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10月, 2019の投稿を表示しています

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一人称視点の映画について【これから撮ろうと企画している人への提案とお願い】

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体育学的映画論「ハードコア」 こういう実験的な映画があります. イリヤ・ナイシュラー監督『ハードコア』 映画のほぼ全編が主人公の一人称視点で展開する映画です. 最近よく見る,GoProなどのアクションカメラによる映像そのものと言っていいでしょう. っていうか,調べてみたら実際にGoPro 3を使って撮影したらしい. ■ ハードコア(映画) (Wikipedia) ほぼ全シーンが主人公・ヘンリーの視界として、スタントマンの頭部に固定されたGoPro Hero 3を用いて撮影されているため、主演男優・女優のクレジットはない。監督のナイシュラーもスタントマンを務めた。 試みは悪くないと思うんです. でも,とにかくストーリーは面白くないし,カメラワークもつまらない. ネットで本作のレビューを見てみたら, 「まるでFPS(一人称視点)ゲームみたいだ!」 「FPSの魅力が映画になったようだ」 と喜んでいる人たちもいますが,残念ながら私はそうは思いません. ちなみに,FPS(ファーストパーソン・シューティング)ゲームというのは,以下の図のような一人称視点で「自分」を動かして銃撃シューティングをするゲームのこと. まるで自分が戦場に立って動いているかのような臨場感を味わえるゲームです. 今回の映画も,これと同じような視界が広がります. 画像:ウィキペディアより「ファーストパーソン・シューティング」 繰り返しますが,こういう映画を撮るというチャレンジは良い. でも,この映画と同じ撮り方・カメラワークでは限界があると思うんですよ. まず,「3D酔い(映像酔い)」が酷いことになる,という点. レビューアーのなかには,本作がとても気に入ったからなのか, 「三半規管が弱い人は楽しめない映画」 などとマウントをとろうとしている人もいますが,そもそもGoPro視点での映像に「面白さが無い」ということを私は言いたいのです. 久しぶりに「体育学的映画論」っぽい話をすると,人間の視点というのはカメラ映像のようにブレたりしないんですね. 自分の体勢・姿勢,視点とが一致しているから,走り回ったり飛んだり跳ねたりしても視野は安定しています. この映画やFPSゲームのようにグラグラ,ブレブレの映像にはならんのです.

いじめとは,自分の正義を相手に押し付けて楽しむこと

2012年の 大津中学生いじめ自殺事件 に端を発する 「学校いじめ問題」 は,世間の強い関心を維持したまま現在に至ります. 以外や以外,ここまで関心が高いまま7年が経過するとは思いませんでした. ■ 大津いじめ問題で大衆の愚かさに絶望しています ■ いじめ問題は解決できるものではない この間, 「いじめ防止対策推進法」 なる摩訶不思議な法律も誕生. 本ブログではその誕生当初より,「どうせこんな法律は機能しない」と述べていたところですが,その後の顛末をみてみましても,想定以上に機能しない法律であることが発覚したことは既にご案内のとおりです. ■ 笑ってはいけない「いじめ防止対策推進法」 「いじめ」とは何か? を考察せずに,闇雲に「いじめを防止しよう」と取り組むことは害悪でしかありません. さすが,憲法9条を護持しながら集団的自衛権を行使しようとするお花畑な国の法律ですね. そして今では,「学校の教師間でのいじめ」が世間を賑わせており,「いじめ問題」は活発な議論というよりも,むしろ,盛大な罵り合いになっています. そんな中,こんなニュースがありました. ■ 太田光、「いじめは楽しい」との発言に賛否 「お笑いと一緒」と持論も (ニコニコニュース 2019.10.20) 20日放送の『サンデージャポン』(TBS系)で、太田光がいじめについて独自の見解を示し、物議を醸している。 番組では兵庫県神戸市の小学校で、複数の教諭が1人をターゲットに陰湿ないじめを行っていたことを取り上げる。それについて主犯格の女性教諭が「かわいがっていた」と弁明している様子を紹介した。 これについて藤田ニコルやテリー伊藤が不快感を見せるなか、太田光は「意外と本音なんじゃないか。遊びという認識を持っていたのでは」と指摘。出演者から「イジリということですか?」と聞かれると 「イジリというか、いじめとイジリも何も一緒なんだよね。お笑いといじめも同じなんですよ実は。だけど、それを面白いと思うかどうか。相手がされてるほうが楽しんでるかどうかによって違うだけで、本質的には変わんないですから」 と指摘する。 さらに太田光は「楽しいんですよ、いじめって。それを自覚できるかどうか」と持論を展開。そのうえで、「逃げ回ってた人が、本当に苦しいのに楽しいふりをしてい

