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人気のない教員はクビにされて当然なのか?

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っていう番組から出演依頼を受けていたんですが・・・ 前回・前々回の記事で取り上げていた話題をもう少し. そこで話していた件ですが,これがその番組動画です. ちなみに,前回・前々回記事はこちら. ■ 授業評価アンケート論 2025|番組制作者の方,本当にごめんなさい ■ 授業評価アンケート論 2025|チャットGPT 【評価社会】授業アンケで低評価→失職も?先生が生徒に評価される社会ってダメ?|アベプラ https://youtu.be/P7GQYihwDfU?si=1PyaY8QDGzA0mmYP 教員に対する評価はどこまで必要なのか? 学生から評価を受けるようになった教育現場からの見解を話してほしい. という話が来たんです. このブログを通じての依頼でした. 「今の私では現在の大学現場のことを話せないので...」ってことで,知り合いの管理職&IR担当もしたことある大学教員の方をご紹介しようと思っていたんですが,その先生からも頑として断られちゃって. 今回,その番組が配信されたので,中身を見てみたんです. 上記の先生にもお知らせして,内容についてお伺いしました. えぇ,ちょっと...,私達が想定してたことと違うかなって,そんな感じです. 「私達が出演しなくてもよかったですね」ってことを話したところです. まあ,出演者の都合で番組内容が変わってきたところもあるでしょうし. 話が来たときも「大学現場のことを話してもらえる人がいない」ということでしたので,当日の収録では,どちらかっていうと学校教育のところにフォーカスしたものになっていますね. ちなみに,取材を受けた際に私がお話したことと同様のことは,ゲスト出演されていた石渡嶺司氏がコメントしてくれています. 私からの見解を資料としてまわしてくれていたのか,もしくは大学関係者であれば皆同様の見解を持つのか,そんなところかなと. ただ,おそらくこの話って,動画タイトルにもあるように「評価社会」について議論を波及させようという意図があったのかもしれないな,と. そんなふうに受け取りました. ちょっと不自然にMCの平石さんがそのあたりに触れてたりしたんで,そんな感触があります. けどね,「評価」の社会的影響を論じるのってメチャクチャ難しいので,かなり整理して挑まないといけないテーマですからね. ひとまずは「学生が教員を評価するこ...

授業評価アンケート論 2025|番組制作者の方,本当にごめんなさい

先日,とあるインターネット報道番組の制作者の方からご連絡がありました. 番組内でコメンテーターやゲストと共に,テーマに沿って議論するという番組です. そこに出演して議論に参加してくれる大学教員の方を探しているとのこと. テーマは,教員に対する他者からの評価はどこまで必要なのか? というものを予定しているそうです. どうやら,このブログの記事の一つである, ■ 反・大学改革論2(学生からの評価アンケート) を見てお声がけ頂いたとのこと. なので,私はこのテーマと議論の場に相応しい人物をご紹介するつもりでした. その人物は,時折このブログ内でも登場する私の先輩教員で,まさにこの授業評価アンケートなどを用いた「学内教員向けの授業改善活動」にも携わったこともある人です. しかも現在は管理職に就いているので,人事や大学当局の視点でも語れるという人. で,このブログのような,特に上記記事にあるような「教員評価に対する問題意識」も持ち合わせている人. もう,これ以上相応しい人はいないでしょう. ぜひ番組に! ...と思って昨夜長時間にわたり交渉したのですが,頑なに拒否されました. というのも,やっぱり身元がバレるとヤバい,ということです. 匿名・顔伏せ・声変えで出演できるようなのですが,危険なことはしたくないようでして. 番組配信までの時間がなくなっている中での,このタイミングで「ご紹介できません」の連絡となってしまうことに,大変申し訳無い思いです. 他に適切な方が見つかっていればいいのですが... ともかく,番組がどんなものになっているか楽しみです. ちなみに,上述した先輩教員からうかがったエピソードを記事にしたものもあります. よかったらこちらもどうぞ. ■ 危ない大学におけるバスの想 ひ出 昨夜遅くまで..,っていうか明け方まで ところで,その番組出演交渉ですが,ついつい「教員人事」とか「授業評価アンケート」の問題点についても語ってしまい,結局明け方までダベることになってしまいました. アラフォー農家とアラフィフ教員が何してんだというところです. 実は,もともと今回のインターネット報道番組の件は,私に向けて来たものでした. でも,私はすでに農家になっているし,大学教員だったのも6年前までで,今現在の大学における教員評価や授業評価アンケートの実態を語るには不適切だと思いました...

農業問題と教育問題の語られ方

どちらも経験した身として 5年前まで大学教員をやっていて,その後は農家に転職しました. 教育業界と農業界のどちらにも携わった者として思うのは,いずれも国家や社会を構成する重要なインフラや役割を担っているだけに,その語られ方が乱暴になりがちということです. 乱暴な物言いをするだけなら「熱のこもった主張」として看過することもできましょうが,たいていの場合,当該事案についてあまり御勉強されていない人がデタラメなことを言ったり,悪意はなくてもトンデモな話を展開したり,悪意をもって改革しようとする輩が蔓延ることが難儀ですね. 5年前までは,教育問題について,なかでも大学改革論のデタラメっぷりを糾弾するブログの一つとしてPVを稼いでいたのが私です. 例えば以下の記事がその第一作.もう13年前の記事です,懐かしいですね. ■ 反・大学改革論 その後,いろんな記事をフザケ半分で書いたりもしました. ■ 「教職員用」危ない大学とはこういうところだ ■ こんな大学の教員は危ない part 1 なかでも,こちらの記事は一時期スマッシュヒットして,某掲示板でもとりあげられて有名になりました. ■ こんなホームページの大学は危ない ちゃんとまじめに書いた記事もたくさんあります. 例えばそのいくつかがこちら. ■ 絶対理解してくれない高等教育論 ■ 大学教育を諦める 農業問題もブログ記事にしてきました. ■ ちょっと本気で農業のこと(食料自給率と食料安全保障) ■ もうちょっと本気で農業のこと(問題の本質は農業をバカにしていること) ■ もうちょっと本気で農業のこと(農家が農業をしないわけ) これを書いていた12年前は,まさか自分が農家をやることになるとは,20%くらいしか想像していませんでした. 当時は「大学改革」の嵐の真っ只中でしたが,農家に転職してすぐ,今度はこの令和の米騒動が巻き起こりまして,なんとも騒がしい人生を歩んでいると我ながら思います. 私は米の専業農家ではありませんが,先日記事にしたように,今後は農業全体における離農・衰退問題と,そこから発生する食文化衰退問題が喧々諤々の議論になるであろうことがほぼ確定的です. ■ 米価高騰問題は嚆矢にすぎない|農業全体が結構やばいのかも,少なくとも私の身辺では 皆さん,米価高騰問題に気を取られていてはいけませんよ. 米だけが農業問題ではない...

