投稿

8月, 2019の投稿を表示しています

注目の投稿

大学教員を辞めて田舎生活を始める【プロローグ】

イメージ
すっかり書き忘れておりましたが,先日,いつもの和田先生と「教育懇談会」をやってきました. 過去の様子はこちらで記事にしています. ■ 学校教育対談 前回の対談は, ■ 学校教育対談(5回目) 和田先生は,学校教育現場から, 「いじめ問題」 や, 「教員の職場改善」 などの提言をされている方です. 和田先生の著書はこちら.     他にも,ネットニュースサイトの「アゴラ」に何度か投稿されています. 例えば, ■ 真の教員働き方改革実現に向けて |和田 慎市 (アゴラ 2019.4.28) ひょんなことから親しくお付き合いをするようになって,毎年,「オフ会」のような形でいろいろな人達を交えながら懇談会をしています. 和田先生,今年も開催ありがとうございました. そこでも私の進路について話が出てきたのですけど, このブログでもずっと取り上げているように, 大学教員を辞めて,次は田舎暮らしを始めることをご報告しました. (このブログを読んでくれているようなので,予め知っていたようですけど) その報告をした過去記事はこちらです. ■ 大学教員やめます ■ 大学教員をやめて,次どうするのか? その1 別に自暴自棄になったわけでも, 「何かを諦めた」ってわけでもないんです. 詳細は上記の記事に書いていますが, ザクッと1行にまとめてしまえば, 「もともと『目標』ではなかった仕事だし,そう遠くないうちに田舎に帰って暮らしたいと思っていた」 ということです. 先日の教育懇談会でも,和田先生は私のネクストステージを興味深く聞いてくれました. それに,和田先生は趣味で全国各地の自転車レースに出ていらっしゃるんですけど,私の田舎の近くで開催されている自転車イベントに参加してみたいらしく, 「今度行きますので,またそこで一席やりましょう」 とのこと. 近くの自転車イベントというのは,これのことでしょうか. ■ 四万十・足摺無限大チャレンジライド 私も以前はサイクリストだったので,また始めてみたいとも思います. まあ,そんなわけで,トータルで約15年間の「大学関連の職務」と,そのなかの約10年間の大学教員という仕事に区切りをつけることになります. 人生を約70年と考えたら

大学改革の宿悪|大学入試改革となって溢れ出しました

「マジでヤバい反大学改革論」を書くべき時かな 私がこのブログで 「反大学改革論」 を書いたのも7年前. 懐かしく思います. ■ 反・大学改革論 ■ 反・大学改革論2(学生からの評価アンケート) ■ 反・大学改革論3(学生はお客様じゃない) ■ 反・大学改革論4(喜んでる教員) 当時そんな記事を書いていたら,私の畏友でもある先輩教員から, 「こんなことヤバいこと書いてたら,どっかから訴えられるよ」 と言われました. でもその先輩は, ■ こんなホームページの大学は危ない とか, ■ 危ない大学におけるバスの想ひ出 みたいな,面白記事も一緒に企画してくれていたオチャメな方です. どうせ崩壊していく大学業界. 面白可笑しく論じていないとやってられません. さて,そんな大学改革も来るところまで来たなと思わされるのが, 「大学入試改革」 です. 事の経緯は文部科学省のページにありますが, ■ 大学入学者選抜改革について (文部科学省) いよいよ「センター試験」が今年で終了して,次回(令和3年)から新しい方式になる予定. その新方式の試験がドラバタ続きで危険視されています. 例えば, ■ 地元でできぬ受験 英語民間試験、離島の生徒に重い負担 (朝日新聞2019年8月10日10) 2020年度から始まる大学入試改革で、離島やへき地に住む高校生は特に大きな影響を受ける。 大学入学共通テストで活用される英語の民間試験を、地元で受験することが難しい ためだ。文部科学省は「不利益の解消を目指す」としているが、現状では効果が乏しく、不安の声が上がっている。 というニュースが出ているし,ちょっと前に話題となったのが, ■ センター試験の「後釜」に不安が募りすぎる理由|「新テスト」に記述式を導入する意味は何だ? (東洋経済オンライン2019.4.23) 2019年4月4日、大学入試改革に取り組む大学入試センターは、「センター試験」の後継制度として2020年度から始まる「大学入学共通テスト」の2回目のプレテスト(本番を見据えて実験的に行うテスト)の結果を発表した。 特に「国語」「数学」の記述問題に関する課題は山積みで、教育現場からは不安の声も多い。それに対し、改革を推進しなければいけない立場の関

なぜ「投票しなかった人は政治に口を出してはいけない」と言われるのか?