教師への風当たりが強い今こそ見るべき映画「おっぱいバレー」

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体育学的映画論「おっぱいバレー」 タイトルからして「きっとバカバカしい内容の綾瀬はるか押しの映画だろう」と見做してしまい,今の今まで見ていませんでした. ところがどうして, 『おっぱいバレー』 は秀逸な教育・スポーツ系映画だったのです. amazonプライムビデオ どんな映画なのかというと,Amazonプライム・ビデオの解説にはこうあります. 1979年、北九州。赴任早々、中学の弱小男子バレー部顧問になった新任女性教師、美香子は、やる気ゼロの部員たちに“試合に勝ったらおっぱいを見せる”というあり得ない約束をさせられてしまう。そんな約束に戸惑う美香子をよそに、部員たちはおっぱいが見たい一心で練習に打ち込み、別人のように強くなっていく。ピンチを迎えた美香子先生の運命は…?? 2009年公開ということで,もう10年前の作品なんですね. 映画情報をネットで集めてみると,当時はそれなりに話題になったそうですが,興行成績は振るわず,はっきり言って失敗作として認知されているようです. 興行成績が振るわない理由は,ほぼ間違いなくこの「タイトル」が原因です. 映画館に行って, 「おっぱいバレーを1枚」 てな感じでチケットを買えるでしょうか? ためらいますよね.間違いなくためらう. ためらうだけなく,敬遠する. 見るにしても,あとでDVDとか動画配信になってから見ようと思うはずです. よほどの綾瀬はるかファンか,ひやかしに観る客が多かったものと推察されます. 【以降,ネタバレを含みます】 とは言え,ネタバレを聞いても映画を楽しめるとは思います. 興行成績は振るわなかったのかもしれませんが,取り扱っているテーマは結構シビアです. 「おっぱい」だの「思春期のエロ」だのといった枝葉を取り払い,テーマそれ自体だけで考えれば,松たか子主演のあの 『告白』 レベルのシビアさを持っています. それは何かというと, 「この教師のやっていることは,客観的に見たら間違いなく『悪行』なんだけど,自体の内情を詳しく知り,さらに当事者レベルになって考えると簡単に評価ができない」 というもの. 『告白』は,殺人とそれに対する私刑・報復を扱っているので極めて

【純粋無垢な人用】神戸教員いじめ問題をコントで理解しよう

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先日も取り上げた「神戸教員いじめ問題」ですが,もうそろそろ「いじめ」ではなくて暴行罪や恐喝・脅迫,器物損壊の罪で取り締まられるかもしれません. 日が経つたびに,新しくいじめ情報が入ってきます. 相当ひどい職場と人間関係だったようです. この「教員間のいじめ」ですが,結構たくさんの職場で, 「なんやかんやで,実はうちもそんな感じかもしれない」 と思われていることかと思います. そりゃ風通しのいい職場,まともな人間だけで構成されている職場であれば「想像だにできない状況」かもしれません. しかし,そうした職場ばかりではないのが実際のところです. 私達教員は仕事柄,「学級(クラス)」とか,何度も再編成される組織集団を繰り返し見ることが多いので,その構成された「集団」の中に, 「一定数以上のブッ飛んだバカ」 が存在していると,その他大勢がまともな人ばかりであったとしても崩壊することを経験的に知っています. それだけに,そうした集団をなんとかするためには,トップやリーダーが重要な役割を担うのです. 学級運営であれば,そうした役回りを担任の教員が担うことが多いかと思います. (もちろん,生徒同士の自浄作用もありますが,全てで期待することは不可能です) 今回のような件で言えば,いじめ加害者とされる当事者や,その周囲の教員はもちろんそうなのですが,最も罪が重いのは管理職(校長・教頭)でしょう. 事態を改善に向かわせるには,ボトムアップや横のつながりを期待することも手段の一つではありますが,強い権力を持った人(トップ)が適切に判断・行動する必要があるからです. その点,今回の事件になった学校のお歴々はまずかったと思います. ただ,この事件の報道の仕方についても問題があります. 詳細はこのブログでもお馴染みの和田先生が解説してくれていますので,そちらの記事をご覧ください. ■ 神戸市小学校の教員いじめ事件から見える社会の病理 (わだしんの独り言 2019.10.18) そもそもの話として,本件の「加害教員」だけでなく,学校教員や教育関係者を槍玉にあげてを執拗に叩く構造こそ,正義を振りかざした「いじめ」の正体に他なりません. もちろん,本人たちには自分たちが「いじめ」をしているという自覚はないのです. そうした意味

