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溶ける時間,問い続ける私
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小説を書いてもらうのに夢中 AIに小説を書いてもらうことを日々のエンタメにして1ヶ月以上が経過しました. 溶ける溶ける. 猛烈な勢いで時間が溶けていきます. マジでこれはヤバイ. 最初のうちは,適当に指示を出して書いてもらっていました. でも,徐々に楽しみ方を覚えてきて,今となっては「設定」をしっかり作り込むことで,深みのある作品になることがわかってきたんです. あと,「設定」を凝ったものにしておくと, 「あぁー,なるほどそういう展開になったのかぁ〜」 っていう,私なりの「設定」をAIがうまく駆使してくれた時の嬉しさというか. そういうのを楽しむようにもなってきました. さて,そんな感じで作ってもらってきた小説は, ■ 小説 のページで皆さんと共有することにしました. お時間があるときに,興味のあるタイトルを御一読ください. 現時点で最新作は,「白くあれ、と群衆は降る 〜現代雪女考〜」ですね. さっきアップロードしました. 作品レビュー いくつか,作品レビューをしてみます. まず,初期のもので「AI小説」のクオリティの高さに驚かされたのが, ■ 金太郎 ― 灰燼の足柄、最後の土俵 ― です. 「昔話の金太郎で世紀末アクションをやってほしい」という,至極簡単な指示で書いてもらったものです. かなり設定はAI任せでしたが,非常に奥深いものになっています. ビックリしたのが,「必殺技」をちゃんと考えて,その名称も,それらしいものになっていること. これ,凄いですよね.私が具体的な指示を出したり,例示したわけじゃないんですよ. 《雷童爆歩》 とか, 《坂田流鉞技・轟山断》 とか. 敵となっている四天王の必殺技も, 《風哭流・疾風裂矢》 とか, 《断界六連・斬魔流》 とか. 極めつけは,クライマックスで金太郎が放つ最終必殺技の名称ですよ. 読んでてこれには私もシビレました. 「最後の必殺技の名前がこれかぁ〜!」って. 主人公が「金太郎」であることと,「相撲勝負」であることとが,見事に融合した瞬間です. さて,これを読み終わって,欲が出てきました. 「スピンオフ作品が読みたい」と. まず,四天王とかクマとかの,個別の話が知りたい. どの人も,何やら訳ありなようだ. そして何より気になるのが,金太郎の育ての親であり,今は老婆となっている「山姥」. 彼女はどうやら「伝説の女戦士」だ...
この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ パート6
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「わかりやすい」を疑え シリーズ化してきた感のある記事. 過去記事はこちら. ■ この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ ■ この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ パート2 ■ この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ パート3 ■ この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ パート4 ■ この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ パート5 私自身,この本を読んでいると,まるで自分が書いたんじゃないかと思うくらい思考が酷似しているので驚きです. 武田砂鉄 著『わかりやすさの罪』 ドイツの哲学者アルトゥール・ショーペンハウアー曰く, 「それを読んで,自分と同じ意見だと感じた本は読む価値がない」 とのことですが,ということは私にとっては読む価値がないのかもしれません. ですから,このブログを読んでいる皆さんに是非オススメの本ということになります. 思いつきで書かれたブログ記事よりも,プロのライターさんが丁寧に書いた本の方が得るものも多いでしょう. 実際,本書は示唆に富む内容となっております. 私は大学教育現場で発生している「わかりやすさの罪」を記事にしてきましたが,本書ではもっと俯瞰的な視点から「わかりやすさ」が抱えている問題点を扱っていると言えます. この本の帯には, 「納得と共感に溺れる社会で,与えられた選択肢を疑うために」 とありますが,これには激しく同意です. 結局,現代社会が抱えているのは「納得共感症候群」という病です. 新型コロナが引き起こす風邪症候群より,危険度も毒性も高いので注意しましょう. 私も「納得と共感」は危険視しています. っていうか,納得と共感が嫌いです. なんで,ことあるごとに納得や共感をしなきゃいけないのか. そもそも,納得と共感を重要視していると,人間として腐っていきます. そんな危険思考を糾すために,こんな記事も書きました. 「共感」については, ■ 大学生用:時間をつくって映画を見よう において, 大学生になったら,映画を見るときは共感ではなく理解しようと務めましょう. それが大学での学問にも通じます. 自分とは異なる思想信条を持っている人々の姿や行動を見て,なんでいちいち「共感」しなければいけないのでしょう. 作り手にしたって,共感してもらおうと思って作ってな...