大学の授業で中高の勉強の復習をさせてるらしいぞ,ってことについて

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今もたまにこういう話題には関心があって見ることがあります. この話題はかれこれ20年以上議論されていることですが. とりあえず以下のYouTube動画を御覧ください. 【大学教育】中高の勉強を復習させる授業ってアリ?平均の底上げ?専門人材の育成に注力?|アベプラ 2025/04/20 内容としては,一部の大学の授業において,極端に学力が低い学生のために四則演算や基本的な英語教育といった,義務教育レベルのことが展開されていることを問題視するというもの. 私としては,ゲストとして参加している大阪経済大学の秦先生の意見に,ほぼ全面的に同意です. このテーマについての私の意見は,10年以上前から過去記事で大量に表明してきているので,よかったらサイト内で検索してそれっぽいものを御覧ください. 代表的なものを以下に示します. ■ これが身につけば大学卒業 ■ 大学について 他に本件について丁寧に書いた記事があったような気がするのですけど,もう記憶が定かでないので探し出すのが面倒になってしまいました. ...と思って諦めようとしましたが,思い直して探してみました. 以下が今回のテーマと類似している記事です. ■ 大学教育の質が低下している? さっき,この記事を読み返してみました. これ,10年前に書いた記事なんですけど,当時からずっと「大変だ! 今の大学は中学校レベルの授業が行われている!」ということが問題視されているんです. ぜんぜん事態は進捗してませんね. もはや,当時の学生は今はもう30歳を越えているし,もっと言えば,さきほど述べたように「大学の授業のレベルが義務教育以下だ!」などという問題提起は,20年以上前からされているわけで. なので当時の学生は,現在40歳〜50歳くらいということになります. さて,前掲したYouTube動画内の話に入ります. 動画内で秦先生が訴えていることについて,コメンテーターがこのようなことを言います. 「大学とは一体何か? ということを一回考えなきゃいけないと思います.大学というのは高等教育機関なので,専門性を身につけるために行くところなんですよね.(中略)本来的な,もっと高等教育で身につけるべきもので,狭き門にして,卒業した人は専門性をもって活躍できるのが大学だということに,思いを馳せる必要があるんじゃないかと思うんです」 この人の言わんと...

「高卒でもいい」っていう状況が形成されつつあるみたい

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こんなYouTube動画がありました. このブログでも何年か前から予想していたことですが,そんな状況になっていく可能性があるみたいですね. 私としては,現在の日本の経済状態がこのまま続いて,日本人の教育観に大きな変化がないまま数年くらい経過したら, 「まずは就職してお金を稼ぐことが最優先だよね」 っていうところから, 「お金を稼ぐだけなら,高卒でもいいよね(大卒の必要性は低いよね)」 ってことになるんじゃないかと予想していました. 例えばこんな記事です. ■ 大学関係者が知っておくべき,2025年頃に受験者数が激減する未来予想図 この記事の趣旨としては, 「2025年頃から大学に入学希望する人が急激に減ってくるから,大学関係者の皆々様方,あらためて学生募集への注意を厳としましょう」 っていうものでした. 主な理由としては,よく言う「高卒と大卒には生涯賃金に差があるから,とりあえず大学には行った方がいい」という理屈が弱くなるからです. さらに現在および将来は,その記事でも紹介したように,その差は「ほとんど差がない」状態が進行しますし,さらに日本社会は学歴をあまり重視しない(実力主義な)傾向にありますから,そういう流れを後押しするだろうな,って思っていました. で,実際に数年経過したわけですが,どうやらそんな状況になっているらしいんですね. それに,私も詳しくは知らなかったんですけど,高卒就職って物凄く制限がかかっているみたいなんです. 詳細は上記の動画内で述べられていますが,例えば高校生は就職希望を1社しか表明できず,決まったらそこしか行けない,っていう超絶不自由仕様なんですって. てっきり,大卒と同じような就活を展開できるものと思っていたんですが,全然なんです. まあ,これについても「高卒で就職したい」って人が国内で増えてきたら,その制度も緩和されてくると思いますし,上記の動画内で紹介されている「高校生用の就職支援サービス」が勝手にどんどん増えてくるのだと思います. ちなみに,私のところも高卒で就職希望者がいたら歓迎です. っていうか,学歴なんか全然気にしませんので,中卒であろうと院卒であろうと平等です. ただ,私としてはこの「高卒でいい」っていう社会状況が好ましいものだとは思っていません. 実際の日本社会はそうなっていくだろうな,とは思いつつも,理想的にはできるだ...

