようになってきた現在,その虚構を虚構と認めつつ,そこで活躍する在学生の姿は現実なんですよ,というアピールを大学がするようになった.
そのアピールも怪しくなってきたと見るや,オープンキャンパス当日(つまりAVの本編)とは異なるシークエンスにおいて,ドキュメンタリー・タッチの「在学生の生の姿」を見せるようになっている.
というのがオープンキャンパスがアダルトビデオみたいになっているという意味です.
そして,私たちに言わせれば,そこに映っている「在学生の生の姿」にしても,多分に演じられている虚構という意味においては,AV女優のそれと変わらないではないか,そういうことなのです.

オープンキャンパスのAV化ですが,最終的には最近のアダルトビデオのように「演技すらしなくなる」「実利だけ提供するようになる」のではないかというのが我々の結論です.

え?「演技ではない」とか「実利だけ提供」って,それは具体的にどいういうこと? などと思われるかもしれませんが,それについて具体的に書いちゃうと「アダルトコンテンツ」として登録していない本ブログでは問題になりますので,皆様のご想像にお任せします.

そう言えば,最近のアダルトビデオ業界のことが立て続けにニュースになっていましたね.
今後のオープンキャンパスを考える上で参考になると密かに思っています.
<AV問題>有識者「もっと現場の知見を」(毎日新聞)


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