バカは自分を賢いと思いこみ,例えばこんなことをする
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バカとは,自分を賢いと思いこむ人間のことだそうです バカについてマジメに考察した本を紹介し,そんな話を年末にしました. ■ バカとは,自分を賢いと思いこんでいる人間のこと そこで紹介したのが, ジャン=フランソワ・マルミオン著『「バカ」の研究』 です. せっかくですから,この本の中身について,もうちょっと話しましょう. この書籍は,バカをマジメに考察するものです. なので,本書の最初の章に,ブルターニュ・シュッド大学で心理学研究をしているセルジュ・シコッティ氏による「バカについての科学研究」が述べられています. それによると,「バカ」を科学することは可能だそうです. しかし,バカという存在や対象を定義して科学することは困難なため,その解釈としては, 「『こいつバカだなぁ』と評される行動や振る舞い,思考パターンついての研究」 になります. バカは注意力が低い まず基本的なものとしては,認知や注意に関する研究です. これは例えば,交通事故とか忘れ物,見落としや勘違いに関する研究と言えます. バカと評される人は,そういう振る舞いをすることが多いわけで,こうした認知力や注意力が通常より弱い傾向にあると言えますが,その罪深さはさほど高くはないでしょう. それはたんに, 「こいつバカだなぁ.でも,こういうミスって私も時々やるよね」 って感じです. ただし,こうした研究から言えるバカの傾向は, 「バカな奴ほどエピソードで記憶・学習したがる」 ということです. バカは数字や複雑な事象を苦手とします. なので,バカな奴ほど, 「数千人の兵士の死は統計で,一人の兵士の死は悲劇だ」 などと,ドヤ顔で語りたがります. っていうか,エピソードでないと現象を解釈できないのです. 現在のコロナ騒動で言えば,志村けんや岡江久美子の死亡ニュースでコロナウイルスを怖がるようになるのがバカと言えます. 統計情報が解釈できず,具体的なエピソードで解釈したがるからです. バカは信じたがる 「すべての正義は報われ,すべての罪は罰せられる」 という考え方を,心理学では「公正世界仮説」と呼ぶそうです. 多少なりとも賢い人は,そんな根拠のないバランスは成立しないと考えているものですが,バカな奴ほどこれを熱心に信じています. レイプされた女性に対して, 「そんな時間に一人で夜道を歩いていたからだ」 と考えたがり, 「...