危ない大学が轟沈する2023年(2025年)までラストスパート

業界を引退した私には実感が分かりませんが,皆さんどうですか? このブログでは,過去に何本か「危ない大学」シリーズを書いています. 例えば, ■ こんなホームページの大学は危ない ■ 「教職員用」危ない大学とはこういうところだ ■ 危ない大学におけるバスの想ひ出 ■ 結局,あの大学って高度なブラック大学として名を馳せているらしい そこでは,「まじめに大学をやれ」っていう話をしているのですけど,当時の私がどうしてそんなにも「大学とはなにか」と訴えていたのかといえば,結局のところ, 「チャラいことせず,まじめに大学教育に取り組んでいないと学生募集が苦しくなるよ」 っていう,極めてゲスい話なのです. 決して,高尚な教育論を説いていたわけではありません. そういう記事を書き始めてから,かれこれ10年以上の歳月が経ちました. その間,残念なことに私の予想通りの大学経営状態がアチラコチラで見られています. 実際,具体的にはこういう予想を4年前(2019年)に記事にしています. ■ 大学関係者が知っておくべき,2025年頃に受験者数が激減する未来予想図 もちろん,少子化と世帯所得減少の影響で受験者数が徐々に減っていくことにはなるのですけど,それ以上に大きな影響が2025年頃に発生するんです,っていう話でした. ざっくりと要点を言えば, 「2025年頃は,大学進学の恩恵をあまり感じていないロスジェネ世代の子供の多くが受験生になる頃で,この世代はそもそも世帯所得が低く,奨学金制度を使ってまで大学への進学を勧める家庭が少ない可能性が高い」 というものです. で,さらに言えば, 「日本経済の状況いかんによっては,その4年後(2029年頃)になると,大学に進学した人とそうでない人(高卒就職組)の差が取り沙汰されるようになり,(私の直感によれば)社会人生活の充実度に『大学を卒業する』ことのメリットはあまり無いのではないないかと評価される恐れがある」 っていうことです. で,この記事を書いた次の年に発生した「新型コロナ騒動」によって,日本経済は大混乱に陥り,大学教育とその経営にも大きな影響がありました. なので,よっぽど行政がうまい舵取りをしない限り,大学経営にもネガティブな影響が発生するだろうということで,この「2025年予想」を以下のように修正. ■ 「大学が壊滅する2025年」が早まりそう...

体育が嫌いな生徒を想定していない学校体育

体育は個人の権利を蔑ろにしている さて,今回の記事も朝日新聞ポッドキャストからネタをいただきます. 学校体育です. まがいなりにも,私は体育の専門家です. 大学では体育・スポーツ科学についての講義やゼミだけでなく,実際に実技授業もやっていました. それに,中高の教員免許も持っていますし,実際に高校で体育の授業をやったことも何年かあります. もっと言えば,保健体育の教職課程の授業も担当していました. なので,今回の朝日新聞のネタは刺激的なものと言えます. ■ 言えなかった「体育が嫌い」 苦痛だった持久走、忘れられない怒声 (朝日新聞 2022.10.9) 大阪府吹田市の大学生、江口康太さん(21)は就職活動中、複数が協力する「グループワーク」で、「もやっとした気持ち」を抱いた。 求められたのは「チームワーク」。嫌な役回りにも積極的に取り組めば評価が上がる。 思い出したのは、小学校の体育の体験だ。 朝日新聞ポッドキャストのほうでは, ■大嫌いだった体育は「個人の権利を蔑ろにしている」生きづらさを考える#973 というタイトルで配信されています. 上記記事を元にして,記者らの子供時代の体験を交えて,自分たちも体育が嫌いだった理由などを掘り下げるというものです 何を隠そう,私もどちらかっていうと体育が「嫌い」なほうでした. 朝日新聞の記事タイトルでもある, 「言えなかった『体育が嫌い』」 というのも,まさにその通りでして. 子供にとっては,なんだか「体育が嫌い」と表明することが憚れる雰囲気があるんですよね. それを言っては子供じゃないとか,男がすたる的な感じです. ポッドキャストのなかでも出演者が指摘しているのが, 「体育の授業では,とにかく教員の指示に従うことが優先されて,スポーツや運動の動作指導やコツの指導を受けた覚えがない.それで授業を展開していることになるのか?」 といった趣旨のことです. 持久走であれば,ただひたすら走らされ,サッカーであれば,ただひたすらサッカーをさせられ,運動会であれば,ただひたすらイベント開催に向けた集団行動のリハーサル. 自分の運動能力がどれほどのものか大々的に公表され,そして公開処刑される場. それが学校体育なのです. まぁ,たしかにそんなところがありますよね. 私が体育が嫌いだったのも,そういうところです. じゃあ,自分が教員の立場にな...

「あの大学」の記事がなぜか急上昇?

ここ数日,「結局,あの大学って高度なブラック大学として名を馳せているらしい」という記事のPVが増加中 ブログの統計情報によると,Twitterから参照されているみたいですね. これです. ■ 結局,あの大学って高度なブラック大学として名を馳せているらしい いったい,どこのどちら様ですか,この記事を紹介しているのは(笑) その記事の内容を要約すると, 大学評論家などから「◯◯大学の成功は約束されている!」などと絶賛されていた新設大学の教員として,実は私が採用の運びになっていたんだけど,あまりにも建学の精神がダメダメ過ぎたもんだから採用通知を蹴ってみたところ,やっぱり,高度なブラック大学として有名になっていましたよ っていう話です. その教員採用までの流れを,小説のボツシーンで掲載しています. ※ちなみに,その小説というのはこちら. ■ 大学の小説 小説内では,「あの大学」は『飛鳥大学』ということになっています. あ,もちろん飛鳥大学なんて大学はありません. 劇中に登場するものは全て仮名です. ただまあ,飛鳥大学っていうのは,分かる人には分かっちゃうだろうなぁとは思うけどね. さてさて,この機会にあらためて「飛鳥大学」の最近の様子をネットで調べてみたんです. やっぱり惨憺たる評判ですね. けど,飛鳥大学の学生さんや教員の皆さんが悪いわけじゃないですから. あえて言えば,経営陣がこの状況をどうにかするべきなんですけど. でもさ,私としてはそもそも「建学の理念」みたいなところがダメだったからなぁ. そこがダメだと自動的に全部ダメになる. すべての大学に必ずある「建学の精神」とか「建学の理念」っていうやつ,あれってとても大事ですよ. 分かるようで分からない,なんだかフワッとしてるやつとか一番危険. たいてい,新設大学の建学の理念てフワッとしてる. なぜかっていうと,古臭いカビの生えた理念を掲げるのが恥ずかしいって思っちゃう心理と,そんなものを今どき掲げてもパッとしないって考えてしまう浅はかさから発生するのです. 結果として,現代的と言えば聞こえはいいが,要するに「近視眼的かつ短期的なメッセージ」になっちゃうわけ. で,そういう理念と精神の上に立っているわけだから,つまりはそんな大学になっちゃうんですね. 完全に「学生募集用」として振り切ってるほうが,なんぼか救いがある. ため...