帰納的防災・減災思考法|今回の台風19号騒動で感じたこと

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たしかに犠牲者が出ました. それはそうなんですけど,冷静に分析して次に活かす必要があります. ■ 台風19号、11県の33人死亡 19人不明、21河川で堤防決壊 (ヤフー・ニュース・共同通信 2019.10.13) 東日本を縦断し、13日に温帯低気圧に変わった台風19号による猛烈な雨の影響で、長野県の千曲川など21河川の24カ所で堤防が決壊、住宅地などをのみ込む大規模な洪水被害が各地で発生した。土砂災害も相次ぎ、共同通信の集計によると11県で33人が死亡、19人が行方不明となった。負傷者も多数に上った。孤立状態になった地域も多く、警察や消防のほか、災害派遣要請を受けた自衛隊が捜索や救助を行った。 実際,今回の台風19号は想定よりも弱い台風でした. 昨日の時点で,私もそんな記事を書いています. ■ 台風は一安心のようですね 当初は「史上最大規模の台風が来る」ということで,警戒を呼びかけていたのですが,幸いなことに勢力が弱まって上陸してくれたのです. なので,当初心配されていたほどの被害は発生しませんでした. 当初は1000人,8000人といった規模の犠牲者も覚悟されていたのです. 現在確認されている首都圏の犠牲者は5名ほどとのことです. ただ,東北・北関東地域への被害が大きく,現在のところ33名の犠牲者が出ています. 不謹慎だと受け取る人もいるでしょうが,大型台風の災害では必ず死者・構造物破壊といった被害は発生するのです. これはもう諦めるしかありません. 台風や大雨が多い西日本,特に九州・四国地域では,この手の災害は毎年のように発生しています. その中でも最近は立て続けに大規模災害が発生していて,記憶に新しいのが昨年7月に発生した「西日本豪雨」や,2年前の九州北部豪雨でしょう. 死者・行方不明者あわせて西日本豪雨では271人,九州北部豪雨では42名を出しています. いずれも,「台風の出来損ない」が脅威となりました. 高知県の水害対策 そんななか,かつては「大雨・台風被害の代表格」であった高知県が,最近ではめっきり被害者リストから外れるようになっています. 別に気候変動によって高知県に台風や豪雨が少なくなったわけ

台風は一安心のようですね

18時現在,私の自宅地域も台風の暴風域に入ったようですが,今回の台風19号はさほど強いものではなかったようです. 外に出て眺めてみても,雨も風も目立ったほどではありません. それこそ,コンビニに買い物に行けるくらいです. 自動車も普通に走っています. 本気の台風だと木の枝とか看板が飛び回るので,人が出歩いたり車が走ったりすることはできません. でも,そんな凶暴な風は吹いていませんし,雨もほとんど降っていません. やっぱりこの地域の台風は拍子抜けです. もともと危険地帯に住んでいた人にとっては避難だなんだと大変な目にあったでしょうが,予想していたよりは被害も小さそうです. 良かったですね. 本格的に川や山が荒れたら恐ろしいことになりますから. まずは一安心です. あとは,どれだけインフラが耐えられるか? 追加で地震とか発生しないか? って書いてたら,さっき揺れましたね. 千葉県南部のようです. 千葉は台風,竜巻,停電,地震と悪いことが続きます. 私としても,高知を離れて関東や関西に住むようになってから此の方,ここまで大きな台風が来たのは初めてです. 東日本地域の人たちは,さぞかし不安を抱えていることでしょう. でも,大丈夫です. 実際のところ,全然大した台風ではないので. ニュースサイトも台風一色になっていてビビりますが,九州・四国地方を襲う台風とは比べものにならないほど弱い勢力です. 九州・四国地方の人からすれば,どれだけ凄い台風が関東を直撃しているのかと興味深いかと思いますが,四国出身の私がリポートさせてもらうと,「弱い」というのは言い過ぎにしても,いわゆる「普通の台風」. こういう台風は,四国・九州には年に数回上陸しています. だって,中心気圧950ヘクトパスカル,最大風速40m/sですから. 九州・四国地方には,年に3〜4回の頻度で来るやつです. なので,その被害規模も,一般的な九州・四国地方の台風と同じくらいになると思います. そんな台風だからなのでしょうが,ニュースサイトを見ていると,そのコメント欄には, 「地方の台風の時にはスルーするくせに,今回は騒ぎ過ぎ」 というものも見られます. たしかにその通りです. 台風銀座出身の関東在住者であれば,余計にそう思うで

