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最近,小レポート,リアペ,コメントカードの書き方を紹介した記事が爆上げしている

前回の記事では,最近,「体育授業用のスポーツウェアの着方・選び方」の記事の閲覧数が急上昇しているという話をしました.

それ以上に,もっと閲覧数が急上昇しているのが,
超便利:授業内レポート(小レポート,リアクションペーパー)作成のコツ
という記事です.

2021年4月現在,週間閲覧数ランキングでトップを走っています.
このブログサイトのどっかに「ランキング」が載っているので,そこで確かめてみてください.


もともと,4月と9月に閲覧数が上昇気味になる記事ではあったんです.
おそらく,大学生が授業期間が始まるのをきっかけに検索して見つけているんでしょう.

論文とかレポートの書き方を紹介しているネット記事や単行本は結構ありますよね.
でも,授業内小レポートやリアペ,コメントカードの書き方は意外と少ない.
まぁ,「意外と」って言うか,少なくて当たり前ですけど.


でも,500字〜1000字程度の文章だからこそ,そこに学術的トレーニングのエッセンスが凝縮されていると思うのです.
実際,私は毎回の授業で提出させるリアペ,コメントカードの中身を非常に重要視していました.
この短い文章の蓄積で,ほぼ成績が決まります.

「決まります」って言うか,決めることができます.
長い文章も短い文章も,結局は以下の要点を確認することで判断できるからです.


その記事では,授業内小レポートやリアペなどで,以下のことを必ず入れて書けと紹介しています.
1.問題意識の表明(テーマみたいなもの)
  何について書こうとしているか表明するところ.既に教員から提示されている場合もある

2.自分の意見(仮説)
  掲げた問題についての自分の意見を書く

3.自分の意見を裏付ける根拠
  自分の意見を裏付けるデータや事実を書くところ

4.自分の意見を批判する意見
  自分の意見に反対する意見とその論拠を書くところ

5.自分の意見を批判する意見への反論
  「そうは言うけど私の意見のほうが正しいんだ」という文章を書くところ

6.再度,自分の意見または結論
  このような短いレポートの場合,自分の意見を再度書くくらいでいい

一般高校生レベルであれば,1,2,3までを書いてきます.
しかし,大学生レベルに求められるのは,4と5です.
で,4と5が書けない人は結構多い.

だからこそ,大学教育において最も重要なポイントだとも思っています.


もちろん,社内文書とか広告文書,SNSとかブログとか,あとは新聞の社説程度のものであれば1,2,3だけでも良いんです.
でも,高等教育でそれはダメ.

よく,文章技術を高めるために「新聞の社説をマネよう」と言われますが,それは高校生レベルの話です.
実際,ほとんどの新聞の社説が,1,2,3ばかり書いて,4と5を抜かしています.

大学入試のために新聞の社説をマネるのは良いかもしれませんが,大学生がそれを続けていたらダメでしょう.

大学生に求められるのは,自分の意見をしっかり伝えることだけではなく,自分の意見の「強固さ」や「信頼性」といったものを自己評価し,その技術を磨くことだからです.

言い換えれば,日本の大学教育において,この4と5を教えることを徹底できれば,大学生のレベルは非常に高くなると思います.


大学初年次教育に取り入れることをオススメします


昨今の大学では,大学1年生を対象として「レポートの書き方」なるものを授業しているところが多いですよね.
いわゆる「初年次教育」というやつ.

この手の授業は,面倒くさいことこの上ないです,
学生のモチベーションも結構低くて,一体なんのためにやっているのか絶望的な気分になることもしばしば.

そんな初年次教育で困っている先生は,ぜひこの記事を参考にして,
「4と5」
を徹底的に指導することをオススメします.

きっと何人かの大学生の「アカデミック・スイッチ」を押すことにもつながります.

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