バカとは,自分を賢いと思いこんでいる人間のこと
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バカについてマジメに論考した本 今年もいよいよ終わりが近づいています. 世界がひたすらコロナで騒いだ1年間でしたね. そんな年の瀬に,こんな本を読んで楽しみました. ジャン=フランソワ・マルミオン著『「バカ」の研究』. 編著者が,世界中の知の巨人たちにインタビューして,「バカとは何か」をマジメに論考した本です. 原著はフランスでベストセラーになっているとのこと. これ,結構オススメ. この世に「バカ」が存在するのはなぜか? バカとはどういう人間のことか? バカをコントロールすることはできるのか? やはりバカは死んでも治らないのか? そんな話をバカバカしくも丁寧に論じています. ホモ・エコノミクスとバカ. ヒューリスティクスとバカ. ビッグデータとバカ. インターネットとバカ. ポスト・トゥルースとバカ. バカについて,現代科学の視点からここまで濃厚に考察したものに出会ったことがありません. 著者の一人,ジャン=クロード・カリエールは言います. 「バカは自分を賢いと思いこむ」 バカとは,自分を疑わない人間のことです. 「疑う」こと. それも,自分自身をも対象にして「疑う」ことは,愚かさやバカに対する解毒剤だと述べています. そう言えば,スペインの哲学者であり政治家でもあるホセ・オルテガもこう言っていました. 愚か者は,自分を疑ってみない.自分が極めて分別があるように思う.ばかが自分の愚かさのなかであぐらをかくあの羨むべき平静さは,ここから生まれるのである. 科学は疑い続けることで発展しています. ある時に「これが正解だ」と定まったことであっても,そのうちこれが覆って,新しい正解が生まれるのです. 科学の存在意義とは,飽くなき前言撤回を繰り返すことで担保されているとも言えます. そうやって,絶え間ない変化の中に生きているのが私たちなのです. これを仏教では,「諸行無常」と呼びます. 世界は人間の,もっと言えば自分自身の「認識」から生まれています. その人間の認識なんて,いくらでも変わってしまう. この世界において唯一絶対の事とは,「唯一絶対の事など無い」ということです. ところが,世の中の多くの人々は,これが出来ない. なので,最低限「自分がバカである」ことを自覚することが大事です. そもそも,学校や大学で勉強する理由は,自分がバカであることを自覚するためでもあります....
この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ パート4
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勉強とは何か シリーズ化してきた記事です. 過去記事はこちら. ■ この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ ■ この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ パート2 ■ この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ パート3 今までこのブログでいろいろ書いてきたけど,あるテーマについて,そのほとんど全てを言い尽くしてくれている書籍を紹介しています. 今回は, 森博嗣 著『勉強の価値』 です. 森博嗣の小説は,そのほとんどを読んでいます. 過去にも,森氏の本について紹介したこともありました. 帯にあるように, 「子供が勉強しないのは、大人(あなた)が勉強していないから。」 について解説されています. まず,「勉強とは何か」について,多くの人は無頓着です. つまり,勉強とは何かについて考えたこともないし,知らないのです. そんな状態で勉強について云々することは無意味ですし,勉強など出来ません. 冒頭,こんな文章が出てきます. 「勉強の価値」を,実は僕自身,大学の四年生になるまで知らなかった.だから,その時点までは,僕は勉強をほとんどしなかった.嫌なことはしない.適当にサボることにしていた. この本以外にも,森氏がこの件について触れている書籍があります. どれとどれに書いてあるなどとピックアップすることはできないですが,例えば,小説 『喜嶋先生の静かな世界』 なんかに関連する場面が出てきます. で,この感覚は私も同じように経験しているので,とてもシンパシーを感じます. その経験はなにかというと,「卒業研究」です.卒論ともいいます. 森氏もこう述べています. そんな僕の「勉強観」が一変したのは,四年生になって卒業研究を始めたときだった.このとき,僕は初めて「研究」という行為の意味を知ることになる.研究は,英語で「study」であり,勉強と同じだ.もちろん,「research」という単語もよく使われるけれど,この言葉は,「探求」に近いし,また,半分くらいは「調査」に分類されるだろう. 私もそれまでは,勉強というのは「可能な限り大量の情報やデータを取得して身につけておくこと」だと思っていました. そうやって自分の付加価値を高めておくことが勉強の価値だと. 実際,そういう勉強方法で授業課題,レポート,期末試験などをこなしてき...