教員免許更新制をやめたと思ったら次は「免許なしでも教員になれる」って言い出したのでマジでホントに勘弁してほしい

ここ十数年ほど免許更新させてたら学校の先生が減ってきて困ったので,免許なしでいいから教員を募集しなさいってそんな虫のいい話があるかい! っていう話題 さっきこんなニュースを見かけました. ■ 教員免許なしでもOK…教員不足で文科省が緊急通知「特別免許制度 」(ヤフー・ニュース|FNNプライムオンライン 2022.4.26) 文部科学省が行った調査では、去年5月時点で全国の小中高校などで2000人以上の教員が不足している実態が明らかになりました。 末松文科相は先週の会見で、教員不足について「依然として厳しい状況にある」と話し、1人でも多くの教員を確保するため、特別免許制度を積極的に活用するよう全国の教育委員会に緊急通知したことを明らかにしました。 特別免許制度は去年審査の基準が緩和されオリンピックなどの国際大会での経験や博士号を持っている人は経験や専門的な知識を活かし教員として指導することができます。 日本の行政と,教育への視線が末期的であることを如実に表す事態です. 結構小さな話題として扱われてますけど,実はとんでもない無茶苦茶なニュース. 「恥を知れ」とはこのことですね. もともと,かねてより, 「教員免許がなくても教壇に立てるシステムがあってもいいのではないか?」 という動きがあったんです. ただまぁこれってのは,ようするに,コネや人気のある人が「学校の先生」という立場になれる仕組みがあれば,いろいろと悪用して利益をあげたがっていた人がいたんですよ. 今回の件であれば,オリンピック選手のセカンドキャリア・再就職とか,ここ20年間ほど大学院と博士課程作り過ぎちゃったことで高学歴ワーキングプアに喘いでいる人を処理したいっていう思惑があるのです,きっと. しかし,これまで「教員免許更新制」というトンチンカンな制度が走っていた手前,しかもあれは教育改革推進界隈に人気のあった安倍晋三首相の肝煎り政策だったこともあって,最近では「教員免許がなくても先生になれるシステム」についての議論は下火でした. でも,免許更新制はあんな感じでめでたく崩壊しました. というわけで,今度は「免許なしでもOK」っていう話が満を持して躍り出てきたわけです. 狂ってますね. とりあえず,なんらかの特殊能力があれば「学校の先生」にはなれるだろう,っていう日本人の認識レベルが半端ない. なんせ,元ヤン...

これまでの大学改革の結果が現れる2023年まで,あと1年

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(最近の読者各位)大学改革を批判するブログでした もともとこのブログは,「教育改革」「大学改革」といった近年(2000年頃から)の日本社会の動きを批判的に捉える記事を熱く,そしてフザケながら取り上げていました. でも,どうやらこの国の教育改革・大学改革のお祭り騒ぎは収まりそうにないし,むしろ悪化するばかり. なので,途中から興味関心が薄れ,しかも私自身この業界から足を洗うことにしたわけです. 興味関心が薄れたとは言え,無くなったわけではありません. たまにはチェックしてます. Amazonが出してくる「あなたへのオススメ」なんぞを見ても,最近は「教育改革」「大学改革」について,批判的に論じる書籍も目立ってきましたね. もう手遅れだとは思いますけど. ちなみに,以下は私のオススメです.   ただ,私も教育界から離れてみて思うのは,もう手遅れなんだから妥協点の探り合いに落ち着くしかないかもね,ってことです. あと,「手遅れ」っていうか,この日本で真っ当な教育議論は「無理」ってことかなと. 無理だからここまで来てしまっていて,無理だから今後もズルズルと改革が進んでいくのだろうなと. どこまでズルズル行くかは,「教育」という業界が地盤沈下するまで続くでしょう. 「地盤沈下」って何を指すのか? ってことが気になるかもしれませんが,例えばそれは,多くの一般庶民が「教育による恩恵」が感じられなくなることです. そこに至って,「教育って一体何のために存在するのか?」っていう議論をようやく始めるはずで,そこで初めて妥当な改革案が提示されるものと思います. さて,そんな現在の「やっつけ仕事的『大学改革』」が進んでいるなか,昨年はこんな記事を書きました. ■ 私が赴任していた大学が,今年の入試で撃沈していた件|責任者は責任をとってほしい 「コロナ禍においては,営業努力に注力する大学から真っ先に淘汰される」 という予想が,ものの見事に的中してしまったのです. 知り合いの方々が多数在籍している大学ですし,私の卒業生等々もいますから(いやマジでホントに)心苦しいのですけど,あぁやっぱりね,の心境でもあるのです. 「営業努力することが悪いことなのか?」とお思いになる方もいるでしょうが,そういう単純なことではありません. つまり,「学生募集は営業努力でなんとかなるはずだ」などと考えて,それに依存し...