一夜漬け・台風への備え方

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この週末に泊りがけ出張があったんですが,台風19号の影響を受けて交通機関が運休することなったのでキャンセルになりました. さっき,そんな連絡を事務調整役をしてくれている後輩とやり取りしていたのですけど,そこでもこの台風の話題が出てきました. なお,電話の向こうの彼は,昨年の大阪を襲った台風21号の被害を経験している人. 私は「台風銀座」である高知県・幡多地域出身の人間です. はっきり言って,首都圏の皆さん,騒ぎ過ぎです. 先般の台風15号によるトラウマからか,ファビョったように煽る煽る. 別に台風を甘く見ろと言いたいわけではないのですが,一般市民が今から出来ることなんてほとんどありません. せいぜい,「命を守る判断をする」くらいです. ただ,この「命を守る判断」というのが,台風慣れを必要とするもの. そこで今回は,大した備えもせずに今日の夜を迎えてしまった人が,「本格的な大型台風」を明日に控えて,どうすればいいのか考えてみます. 諦めが肝心 のっけから天の邪鬼なことを言いますが,かなり重要です. 台風で被害が発生するのは仕方ありません. それが大型台風であれば,必ず死者が出ます. 諦めましょう. あとは,自分がその死者の一人に入らないように祈るだけです. 地方で台風が発生すると, 「5人がお亡くなりになりました」 とか, 「土砂崩れで家屋が埋まりました」 などというニュースがありますよね. それが都市部に来たら,その分,被害が多数になるだけのこと. 首都圏は人口が多いのですから,死者も10人とか50人とかになるんじゃないでしょうか. それは家屋損壊の被害も同様. 人口密集地も多いので,もっと大きくなるかもしれません. 「そういうもんだ」と諦めてしまえば,台風についても冷静に考えられると思います. 台風に慣れていないと「万全の体制で向き合えば助かる」と思ってしまいがちですが,どんなことをしても自然には勝てません. 祈る,もしくは台風対策をしていないことを反省する 「高知は大雨や台風がたくさんあるのに,被害が少ない」 と言われることがありますが,それは,過去に治水治山のインフラ整備に予算をまわしてきたからです. なので,最近ではほとんど被害が発生しな

教員同士のいじめについて|いじめは犯罪ではなく,犯罪がいじめである

いじめ問題を扱うことの多いブログですから,この話題にも触れておきます. ■ 神戸教員いじめ問題…被害教員は1年近く前から前校長に相談していたが対応は取られず (MBSニュース 2019/10/08) 神戸市立の小学校で教員4人が後輩教員に対していじめを繰り返していた問題で、被害を受けた教員は“前の校長に相談したものの市教委に報告するなどの対応が取られていなかった”と話しているということです。  同僚の教員がいじめの様子を撮影した動画。校内で、嫌がる男性教員を別の教員が羽交い締めにして、無理やり激辛カレーを食べさせています。  【いじめ行為の動画】  「ごめんなさい。僕は辛いの好きじゃないです。」(男性教員)  「勝ったー。」(加害教員)  神戸市立東須磨小学校で、去年から今年にかけて30代から40代の教員の男女4人が、20代の男性教員に対していじめを行っていた問題。男性教員は激辛カレーを目にこすりつけられたり、買ったばかりの車の上に乗られたりなどのいじめを受けていました。男性教員は今年9月から精神的に不安定になり学校を休んでいます。 もちろん重大な事件だとは思うんですけど.... これを「いじめ」と称して報道する神経を疑います. いじめ事件じゃないですよね. 暴力事件ですよね. もはや「いじめ」「ハラスメント」の域を超えていて,完全に傷害罪ですし,自動車の上に乗るっていうのは,器物損壊罪の疑いもあります. 過去記事でも主張していることですが,「いじめ」とか「ハラスメント」という意味不明な名称を使って,曖昧に処理しようとする昨今の傾向は良いことではありません. 例の 「いじめ防止対策推進法」 が機能しないのも,「いじめ」という捉えどころのない,なんとでも解釈・表現できる現象について,「明確にする」という非現実的な対応を求められているからです. だったら,「いじめ」などと言わず,傷害罪や脅迫罪としてしょっぴけばいい. と思いますよね. 私もそう思いますよ. でも,そこまで踏み込んだ対応はしないのが「世間」でもあります. というのも,以下の事情があるからです. 今回のニュースを見ている世の中の大多数の人が, 「職場でこんな状況があるなんて信じられない!」 と思っているでしょう. しかし実は