この小説のアイデア,先に書かれた!|馬鹿と嘘の弓(Fool Lie Bow)
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とある風来坊の話 今日はこんな小説を読みました. 森博嗣 著『馬鹿と嘘の弓』. 英語タイトルが「Fool Lie Bow」となっており,風来坊と読めるものになっています. 実際,この小説の主人公は風来坊. ホームレス生活をしている20代前半の若者の物語です. まず思ったのは, 「なんとタイムリーな小説だこと」 ってこと. 最近, ■ 「断絶への航海」に見る,新しいライフスタイルの模索 ■ 「マジックキングダムで落ちぶれて」に見る,新しいライフスタイルの展望 っていう記事を書いたのですが,その内容と完全に一致してるんです. あと,私としても,そのうち時間をつくって「 例の小説 」の外伝的なものを書いてみようと思っていたんですけど,その物語のアイデアそのものだと思わされました. もちろん,森博嗣さんの方がハイクオリティな小説になっているはずですがね. それに,先日は「子供の貧困」についてのブログ記事も書きましたよね. ■ 雑談|「35歳の少女」を見て思ったこと それとの関連もあります. つまり,「人間が自分らしく幸福に生きていくための物語」です. 本作の主人公のホームレス青年は,ジェームズ・P・ホーガンの 「断絶への航海」 と,コリイ・ドクトロウの 「マジックキングダムで落ちぶれて」 で示された政治経済思想を取り上げています. すなわち,ベーシックインカム的な政治体制と,徹底した自由主義の両立. これについて本作では,森博嗣さんの作品らしい「研究者気質の登場人物」を通して描いているんです. ずっと読んでいても,ホームレス青年の問答や自問自答にいちいち頷けてしまう自分がいます. それと同時に,この青年のあまりの純粋さと,過度な言動一致性,そしてその尖りっぷりに,「これでは先が思いやられるな」という同情と不安感がつきまとうのです. 結果,クライマックスではその不安が的中してしまうのですけど. 普通の人がいて馬鹿もいる. 馬鹿もいるけど,賢い人もいる. その正規分布された人間社会を考慮した幸福論. これは,著者から現代政治へ投げかけられた,諫言の書ではないかと思うのです. 私の過去記事と関連するところを引いておきます. ちょっと長いですけど,分かりやすい部分なので読んでみてください. 「それから,これだけ社会が豊かになってきたのに,人間の場合は,働かないと生きていけない.こ...
気長に訴えていきます|選挙をやめて抽選にしよう
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そんな考え方もあるんだなと思っててください 昨日のブログネタについて,奇特にもメールをくれた人がいます. 曰く, 「そういう人は,女性に限らず男性にもいますよっ」 って. 昨日のブログ記事というのはこちらです. ■ 雑談|追記です_「35歳の少女」を見て思ったこと 女性によく見られる行為として, 「元恋人に会う時に一人なのは嫌だから,適当な人を自分の恋人代行にする」 とか, 「男の気を引くために,別の男を取り上げて話す」 といったこと. そりゃそうなんですけど,あれって,あくまでも雑談ですしねぇ. でも,これにマジレスすれば,そんなことをする男は「女々しい奴」だと私は思います. これ以上はジェンダーフリーとかLGBTとかがアップを始めだすので,ここまでにしときましょう. さて,今回はもうちょっとマジメな話です. これまで何度となく取り上げてきた,「選挙と抽選」のこと. アメリカ大統領選挙が盛り上がっていますね 本日11月5日21時現在で,バイデン氏がトランプ氏より有利に進めているという見方がされています. ただ,Yahooニュースなんかの反応をみていると,なんだか全体的に「トランプ派」の人が多いようでして. 昨日はなぜか, 「ほれ見たことか! 事前のメディア報道ではバイデン有利だったのに,トランプが強いじゃないか!」 などという意味不明な煽りコメントで埋め尽くされていました. なんにせよ,稀に見る大接戦になっていることは確かなようで,どっちが勝とうと混乱が生まれると言われています. というのも,アメリカの大統領選挙のやり方に問題があるというのです. 勝利宣言を出すタイミングとか,郵便投票のシステムとか,「そんなんで本当にいいの?」っていう仕様が結構あるみたいですね. 選挙結果によっては,法廷闘争に持ち込むとトランプ大統領も明言しています. こんな感じだから,私はずっと, 「選挙をやめて,抽選にしよう」 って言ってるんです. それについて解説した過去記事はこちら. ■ 選挙に行かない理由を探している人は、こちらを参考にしてください ■ 民主主義のためには「選挙に行ってはいけない」|「若者よ、選挙に行くな!」は正しい ■ なぜ「投票しなかった人は政治に口を出してはいけない」と言われるのか? ■ 選挙に行かなくても政治に文句は言える|しつこいけど繰り返し書きますね ■ こ...