大学の授業でやってた「質問回答リスト」を読み返してみた

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2〜3年前くらいから閲覧数が急激に増えた記事があります. それがこちら. ■ 超便利:授業内レポート(小レポート,リアクションペーパー)作成のコツ これは5年前に書いたやつですが,特に今年になってさらに増えていまして,それに触れた記事も書きました. ■ 最近,小レポート,リアペ,コメントカードの書き方を紹介した記事が爆上げしている たぶん,大学のオンライン授業とかが増えたことが原因なのかも. 教員としても,何かしらの提出物がないと「オンライン授業」が成り立たないと思っている人が多いでしょうし,かと言って本格的な分量(2000字〜5000万字)のレポートを提出させるのは学生に酷だという認識が働いちゃってて. 実際,大学のオンライン授業化によって,膨大な提出物に悲鳴をあげる大学生がいるっていうニュースがたくさん報じられましたよね. さて,そんな「小レポート」「リアクションペーパー」ですが, 私の授業では,授業の最後のほうでこれを課していました. ただ,私の場合は比較的自由度の高い「感想文」とか「小論」ではなくて,必ず「一問一答になる質問」を書かせていたんです. 授業の内容から多少外れてもいいから,とにかく「良い質問ですねぇ」と評価できるものを出してこい,という課題です. 同じ方法を,元名古屋大学の教員で小説家の森博嗣氏もやっていたそうです. それを取り上げた書籍もあります. こういうやつ↓   学生から受け取った質問を,すべてワープロソフトに書き写して,それに教員からの回答を書く. それを次回の授業で「質問回答リスト」として配布する,ということを毎週続けるのです. 森氏は完全な「一問一答」形式でやっていたそうですが,私は回答が長文になることもままありました. というのも,私にとってこの「質問回答」という授業方法は,授業内容を補完する(うまく伝わっていないところを補う)ために用いていた側面があるからです. 今日,PC内のファイルを整理していて,久しぶりにこの「質問回答リスト」のファイルを覗いてみたら,結構おもしろくて時間をかけて読んでしまいました. 大掃除をしていたら,昔の日記とか,新聞・雑誌を見つけて読み込んでしまうのに似ています. そんな質問回答リストの一部を,ここにコピっておきますので,お暇つぶしにどうぞ. あと,各「質問回答」のあとに,それを今現在の読んだ私の一言...

コロナ騒動について,ここにも暴言を吐いている人がいた

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もういい加減にしてほしい!..., っていう気持ちはよく分かる この動画を出してる藤井先生の気持ちもよく分かるんですけど,やっぱこういう意見って表に出てこないですね. YouTubeを見ていたら,コロナ感染者数の解釈について,京都大学の藤井聡先生が解説している動画を見つけました. 私も研究データを扱っていた者の一人として,すごく共感できるところが多い話です. まずはこちらをどうぞ. 動画の冒頭で藤井先生が述べていますが,データ分析をしてそれをツイッターなどで紹介しても, 「誤解というか,伝わらないというか,あれ,なんでこれが分からへんねやろう,っていうことで,なかなか一般の方に伝わらないので....」 とのこと. データ分析に慣れている人にとっては当たり前でも,そうでない人には全く理解されない. この1年間,コロナ関連のデータ分析結果を紹介してきても,それが一般の方やメディアで相手にされないのは,こちらが「当たり前」だと思って割愛してきたことが,実はぜんぜん当たり前じゃないのではないか,ということに気がついたからだそうです. そういうの,研究者によくあることです. で,言われてみれば,たしかにそうかもなぁって思いました. ネットニュースやテレビのニュース,特設サイトなんかでコロナ感染データが公開されているわけですけど,それを「普通に」見れば,このコロナウイルスがそれほど危険なものではないことは理解できるはずです. ところが,「普通に」見ればいいと言っても,何が「普通」なのかは人それぞれ. 感染者数の増加傾向を見て, 「あぁ,この調子ならたいしたことないな」 と見る普通の人もいれば, 「ギョェ〜! 爆発的に感染してるじゃないか!」 とパニクる普通の人もいるわけです. 私も過去記事で,「公開されている感染者のデータを普通に見れば」,日本はまったく深刻な状況ではないと判断しましたし,なので「普通の風邪対応をすればいい」という話をしてきました. 何度か現れた感染の波(第2波,第3波っていうやつ)にしても,この程度ならどうせすぐに収束する,話題にするほどのことではない,ってことでブログでもスルーしてきたし. でも,その都度世間やメディアでは大騒ぎになっていたわけで. むしろ,そういう「騒ぎ」の方に興味があってブログネタにしてきたところがあります. あれよあれよと言う間に...