選挙に行かない人を批判することは「民主主義」として間違っている なかにはキチガイ地味た人もいて, 「投票しなかった人は政治に口を出すな」 と言い出すこともあります. そんな無茶苦茶な理屈があってはなりません. むしろ,選挙に積極的に参加することは悪行にこそなれ,決して善行ではありません. 先日,国政選挙の機会にそんな記事を書きました. ■ 選挙に行かない理由を探している人は、こちらを参考にしてください ■ 民主主義のためには「選挙に行ってはいけない」|「若者よ、選挙に行くな!」は正しい そんなような話を知り合いと談笑していたら, 「珍しい考え方を持っているんですね」 と言われました. 心外です. 「民主主義を成り立たせるためには,選挙に行く必要はない」 「むしろ,選挙には行かない方が良い」 というのは民主主義の基本です. これは私の暴論でも,独自に言っていることでもありません. ソクラテス,プラトン,アリストテレス,モンテスキュー,トクヴィル,チャーチルといった歴史上の賢者・政治家たちは皆,民主主義による政治の危険性を説いています. 歴史的事実としても,民主主義が活発になった国や社会は悪政・失政が蔓延し,結果的に崩壊しています. 例えば古代ギリシャ,フランス革命後のフランス,ナチス・ドイツなどなど. 私たちが,あたかも「民主主義が最良の政治体制」だと思っているのは,私たち自身が「民主主義国家側の陣営」だからに過ぎません. 自分たちの存在価値を貶めるような意見を普及させるわけがないですよね. 気にしていないだけで,民主主義のせいで滅んだ国,虐殺された人々はたくさんいます. 一方で,民主主義ではなく普通に生活を送っている国々もたくさんあります. それに目を向けていないだけのことです. この件については,上述した過去記事に詳しく書いていますので,そっちを御覧ください. 今回の話題は, 「選挙で投票しなかった人は政治に口を出してはいけない」 というぶっ壊れた思考が,まるで「正論」の如くまかり通る理由についてです. (1)なぜ「投票しなかった人は政治に口を出してはいけない」と言われるのか? 考えれば考えるほど不思議ですよね. どうして, 「選挙で投票しなかった奴は政

靴の消臭・グランズレメディ|これでダメなら諦めるべき

「グランズレメディ」っていう優秀な靴消臭製品がありまして 昔,入試の季節の小咄記事として, ■ 入学試験あれこれ というのを書きました. 同業者ならクスクス笑ってくれる佳作記事だと思っています. 大学の入試監督がどんなことを考えて「監督」しているのか,身近に感じられるはずです. お暇ならどうぞ. で,それに関連して,大学教員たちが入学試験で指示される「靴(シューズ)」の話もありまして. それを記事にしたこともあります. ■ 入学試験クツこれ ■ 続・入学試験クツこれ ようするに,入試では「コツコツ」と足音がしないシューズを履かなきゃいけないんです. 入試業務の説明会では, 「オシャレ靴はNG!」 って念押しする委員の人もいます. そんな「靴」ですが..., むしろこの季節(夏)に問題となるのがと「匂い」です. 普段の服装はラフな部類に入る私ですが,学会とか委員会に出席する際にはどうしても「革靴」とかきちんとした見た目の靴になってしまいます. さすがにサンダルとかでは出席できませんから. (している人もいるけど) 革靴に限らず,日本では靴が蒸れて匂いやすいですよね. 本人が気づかなくても,周囲に影響を与えている可能性もあります. そんな 「靴の消臭対策」 ですが,私は10年以上こちらの製品を使っています. 前述した記事でも紹介している,私が強力にゴリ押しでオススメする靴消臭剤. 「グランズレメディ」です.     Amazonで買い物をするようになって間もない頃から,ずっとこれを定期購入しています. 一般のお店とかで店頭販売しているのを見たことないので,とりあえず,Amazonを使っています. 公式サイトなるものも見つけました. 詳細な使い方は,こちらで紹介されています. ■ グランズレメディ日本公式サイト (株式会社シャッフル) とにかく,見事なまでに足と靴の匂いが消えます. まさに,「圧倒的ではないか,我が足は」という感じ. 2007年頃はそうでもなかったんですけど,近年は口コミで評判になって,もはやシューズ関連の定番アイテムになっているようですね. ただし,バッタモンもあるそうですから,注意しましょう. バッタモンは効果が弱いらしい. そんな

エクセルでダネット(Dunnett)の検定をやる方法

イメージ
簡単過ぎる? いえ,ダネット検定はこれでいいんです 「全部の群で相互に多重比較すると有意差が出ないんだったら,ダネットの検定(Dunnett's test)をやってみろ」 と言われた人もいるかと思います. ダネットの検定というのは,以下のような検定方法です. つまり,Aを対照群として,他の処理群(B群,C群,D群,E群)とで比較するという多重比較です. ですから,BとCとか,DとEといった組み合わせの比較はしないことを前提としている統計処理になり, 有意差が検出しやすい 特徴を持っています. SPSSといった統計処理ソフトでは標準装備されていますので,そうしたソフトを持っている人にとっては馴染みのある検定方法ですが,ソフトを持っていない人にとっては「どうすればいいんだ」と悩むところでもあります. しかも,卒論・修論,なんかの調査報告といった,我が人生で1度か2度しかない統計処理の機会に,わざわざSPSSとかRといったものを勉強するのも面倒くさい,という人も多いはずです. そこで今回は, エクセルだけでダネットの検定をしたい人のため に解説します. 一般的な多重比較について,これまでこのブログでは, ■ Excelで多重比較まとめ ■ ExcelでTukey法による多重比較 というものを紹介していますが,そこに「ダネットの検定」はありませんでしたので. エクセルと「ダネットの表」で有意性を算出する が,その前に白状しておくべきことがあります・・・. 実は,ダネットの検定のための「計算方法」というのはありません. そして,エクセルの機能だけでは計算できません(嘘つきました,すみません). エクセルだけではダネットの検定は簡単ではないので, 「ダネットの表」 を使って有意性を判断します. 以下の記事を読んでも不安がある場合や,元の作業ファイルで確認したい場合は, このリンク先→「 統計記事のエクセルのファイル 」から, 「ダネットの検定」 および 「ダネットの表」 のエクセルファイルをダウンロードしてご確認ください. まずは例データです. 以下のようなデータがあったとします. ダネット検定に必要な下ごしらえをしてい