この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ パート3
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デタラメな結果を生む「選挙制度」をやめよう 過去記事で何度か 「選挙制度」を批判 してきました. 我ながら,結構精力的に書いています. ■ 選挙に行かない理由を探している人は、こちらを参考にしてください ■ 民主主義のためには「選挙に行ってはいけない」|「若者よ、選挙に行くな!」は正しい ■ なぜ「投票しなかった人は政治に口を出してはいけない」と言われるのか? ■ 選挙に行かなくても政治に文句は言える|しつこいけど繰り返し書きますね 古い記事だと2017年に, ■ 今日は選挙ですね.お疲れ様です っていうのを書いていて,ここで初めて「私は思想信条の理由から選挙には行っていません」という告白をしています. 元来,選挙制度はデタラメな結果を生みます. そして,必ず衆愚政治に陥るシステムです. 面白おかしく「政(まつりごと)」を楽しむことができる一方で,それこそただの「お祭り」で終わる制度,それが「選挙」です. 本来,選挙は「人間」が投票してはいけませんでした. 「選挙」という字の由来に遡れば,それは「大いなる存在」や「運命」や「神」が執り行わなければいけないのです. 「なんじゃそれ.こりゃ危ないブログ記事にあたっちゃったな」 などと言って,ページを閉じるのはもう少し待ってください. 別に宗教がかった啓発をしたいわけではありません. 「選挙は民主主義の根幹を成す」 などと言われます. それはたしかに正しいのですが,問題は運営方法です. 過去の人類の歴史から,現代の多くの民主主義国家では,“選挙結果がそのまま政治に反映されない” ように工夫されています. なぜなら,選挙結果をそのまま反映したら,多数派の意見を優遇する碌でもない政治が展開され,国や社会の崩壊はまぬがれないからです. ですから,そのための工夫として, 「議会制」 「二院制」 を用いていることが多いですね. つまり,2つの異なる議会の場で話し合いをして決めるシステム. そして選挙は,その話し合いをする代表者を決めるために用いられています. しかし,その話し合いをする人を決める選挙において,有権者である市民・国民は, 「より有意義な話し合いをしてくれそうな人」 ではなく, 「自分の意見と一緒な人」 「自分の意見を通してくれそうな人」 に投票してしまうようになります. 「え? それが選挙の目的じゃないの?」 って思っ...
大学教育も民族・国家も「第2ファウンデーション」が大事
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アイザック・アシモフの『ファウンデーション』シリーズ タイトルで意味不明だと思われたかもしれません. 今回は,ここ7年くらいずっと書きたいと思っていたのに放置していた話をします. 7年というと結構長いですが,なかなかタイミングがなくて. アイザック・アシモフ著『ファウンデーション』 シリーズです. これについては,先日の記事でもちょっと取り上げたのですが,せっかくなので,この機会に詳細を書いておこうと思い立ちました. 先日の記事はこれ↓ ■ 最近YouTube【その2 今どきの大学】への追記 タイトルにあるように, この「ファウンデーション」は大学教育を考える上で有益な示唆を得られます. そしてそれは,民族や国家といった政治についても通じるのです. なお,「ファウンデーション」シリーズは,早川文庫のSFで刊行されています. SF小説としては「超」がつくほどの有名作品で,銀河をまたいだ宇宙もののはしりです. 「ファウンデーション」以外にも, 「銀河帝国の興亡」 や 「銀河帝国興亡史 」というタイトルで知っている人も多いでしょう. 長編小説ですので,あらすじを解説するのが難しいのですが,この小説で特に重要なのは「ハリ・セルダン」という科学者と,そのハリ・セルダンが提唱する「心理歴史学」です. この「設定」について理解してしまえば,ファウンデーションシリーズの魅力を半分は堪能したことになります. 最近,このファウンデーションと「ハリ・セルダン」「心理歴史学」の解説をしているYouTube動画を見つけました. ファウンデーションの重要設定について,サクサクっと理解したい人はこちらをどうぞ. この動画内でも紹介されていますが,実は 「ファウンデーション」をApple社がドラマシリーズとして製作している ことが発表されたようです. このニュースは,「噂」の段階では2年前からありました. 本当かなぁ,ホントだったらいいなぁ,と思いながら今に至りましたが,どうやらAppleは本気のようです. ドラマの完成がとても楽しみです. 動画を見るのが面倒だという人のために,簡単に「ファウンデーション」を解説しておくと・・・, 人類が宇宙へと進出し,銀河帝国を築き上げて1万2千年が経過した時代が舞台です. その繁栄の頂点を極めた時代に,ハリ・セルダンという一人の研究者が現れ...