最近,小レポート,リアペ,コメントカードの書き方を紹介した記事が爆上げしている

前回の記事では,最近,「体育授業用のスポーツウェアの着方・選び方」の記事の閲覧数が急上昇しているという話をしました. それ以上に,もっと閲覧数が急上昇しているのが, ■ 超便利:授業内レポート(小レポート,リアクションペーパー)作成のコツ という記事です. 2021年4月現在,週間閲覧数ランキングでトップを走っています. このブログサイトのどっかに「ランキング」が載っているので,そこで確かめてみてください. もともと,4月と9月に閲覧数が上昇気味になる記事ではあったんです. おそらく,大学生が授業期間が始まるのをきっかけに検索して見つけているんでしょう. 論文とかレポートの書き方を紹介しているネット記事や単行本は結構ありますよね. でも,授業内小レポートやリアペ,コメントカードの書き方は意外と少ない. まぁ,「意外と」って言うか,少なくて当たり前ですけど. でも,500字〜1000字程度の文章だからこそ,そこに学術的トレーニングのエッセンスが凝縮されていると思うのです. 実際,私は毎回の授業で提出させるリアペ,コメントカードの中身を非常に重要視していました. この短い文章の蓄積で,ほぼ成績が決まります. 「決まります」って言うか,決めることができます. 長い文章も短い文章も,結局は以下の要点を確認することで判断できるからです. その記事では,授業内小レポートやリアペなどで,以下のことを必ず入れて書けと紹介しています. 1.問題意識の表明(テーマみたいなもの)   何について書こうとしているか表明するところ.既に教員から提示されている場合もある 2.自分の意見(仮説)   掲げた問題についての自分の意見を書く 3.自分の意見を裏付ける根拠   自分の意見を裏付けるデータや事実を書くところ 4.自分の意見を批判する意見   自分の意見に反対する意見とその論拠を書くところ 5.自分の意見を批判する意見への反論   「そうは言うけど私の意見のほうが正しいんだ」という文章を書くところ 6.再度,自分の意見または結論   このような短いレポートの場合,自分の意見を再度書くくらいでいい 一般高校生レベルであれば,1,2,3までを書いてきます. しかし,大学生レベルに求められるのは,4と5です. で,4と5が書けない人は結構多い. だからこそ,大学教育において最も重要なポイントだと...

私が赴任していた大学が,今年の入試で撃沈していた件|責任者は責任をとってほしい

まさか,もしやとは思っていたけど・・・ 昨晩,その「中の人」とオンライン飲み会をしたんですけど,どうやら私が奉職していたことのある大学が,今年の入試戦線で早々に撃沈していたとのことです. 私がご縁のあった大学はいくつかありますが,どの大学も今年に関しては大丈夫そうでした. 今どき,どの大学もたいてい「入試情報」とかで受験者数や倍率などを公表しています. 先日の記事である, ■ 冷や汗ものの大学入試|ひとまず来年までは大丈夫 でも書きましたが,このコロナ禍にあって,むしろ関東に居た頃の大学の学部学科は,受験者数が増加していました. ですから,今年の大学入試の傾向としては,たしかに受験者数は減少しているものの,大学入試と来年度入学生に及ぼす影響は比較的小さいと考えられます. これは私が適当にしゃべってることではなくて,専門的に分析しているメディアさんも,そんなことを述べています. ■ 2021年度入試、私立大の志願者数は2年連続の減少、倍率低下が予想される (大学ジャーナルオンライン 2021.2.10) 国公立大学2次試験の出願は受付最終日の15時現在で前年の同時期と比べて4%減少しています。大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の出願者数も前年比96%ですので、最終的な2次試験出願者数は前年より4~5%の減少となりそうです。国公立大学全体で見ると学校推薦型選抜の募集人員が23人減少していますが、総合型選抜の募集人員は1643人も増加しています。その分、一般選抜の合格者数は減少するため、志願者数が減少しても倍率はそれほど変わらないものと思われます。 つまり,コロナ禍にあっても,中堅どころの大学以上であれば,コロナの影響はほぼ無いに等しいのです. ただ,今回話題としている(以前私が勤めていた)大学は,もともと経営方針がチャラかったので,嫌な予感はしていたんです. で,中の人に聞いてみたら,やっぱりダメだったらしい. その人,さっき紹介した, ■ 冷や汗ものの大学入試|ひとまず来年までは大丈夫 の記事も読んでくれたようなのですが, 「まるでうちの教授会に出席していたかのような内容だね」 とお褒め(?)の言葉を頂戴しました. 入試担当の先生や職員さんが, 「今年はコロナの影響を受け,どこも軒並み受験者数を減らしており・・・」 と述べていたようです. いや,そりゃどこ...

今話題の,教育現場での性犯罪について

「#許すなわいせつ教員」がブームみたい ネットニュースを見ていて気にはなっていたのですけど,最近は「猥褻教員」の話題がブームです. たとえば「読売新聞」が, わいせつ行為で処分される教員が増えている。立場を利用し、言葉巧みに言い寄り、その言動で児童や生徒の心と体に深い傷を負わせる。 という書き出しで記事をシリーズ化しています. ■ 「指導熱心」な教員、女児7人にわいせつ行為繰り返す... 学校の「死角」で5年半 (Yahoo!ニュース|読売新聞 2021.1.29) ■ 「バレたらヤバイな」「かわいいで」教員が女子生徒に危険なSNSメッセージ…調査進まぬ市教委に不信感 (読売新聞 2021.1.30) ■ 「泣き寝入りしない」と誓った少女、声震わせて法廷で証言 (読売新聞 2021.1.31) 他にも,昨年から「#許すな わいせつ教員」とタグを入れて,たくさん記事にしています. ■ 【独自】教え子に「わいせつ」半数…公立小中高の懲戒教員1030人、口止めの例も (2020.9.25) ■ 教員からわいせつ行為、命絶った女子生徒の母「慕う気持ち利用…許せぬ」 (読売新聞 2020.11.23) ■ わいせつ行為で生徒自殺、教員免許失効を官報掲載せず…懲戒免職になったのに (読売新聞 2020.11.29) こういう話がメディアで取り上げられるようになったのは良い傾向です. 今までは,現場の教員が「こんなことではイカン」と声を上げても完全にスルーしていたので. いやホントマジで超絶スルーですよ. 全然興味無かったんでしょうし,記事のネタとしてのインパクトも無かったんでしょう. とは言え,メディアの記者さん達がようやく注目するようになったわけですから,褒めてあげましょう. っていうか,多分,このコロナ禍でネタが無くなったんでしょうけど あと,ここ数年は,ジャーナリストや記者が引き起こした「わいせつ事件」とか「ハニートラップ」で盛り上がりましたから,「自分たち以外にも,わいせつ事件を頻発させている業界・分野があるはずだ」と探し回ったところもあるでしょう. なんにせよ,世間の注目を集めることは良いことです. ただ,教員には私みたいな猥褻教員とは程遠いタイプが圧倒的多数なのですが,この手のニュースが取り上げられると, 「女子生徒にちょっかい出したくて教員になった奴が多い」 など...

