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最近YouTube【その2 今どきの大学】への追記
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この本を読めば,このブログの「危ない大学記事」を読まなくていい
今回は,
■【その2】最近YouTubeを見るようになったんだけど,これが結構楽しい【今どきの大学】
の記事への追記です.
近年,大学改革が進行したことで現場はこんなに崩壊してしまいました,っていう話でした.
このブログでもそれをずっと取り上げておりまして,「危ない大学」シリーズとして,業界関係者と思しき方々によく読まれています.
このページにまとめてますので,興味のある方はどうぞ.
■大学について
あと,先日そういうネタを元にして小説も書きました.
■大学の小説
さてさて.
大学に限らず,ここ40年ほど日本は「教育改革」と称して,いろいろなことをしでかしてきました.
2000年以降はこの流れがさらに加速.
特に第一次安倍政権から,自称・愛国保守とされる勢力が劣悪な「教育改革」を推し進めてしまい,現在のようにボロボロになっています.
もはや後戻りできない泥沼状態です.
そんなボロボロの教育現場について,昨今では
「学校がマジでヤバい!」
「大学教育が崩壊している!」
などとニュースになるようになりました.
私がこのブログで警鐘を鳴らしていた10年前(2010年頃)から比べれば,世間一般にもかなり知られるようになってきたと思います.
ちなみに,もう手遅れです.
どうすれば改善できるか? なんて考えてはいけません.
このボロボロの状態を,どうやって取り繕うかが大事な段階に入っています.
さしずめ,SF作家アイザック・アシモフの傑作『ファウンデーション』の登場人物ハリ・セルダンが語ったことみたいな感じ.
ハリ・セルダン曰く,心理歴史学(サイコヒストリー)から導き出される結果が,
「92.5%の確率で,5世紀以内に銀河帝国は崩壊する」
というものでした.
私が言っている「手遅れ」というのも,これと同じようなものです.
明日や来年,5年後・10年後に大学が消えて無くなるとは言いません.
私の心理歴史学みたいな予測では,「92.5%で20年以内に大学は崩壊する」といったところでしょうか.
でも,問題は「じゃあ,20年間は大丈夫なんですね」ってことではないんです.
その崩壊するまでの20年間は,アシモフの『ファウンデーション』でもそうだったように,崩壊までの長く苦しい時間を過ごす必要があるんです.
なお,そんな撤退戦・敗戦処理作業に携わるのは御免蒙りたいので,私自身は教育現場を離れました.
無責任と思われるかもしれませんが,私一人くらいどうってことないでしょう.
代わりはいくらでもいるんだし,望んで入る人もまだたくさんいる業界ですから.
教育崩壊について,過去記事でいろいろと喧しく書いてきましたが,それをいちいち探して読むのもシンドいですね.
で,そんなところにこんな本が出ました.
これを読んじゃえば,私の過去記事を引っ張り出してくる必要はありません.
榎本博明 著『教育現場は困ってる:薄っぺらな大人をつくる実学志向』
過去記事で書いてきた日本の教育の「危ない」状態を,教育問題について詳しいご専門の先生が,きちんと整理してくれています.
特に,このブログで再三再四批判していた「実学志向という浅薄志向な教育」にフォーカスが当てられていました.
タイトルもそのままズバリ「薄っぺらな大人をつくる実学志向」.
念の為申し添えておくと,私は「実学」がダメだと言っているわけじゃないんです.
おそらく,この榎本氏もそうだと思う.
問題にしたいのは,「実学志向」の方.
実学を志向するんだと称して,本来の意味の「実学」じゃなくて「ウケ」の良い教育を目指しちゃってるってことの方なんです.
ウケの良い教育というのは,つまりは「大衆ウケ」のこと.
で,今まさに大衆ウケしているのが,「これぞ実学だと受け取られるヘンチクリンな内容」ってことなんです.
主体的な学び
アクティブ・ラーニング
楽しい授業
社会に出て役立つ授業
実用的な国語(文章作成術)の授業
キャリア教育
自分のやりたい仕事を見つける
などなど・・・.
そんな教育改革が,ずっと推し進められてきましたよね.
その結果,教育現場がどうなっちゃったかまとめられているんです.
なお,本書では大学だけじゃなくて,学校教育全般について語られています.
今の教育現場の何が問題なのか,今からでも整理しておさえておきたい,って言う人にとっては便利な書籍です.
もちろん,これまでの教育改革に否定的な立場の人間からの意見としてですが.
先日の記事で紹介したYouTube動画の内容を補間することができます.
先日紹介した動画というのは,こちらのことです↓
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