最近YouTube【その2 今どきの大学】への追記
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この本を読めば,このブログの「危ない大学記事」を読まなくていい 今回は, ■ 【その2】最近YouTubeを見るようになったんだけど,これが結構楽しい【今どきの大学】 の記事への追記です. 近年,大学改革が進行したことで現場はこんなに崩壊してしまいました,っていう話でした. このブログでもそれをずっと取り上げておりまして,「危ない大学」シリーズとして,業界関係者と思しき方々によく読まれています. このページにまとめてますので,興味のある方はどうぞ. ■ 大学について あと,先日そういうネタを元にして小説も書きました. ■ 大学の小説 さてさて. 大学に限らず,ここ40年ほど日本は「教育改革」と称して,いろいろなことをしでかしてきました. 2000年以降はこの流れがさらに加速. 特に第一次安倍政権から,自称・愛国保守とされる勢力が劣悪な「教育改革」を推し進めてしまい,現在のようにボロボロになっています. もはや後戻りできない泥沼状態です. そんなボロボロの教育現場について,昨今では 「学校がマジでヤバい!」 「大学教育が崩壊している!」 などとニュースになるようになりました. 私がこのブログで警鐘を鳴らしていた10年前(2010年頃)から比べれば,世間一般にもかなり知られるようになってきたと思います. ちなみに,もう手遅れです. どうすれば改善できるか? なんて考えてはいけません. このボロボロの状態を,どうやって取り繕うかが大事な段階に入っています. さしずめ,SF作家アイザック・アシモフの傑作 『ファウンデーション』 の登場人物ハリ・セルダンが語ったことみたいな感じ. ハリ・セルダン曰く,心理歴史学(サイコヒストリー)から導き出される結果が, 「92.5%の確率で,5世紀以内に銀河帝国は崩壊する」 というものでした. 私が言っている「手遅れ」というのも,これと同じようなものです. 明日や来年,5年後・10年後に大学が消えて無くなるとは言いません. 私の心理歴史学みたいな予測では,「92.5%で20年以内に大学は崩壊する」といったところでしょうか. でも,問題は「じゃあ,20年間は大丈夫なんですね」ってことではないんです. その崩壊するまでの20年間は,アシモフの『ファ...