この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ パート5

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なぜ大学改革がダメだったのか詳しく ついにこの話題についての書籍です. ちなみに,過去記事はこちら. ■ この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ ■ この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ パート2 ■ この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ パート3 ■ この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ パート4 今回はこの本を紹介します. 苅谷剛彦 著『コロナ後の教育へ』 タイトルに「コロナ」と入っていますが,これはおそらく出版社の販売戦略だと思われ. 中身は,「昨今の教育・大学改革がなぜダメだったのか」についてです. バカみたいに持ち上げられている「アクティブ・ラーニング」への批判もあります. もちろん,アフターコロナの教育にも触れられていますよ. このブログでは,開設当初から「教育問題」について取り上げてきましたし,特に2012年からは,あの, 「大学改革」 への批判記事を連投してきました. ど真ん中直球な記事としては, ■ 反・大学改革論 ■ 反・大学改革論2(学生からの評価アンケート) ■ 反・大学改革論3(学生はお客様じゃない) ■ 反・大学改革論4(喜んでる教員) とか. 文字通り,「反・大学改革」です. もう9年前の記事ですよ,これ. あとは大学改革によって発生した現象について,茶化してバカにした記事も書いてます. ■ こんなホームページの大学は危ない ■ 「教職員用」危ない大学とはこういうところだ ・・・で,そんなこんなで9年経ったら,もう笑ってられない状態になっています. その昔,私はこんな趣旨のことを述べたことがあります. 「そのうち世間の人々は,『大学教育が大変なことになっている』『どうしてこんなことになったのか!』などと喚きだすでしょう.なんのことはない,その犯人は皆様一般大衆だし,もう既に,そうなることは確定しているのです」 結局,やっぱりそうなりました. 悪い予想は当たるものですね. 帰納型の英国,演繹型の日本 本書は,なぜ日本の教育改革・大学改革が杜撰なまま進むのか,その理由を詳細に解説している書籍です. これについて,著者が所属するイギリス・オックスフォード大学を例に,日本の教育改革の考え方の違いを論じています. 曰く,イギリスでは,大学がこれまでにイギリス国...

財務省|学校を少人数クラスにすることによる教育効果を示せ

何を示せば納得してもらえるのか,そっちが最初に示せ 話はそれからですよね. こんなニュース記事がありました. ■ 少人数学級で麻生財務相が問題にしているのが単純な学力なら、ますます「教育の本質」は失われてしまう (Yahoo!ニュース 2020.12.21) 少人数学級に向けて動きだしたことで学校現場の期待は高まっているが、この動きを黙って受け入れる気は財務省にはないようだ。財務省は少人数学級の「効果」を示すよう強く求めている。それが、教育現場を混乱させかねない。 (中略) 萩生田文科相と小学校の35人学級で合意した麻生財務相は、翌日(18日)の閣議後記者会見で、「引き下げたことの効果を丁寧に検証していかないといけない」と強調したという。 『産経ニュース』(12月18日付)によれば、麻生財務相は「団塊の世代の60人学級(の教育)の程度が悪くて、35人学級のほうがよいことを証明してもらわないと具合が悪い」と語っている。 「団塊の世代」とその周辺世代は,日本を徹底的に滅ぼしました. 現在に続くこの惨状を作ってきたのは団塊の世代です. その世代とは異なる教育環境を用意することが,まずもって大事なこと. 「高めたい教育効果を示さずに,『効果を証明しろ』と迫るバカを増やさないため」 これを理由にするのはいかがでしょうか? 冗談はさておき(あながち冗談ではないが),実は私も麻生大臣が言いたいことは分からんでもないのです. 何かを変えるとか,制度化するとか,条件化するっていう際には,まっとうな理由を用意する必要があります. (それを全然しないのが,当の財務相本人だったりするのだが) とは言え,実際,教育学者はこの点について研究してきているのですから,それを丁寧に説明すればいいわけですけど. そこで問題となるのは,この記事の著者が懸念している, 「じゃあ,いったい何を示せば財務省は納得してもらえるのか?」 という点です. すなわち,財務省が求めているのは,もしかして, 「学力テストの点数」 とか, 「問題解決能力スコア」 だったりするのではないか? という懸念です. 実際問題として,麻生太郎のようなバカは世の中にたくさんいます. そんなバカが財務大臣をやっていることを許している社会があるのです. このことからも,過去の日本の教育は失敗でした. そもそもこの話,学校の学級を「35人以...

自慢|「オンライン・ライブ中継で授業する時代が来る」と,かつて授業で紹介していたよ

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教員養成科目で「Ustream」の活用法を紹介 以前勤めていた大学で,保健体育科教員のための授業を受け持っていました. 主に実技の科目ではあるんですが,合間合間に授業方法のコツやアイデアを紹介する時間を作っていたんです. 屋外の大人数相手での話し方のコツとか,ゲーム感覚で楽しませながら集合・整列させる方法とか,そういった保健体育教員に求められるやつです. そんな中に,まさかこんなに早く求められることになるとは思わなかった「オンライン授業」もあります. 今から10年前のことですから,まだまだ「オンライン授業」が展開できるネットサービスもなかったので,「例えばこういう感じ」という紹介が難しくて悩んだものです. ただ,その時は既に「LINE」が登場していたし,学生の側も,大学が用意したポータルサイトを普通に活用するようになってきた時期でしたので,それをもとにイメージしてもらったと思います. 毎度特にウケが良かったのが「Ustream」を使った授業展開の提案でした. Ustreamって,もう知らない人もいるんじゃないかと思います. この10年のうちに消えてしまったネットサービス(まだ残ってはいるけど)のうちの一つで,動画共有サービスのことです. ■ Ustream (Wikipedia) ロゴはこれ. ライバルであるYouTubeとか,あとはニコニコ動画みたいなところでも,同じような動画共有サービスが開始されてしまったことと,「スマホ対応」に遅れをとったことが消える原因とみられているそうです. 私は,結構前からこの手のサービスには期待してたので,Ustreamには注目していました. アカウントも持ってまして,どんなことが出来るのか模索してた時代が懐かしいです. 「いいかい皆,君たちが将来教員になって,たぶん40歳くらいになったら,こういうネットサービスを使って授業する可能性が高いんだよ」 「その時,時代に取り残された教員になっちゃいけないし,こういう教授方法のメリット・デメリットを熟知した上で活用しないといけないからね」 って言っても,当時の学生たちはの多くはポカーン状態でした. もともと,学校教育の現場は,教授法についてはとても保守的です. さらに学習指導要領に基づく授業の展開例が示されているので,それを差し置いて,先生たちが新しいことに取り組むには非常に勇気がいります....