面白きことも無き世を面白くする必要はない

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面白いとは何か?面白く生きるには? 日本を代表する「実際に面白そうに生きてる人」に,面白く生きるためのコツを語ってもらう. というコンセプトで作成された新書と言えます. 森博嗣 著『面白いとは何か? 面白く生きるには?』 このブログでは過去に何度も取り上げている森博嗣氏の,新しく出た著書です. 著者の森氏は名古屋大学工学部助教授だった人. つまり,私たちと同じく大学教員だった人です. 理系ミステリー作家としてたくさんの本を出しており,不動の地位を持っています. 代表作に 「すべてがFになる」 とか 「スカイ・クロラ」 があります. 2005年からは大学教員をやめて,現在は田舎で隠遁生活をしているそうです. 以前から,森氏の独特な価値観や考え方が注目されていて,こうしたエッセイもたくさん出版されています. 本ブログでも過去記事で,以下のような本を紹介してきました.         記事としては, ■ 私も「臨機応答・変問自在」 ■ 「スカイ・クロラ」小説と映画を比較してみた ■ 職業としてではない大学教員 ■ 大学教員をやめて,次どうするのか? その1 といったところでしょうか. かねてより,おなじく学術・研究活動をしている者として共鳴する考え方や解釈が多いと感じていました. 授業のやり方とか,学生との向き合い方.科学の捉え方や人生観なんかもよく似ていると思っています. なので,もうそろそろ森氏のエッセイは卒業しようかと思い,これが最後と思いながら購入した本です. なぜ「卒業しよう」と思っているのかというと,共鳴・共感できるところが多いからです. 共感できるということは,別に読まなくてもいいということですから. ただ,小説の方はこれからもずっと読むつもりです. 次に出る予定である 『神はいつ問われるのか?』 も予約済み. 今回の 『面白いとは何か? 面白く生きるには?』 ですが,タイトル通り「面白さ」の本質は何かを定義し,「面白く生きる」ためのヒントを提供している内容になっています. 要約すると,「面白さ」と言っても人それぞれ様々あることと,誰かに提供してもらう面白さよりも,自分で作り出す面白さに注力することが大事.というものです. 逆に,面白さを求めているはず

長距離移動や相部屋合宿時の高性能・耳栓になるイヤホンの選び方

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高価格・高性能「耳栓」 学外スポーツ実習やその研修会において発生する「相部屋」. こうした宿泊を伴うイベントでは,同部屋の人の 「いびき」 や 「隣室の飲み会」 といった騒音に悩まされます. 大学教員同士や会社の同僚と合宿している手前,レジャーや出張などでの宿泊とは異なり,むやみやたらとクレームを入れることができないものです. それに,自分自身が大きなイビキをかいているかもしれないし,コネ作りのためにも部屋飲みで盛り上がったことがある自分もいるのですから,お互い様といったところ. これに対し,耳栓を使ってしまうと同室のメンバーに露骨なアピールになりかねないので, 「そんな時はノイズキャンセリングイヤホンが良いですよ」 という記事を以前書きました. ■ ウインタースポーツの実習をする上で便利なグッズ イヤホンなら,あたかも, 「イヤホンで音楽を聞きながら布団に入っていたら,いつの間にか寝てました」 というテイを装うことができます. いかにも「耳栓して寝てます」というメッセージを与えたくない人にとっては,精神的負担が小さくなるので好都合です. 実際,私は以前スキー研修会で4人部屋になったとき,強烈なイビキをかく先生方に囲まれてしまいました. 体力的に疲れ切っているところに,さらに不眠が重なるとコンディション管理がやばいです. そこで, 「もしかしたら,ノイズキャンセリングイヤホンでこの『イビキ(ノイズ)』が消えるかも」 と思って試したところ,予想以上にノイズキャンセルしてくれたのです. イビキ程度なら,別の音(ヒーリングミュージックや自然音など)を重ねなくても安眠できます. 当時使っていたのはBOSEの QuietComfort 20 というものでしたが,その後,このBOSEから安眠用の機能だけに絞った商品が出てきました. その商品はこちら. BOSE ノイズマスキングイヤープラグ です. その対抗馬が,最近SONYから出ているノイズキャンセリング機能付きの完全ワイヤレスイヤホン. SONY ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WF-1000XM3 です. ノイズキャンセリング商品好きの私ですが,基本的にはSONYかBOSEの製品しか買わないですし,出てく