この本を読んじゃえば,このブログを読まなくていいですよ
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コロナ禍|この際,大学で勉強する意義を考え直そう 大学の新入生や高校生向けに書いたとの記述あり. 教養とはなにか? 大学ではなにを勉強しなければいけないのか? といったことをテーマにしている書籍. このブログで「大学教育とは?」に関心がある人は,ぜひ. 戸田山和久 著『教養の書』 かねてより,このブログで「大学の存在意義」とか「まっとうな高等教育」だとかを記事にしていましたが,それらについて丁寧に分析・解説がなされています. というわけで,このブログはお払い箱です. 皆様,長い間でしたが,これまでありがとうございました. とは言え,今後も,大学教員としてではなく,一人の農家として教養論や高等教育論を垂れ流すことがあるかもしれませんが,たいてい,この本に書かれていることの焼き直しになると思います. それくらい過去記事との一致度が高いです. きっと,今後の発言も似たようなものになるでしょう. あと,先日アップした小説にも,この戸田山氏が述べていることと類似したシーンも散見されます. ※小説はこちら ■ 大学の小説 興味のある人は,探してみてください. 探したくない人は,代表的なシーンがこちらですので,読んでみてください. 21:2012年9月17日 後半部の主要登場人物2人よる会話シーンです. 著者の戸田山氏によると,この本はもともと「名古屋大学の初年次教育科目」のために用意していたものが下敷きになっていると述べています. ですから, 大学教員の方々にとっても,大学初年次教育の授業の参考に使える かもしれません. よくあるでしょ,「基礎演習」とか「初年次ゼミ」とか,「大学教育入門」みたいな授業が. しかし,私が小説の舞台にした「青葉大学」の初年次教育検討委員会の幹部メンバーたちは,こんなことを言うでしょう. 「それは名古屋大学の学生だから通用するんです.青葉大学の学生に教養の大切さを説いても無駄です」 実際,私はそういう委員会に所属していたことがあって, 事実,彼らはそんなことを言ってました. 「ふざけんじゃねぇよ.お前ら自身に教養がないから,そんなこと言ってられるんだ」 と,若かりし頃の私はストレスを溜めていましたが,今となっては懐かしい思い出です. ちなみに,私は偏差値...
政治家の仕事は,犠牲にする人間の数を示すこと
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新型コロナとか,邦人奪還とかの話 「ここ2ヶ月ほど,ずっと小説を書いてて時間がなかった」っていう話をしたことがありましたよね. なので,その間,いろいろ買っていたはずの本を読書する時間も削っていました. 発売当初の6月に面白そうだと思って買ったのに,全然手を付けていなかったのがこちら. 伊藤祐靖 著『邦人奪還 自衛隊特殊部隊が動くとき』 今現在,Amazonでベストセラーになっています. 著者は,自衛隊特殊部隊の創設に携わった元自衛官. そんな人が書いた, 「北朝鮮拉致被害者を奪還するとしたら,こんなシナリオになる」 というものです. 北朝鮮に拉致された日本人を,特殊部隊を潜入させて実力行使で奪還する. という話はよく見聞きするのですが,実際のところどんな感じになるのか知りたいと思っていました. さっそく一気読みしました. 面白いですよ.おすすめです. ちなみに,小説としてのテイストや構成が,私が書いた『どこに出しても恥ずかしい』とカブるところが結構あります. 私のはギャグ小説ですけど,問題意識は似てるんじゃないかと思います. そういう意味でもおすすめです. 私の小説はこちら. ■ 大学の小説 政治家の仕事とは,国家の理念を実現するために犠牲にするものを示すこと 物語の中盤で,救出作戦を計画しようという際に,特殊部隊の隊長に首相と官房長官が問いかけます. 「我々(政治家)は何をすればいいんだ?」 それに隊長はこのように答える. 「首相と官房長官がしなければならないことですか? それはわかりませんが,私の立場からお願いしたいことは,ムスダンリ(北朝鮮の地名)の6名を救出するために,何を失うことを許容するのか,具体的に申し上げれば,特殊部隊員何名の命と引き換えにするのかを決めていただければ,作戦はあっという間に立てられますので,ありがたいです」 6名の邦人奪還にあたり,場合によっては60名の自衛官の犠牲が出るかもしれないというシミュレーション. それに対し,うろたえる政治家達. この小説を通して,著者が訴えたい大きなテーマの一つだと思います. 「6名の救出に,60名の犠牲が出るとして,なぜそんなことにこの国の政治家は尻込みするのか?」 何人犠牲が出ようと,たとえ救出できず...