教育改革は,善意や志ではなく「恨み」や「復讐」によって進行する

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きっと多分そういうこと 前回の記事にコメントを入れてくれた方がおられます. その記事はこちら. ■ 自分が理解できないから「おまえは間違ってる」っていうの,やめてほしいですよね 上記のタイトルについて,その典型例を紹介してくれています. 曽野綾子氏の, 「学校を出てから、二次方程式の解の公式なんて一度も使う機会はなかった」 とか,橋下徹氏の, 「学校で英語を十年習って、喋れるのはグッドモーニングだけ」 というやつ. 「数学嫌いがよく学校の数学の授業に恨みを抱くかのようなことを口走りますね。 」 という指摘もしてくれましたが,これぞまさしく,といった感があります. 「自分が理解できなかったものは,間違っている」 「自分が必要性を感じなかったから,不要なもの」 さらには, 「教えてくれなかったから出来なかったのだ」 「今後の社会で必要なものを教えることが大事」 そんな調子で発展してきたのが日本の教育改革です. つまり,前回の記事の最後にも述べたように,教育改革というのは「恨み」や「復讐」から生まれています. 大学改革もそうです. 「今の私を形作っているのは,学校や大学であり,その教員たちなのだ」 という認識. その解釈の帰結として, 「今の私が思うような人生を歩んでいないのは,学校や大学,その教員たちのサービスが不十分だったからだ」 というものになります. 学生募集のための営業活動や,学生や保護者からのクレーム対応をしている教職員の方々からお話を伺うと,大学に対し,それはもう酷い訴えをしてくる人がいるようです. 就職支援や資格取得についての無理な要望. 授業の単位なんかお金で買えるだろうという認識. 授業が分からないのは教員が悪いから. 授業を受ける気になれないのも教員が悪いから. 果ては,大学に通う気になれないのは,大学に魅力がないから,なんてのもある. もちろん,そういう部分をなるべくサポートしてあげたいと大学側も思っているし,それに対応しなきゃ学生募集と大学経営がままならなくなっちゃうという側面があるのも事実. 実際,大学に足を運ぶ気にさせるため,学内の魅力アップのために各種アメニティ(カフェとか)やイベント(コンサートとか)を充実させようという動きは活発ですし,終いには,「焼きたてのパン」を提供しようと考える大学もでてきています. ■ 焼きたてパンの大学 でもね...

自分が理解できないから「おまえは間違ってる」っていうの,やめてほしいですよね

大学改革は順調に進んでいます このブログでも,大学改革のバカ騒ぎを指摘し続けて,早10年以上になりました. そういうのを私が書き始めた当時は, 「大学改革は百害あって一利なし」 などとネット等でおおっぴらに言ってた大学教員は,極少数だったんですよ. 世の中全体が「大学改革推進」の流れでしたからね. 当時は私も20代で,責任の弱い立場だったからでしょう. もっと背負うものがあったら,躊躇しているかもしれない. 改革反対派として有名どころでは,神戸女学院の内田樹先生とかかな. (ただし,内田先生にしても,元々は改革推進派だった,とご自身が著書で述べられています) さて,そんな大学改革ですが,大学業界人の多くの皆さんも,昔からなんとなくその胡散臭さには勘づいていて. こうした大学改革に,異様なテンションで嬉々として取り組んでいる教職員を冷ややかな目で見ていたことと思います. ところがどっこい. 「どうせそのうち飽きてきて,改革ごっこは終息するだろう」 などと高を括っていたら,あれよあれよと言う間に,巨大な渦になってしまいました. 特に2000年代後半からの大学改革の動きは,学術業界にトドメを指すものになりました. もともと大学改革の動きは90年代初頭から始まっているものですが,2006年に発足した安倍晋三内閣がこれに燃料を投下します. 教育基本法改正と,それに伴う大学改革のスピードアップです. ■ 教育基本法 (Wikipedia) この燃料がとても良く燃えました. 大炎上となって,今や,学校や大学は焼け野原です. その後,民主党政権下でもこの動きは止まらず,政治家も世論も「教育改革」の大合唱. 大学だけでなく,小中高そして幼保や学習塾などの教育業界全体が沈み続けます. 2012年から返り咲いた安倍晋三政権は,さらに教育現場を疲弊させ,研究現場を破壊してきました. 皆の合言葉は, 「日本を立て直すためには,教育改革が待ったなし」 というものでした. 特に右翼・保守系の人たちが熱心です. 当時,教育を改革することで「悪くなっている」ことについては,完全に無視していましたよね. 以前から言っているように,右翼や保守が教育を語ると碌なことがありません. ■ 日本の右翼が教育問題について軽薄である歴史的な理由 ■ なぜ教育者に右翼・保守が少ないのか ■ ウヨクの知能を諦める(愛国...