2010年8月21日土曜日

ETCをつけて思うこと

本日,私の車にETCが装備されました.
これで料金所前で財布をまさぐる必要がなくなりました.
高速道路を走るのが楽しみです.


今日は久しぶりに散髪を,ということで床屋にも行ってきました.
この地に引っ越してきて2回ほど散髪をしましたが,その床屋がどうしても気に入らず(顔剃りの蒸しタオルの水分含有量が多い),なぜかあえて避けていた近所の床屋に行くことにしました.

気の良いおっちゃんがやっているお店です.
私が初めての入店ということもあり,どんな髪型にするかをかなり丁寧に相談してくるのです.
雑誌とかカタログみたいなものを持ってきて,あれこれ親切に解説してくれます.

過去の床屋では全て「適当に短くしてくれ」と注文していた私としては面食らいました.

それだけでなく,シャンプーの際の手さばき,タオルの拭き方,ハサミの入れ方,雑談の内容.どれも「この男・・・,出来る!」と思わせるおっちゃんです.
仕上がりも上々.うまいことまとまってくれます.
切る人が違うだけで,髪質まで変わるかのようです.

どうやら,地域にいくつかチェーン店を持っている床屋の本店のようで,その社長さんのようですが.

どうりで異質なオーラを身にまとっているわけです.

対人商売の鑑を見たように思います.
めっちゃスゴい!というわけではないんですが,間違いなく「また来よう」と思わせるお店.
「理髪にお金をかけたくないけど,ある程度の質を求めている」っていう顧客の心をしっかりと掴んでいます.
これこそが顧客第一のマーケティングというのでしょうね.


と,床屋の話が長くなりましたが,その床屋で新聞を読んでおりますと,

自転車:歩行者との事故に高額賠償判決…過失相殺認めず
自転車の車道走行ルールを厳格化するため道路交通法が改正された07年以降、自転車で歩行者をはねて死亡させたり重傷を負わせた場合、民事訴訟で数百万~5000万円超の高額賠償を命じる判決が相次いでいることが分かった。これと並行して東京や大阪など主要4地裁の交通事故専門の裁判官は今年3月、「歩道上の事故は原則、歩行者に過失はない」とする「新基準」を提示した。高額賠償判決がさらに広がるのは必至の情勢となる一方、車道走行ルールが浸透していない現状もあり、今後議論を呼びそうだ。【毎日新聞:8月21日】

という記事を目にしました.
毎日新聞にしては久しぶりに良い記事です.一面に持ってきているのも評価できます.
ETCを購入した直後でしたので,興味深く考えさせられました.

10年間の自転車通学・通勤をしていた私の経験からも,自転車を取り巻く悪環境を是正するチャンスです.
きっと裁判官としては,自転車側の厳罰化により自転車利用者への注意勧告のつもりでいるのでしょう.

でもこんなことしても,「自転車が歩道を走っている」という現状をまず取り締まらないと無意味です.
自転車が歩道を走ることを本気で取り締まっていないのに,事故が起きてから自転車が歩道を走っていたから過失相殺なし,っていうのは腑に落ちません.
自転車が歩道を走っちゃいけないこと,知らない人も多いんではないでしょうか?

なぜ自転車が歩道を走るのかというと,車道を走ると危険だからです.
なぜ車道が危険かというと,自動車が自転車を無視した違法走行をするからです.

ということで,自動車をまず取り締まらないことには自転車が歩道を走ることは無くなりませんね.
自転車が前を走っていたら,十分なスペースがなければ追い越してはいけません.それを守っているドライバーがどれほどいるか.
邪魔だから,ってクラクション鳴らして脇をすり抜けて行くことが多いはず.
日本の道路は自動車優先という不思議な慣習があります.
本来なら,歩行者>自転車>自動車のはずですけど,これが守られていません.

そんなわけで,自転車が走るスペースを確保することは,さらに重要です.自転車が走るレーンが無いのに,歩道以外のどこを走れというのか.

そもそも,日本の道路作りは高度経済成長を支えるために “自動車のための道路” をスローガンにしていたはずです.
国内の輸送手段の90%がトラック輸送であることがそれを物語っています.
歩行者や車いす,自転車のことを無視した道路作りに邁進した戦後復興のしわ寄せです.

それに,自転車を走らせる環境づくりというのも難しいでしょうね.
日本の政治を牛耳っている経団連の重鎮には自動車メーカー関係が多いですから.
自転車用レーンなんか作ろうもんなら,経済的にも健康的にも自転車通勤がいいね,っていう人が増えてしまいます.
自動車が売れなくなるではありませんか!
そんなことしたら経団連から圧力がきます.

それに,経団連としても今後も自転車事故がドンドン発生するよう仕向けた方がいいのです.
だって,保険会社としては自転車事故用賠償保険を企画して一儲けをたくらんでいるはずですから.

世は虚無です.