不本意ながら買ってしまった|花咲くアーモンドの木の枝
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コピー,ポスターではダメだと言っていたのに 今年から田舎の実家に引っ越したこともあり,住居が狭いアパートではなくなりました. 私が使っている部屋は,以前は祖父母が使っていたエリアで,いわゆる典型的な古民家です. 二人共すでにこの世を去っており,以後,ほぼ倉庫のようになっていたこの場所を,3月はずっと清掃とリフォームに費やしてきました. もともとあった「床の間」もきれいにし,ボロボロになっていた掛け軸も取り払いました. この掛け軸,どうやら当時(約40年前)2千円くらいで購入した安物の掛け軸だったようで,とりあえず床の間っぽい雰囲気にするために用意したものとのこと. 思い入れもないそうなので廃棄となりました. では,次にその場所に何を飾ろうかと思って「掛け軸」を有力候補に検討していたのですが,この部屋は私以外立ち入ることも少ないこともあって,いっそ私の趣味に走ることにしました. 掛け軸にこだわらず,何でもいいやと. そこでまずは第一弾として,過去記事でも私が大絶賛している絵から飾ることにしました. これまでに見てきた絵のなかで,一番私が好きな絵です. フィンセント・ファン・ゴッホ作『花咲くアーモンドの木の枝』 フィンセント・ファン・ゴッホ「花咲くアーモンドの木の枝」(wikipediaより) もちろん本物ではありません. 本物はオランダのゴッホ美術館にあります. このネット画像だけ見ると, 「なんだこれ? ただの木の枝が書かれているだけだろ.退屈な絵だなぁ」 って思うじゃん? 実際に生で見たら違うから. ぜんぜん違うから. 以前,そのゴッホ美術館に行く機会があったので,そこで見ることができたのですが,本物はマジで感動します. もし見れる機会がありましたら,観賞を猛烈におすすめします. で,そのコピー・ポスターが通販で手に入るんです. 私が購入したのはこちら. いろいろなサイズが購入できるのですけど,やっぱり本物のサイズに近いほうが良いかなと思ったので,A1サイズにしました. 入手後,さっそく額に入れて掛けてみました. 明らかに俄拵えな感がありますが,まあ,安いし,どんなもんか確認したくて購入した意味もあるので良しとしましょう. 今後,飾り方とか考えます...
選挙に行かなくても政治に文句は言える|しつこいけど繰り返し書きますね
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正しい議会制民主主義を実現するためには,選挙は必要ではない 本日,東京都知事選挙がありました. 7月5日21時現在では,現職の小池百合子氏が当選確実のようです. ところで,今回の都知事選挙に合わせて,やっぱり出てきたのが, 「選挙に行かない奴は,あとから文句を言うなよ!」 という主張です. この主張は完全に間違っています. これまで私は,「選挙に行かないことは民主主義として正しい」ことを何度か記事にしてきました. ■ 選挙に行かない理由を探している人は、こちらを参考にしてください ■ 民主主義のためには「選挙に行ってはいけない」|「若者よ、選挙に行くな!」は正しい ■ なぜ「投票しなかった人は政治に口を出してはいけない」と言われるのか? 投票行為が大好きな人や,被選挙人の方々にはカチンとくる話でしょうけど,民主主義国家において「選挙」を考える上で重要な態度と考え方だと思いますので,私としてはしつこくブログ発信しておきます. 上記のリンク先と合わせて読んでもらうと,より理解してもらえるのではないかと思います. 興味のある方はどうぞ. 「選挙に行かない奴は,あとから文句を言うな」の理由や根拠を言える人が全くいない 本当に全くいませんし,それに近しい考えを見たことも聞いたこともありません. なのに,まるでそれが一つの正論のように世間で語られています. これは驚くべきことです. 過去記事で,その理由について論じてみました. ■ なぜ「投票しなかった人は政治に口を出してはいけない」と言われるのか? そこでは複雑に書いてますけど,ようするに 「ムカつくから」 です. むしろ,これをきちんと説明できる人がいたら,ぜひお知らせください. 選挙についての考え方を変える柔軟性は持ち合わせていますので. 彼らの考え方を,日常的なものとしてシンプルに例示すれば,以下のようなことです. 飲み物を買うことになったとします. オレンジジュース,ウーロン茶,コーラ. それらを5人で話し合って買うことになったのですが,そのうちの一人が「お前らが勝手に決めろよ」と言って放置しました. 残った4人で多数決をとったら,オレンジジュースが2人,ウーロン茶とコーラが1人ずつ. オレンジジュースを買うことに決まった...