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続・新型コロナウイルス|日本も交通封鎖・渡航禁止にするの?

国内で二次感染が始まったらしいけど,どうでもいいよこんなの ところで,中国に対し, 「封じ込め措置が遅い」 などといきり立っていた日本人は,国内を交通封鎖するのでしょうか? 「中国は早急に自国民を渡航禁止にすべきだった」 などと言っていた人もいましたが,だったら,これからは日本人も渡航禁止にするのか? たしかに,感染拡大を防ぐためには日本の交通封鎖はするべきだし,その他の国々のことを考えたら日本人の海外渡航は制限すべきかもしれません. けど,自分の国や地域が実際にそうなったら分かることですが,交通封鎖も渡航禁止も不可能に近いことです. あんなのは,中国だからできた強引な措置でしょう. 今ですら,日本だけでなく世界では「インフルエンザ」の感染が拡大しており,新型コロナウイルスなんて可愛く思えるくらいの死者も出ています. ■ 「新型コロナウイルスよりもインフルエンザが危険」な理由とは? (GIGAZINE 2020.1.28) ■ アメリカでインフルエンザ感染が拡大 入院患者は140,000人、死者は8,200人以上 (JungleCity.com 2020.1.24) なんのことはない,中国発の新型コロナウイルスよりも,目下,インフルエンザウイルスの方が人間にとって脅威なのです. 実際,今回の新型コロナウイルスは重篤な状態になりにくいようです. もしかすると,日本国内では既に広く感染しており,ただの風邪だと思って養生し,そのまま治ってしまっている人もたくさんいる可能性もあります. 死者を減らすという目的なら,インフルエンザを蔓延させないことの方が重要です. でも,インフルエンザごときで交通封鎖や渡航禁止にならないのと同様,新型コロナウイルスごときで交通封鎖や渡航禁止にはできないでしょう. 先日,中国・武漢から日本人を引き上げるために日本政府のチャーター便が出ましたが,予想通りのトラブルを引き起こしています. ■ 「合部屋はおかしい」と抗議も…ホテルに相部屋で宿泊の帰国者2人から新型コロナウイルス検出…政府の対応に問題は? (FNNプライム 2020.1.30) あまりに予想通り過ぎて,私はこのニュースを聞いて吹き出して笑いました. やっぱり日本国は, 本気で本件にあたっていま

新型コロナウイルス|こんな時こそ関連した映画を鑑賞してみよう

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中国湖北省で新型肺炎による大騒ぎが発生しています 中国とWHOがどれほど正確な情報を出しているのかにもよりますが,おそらくは今回の新型コロナウイルスによる騒動は, 「国家存亡の危機」 「人類存亡の岐路」 というほどではないようです. ■ 【解説】中国の新型コロナウイルス、死者についてこれまでに分かっていること (時事ドットコム 2019.1.24) ネットニュースを見ていると,ヒステリックになっている人もいるようですので,冷静に対処することが大事かと思います. 「中国人を入国禁止にしろ」 とか, 「オリンピックを中止しろ」 などといった発言も飛び出していますが,そんなこと今の日本に出来るわけないでしょう. 落ち着いて,状況を見極めることが肝心です. 新型コロナウイルスの感染は,インフルエンザウイルスやSARSと同様,飛沫感染のようです. ですから,基本的にはインフルエンザ対策と同じ,つまり,これまでと同じ普段の生活をしていれば防げる可能性は高い. それに,中国で死亡者が出ているといっても,実際に死亡しているのは,ほぼ全て高齢者のみ. ウイルスの突然変異などがない限り,日本国内に入ってきても「猛威を奮う」ような事態は想定しにくいですね. それよりも目下の脅威である,インフルエンザに気をつけるべきでしょう. これが同時に新型コロナウイルス対策にもなるのですから. ■ 「世界的には低レベル」 新型コロナウイルスのリスク WHO (時事ドットコム 2019.1.26) 【ベルリン時事】世界保健機関(WHO)は25日に更新した新型コロナウイルスに関する日報で、同日時点でのリスク評価は「中国では非常に高い、周辺地域では高い、世界的には低い」という内容で、これまでと変わらないと発表した。 WHOは、重症急性呼吸器症候群(SARS)など過去の事例では飛沫(ひまつ)の吸い込みやドアノブなどウイルスの付着した物体への接触を通じて人から人への感染は起きており、今回も同様と考えられると指摘。手洗いの徹底を提言した。空港での検査が必要としたものの、渡航制限は勧告しないという。 ただ,こうした「国の発表」とか「WHOの発表」といったものを信用できない,という話もあります. この点に着目

大学入試改革の問題点とは,現場を無視して進めることにある

ようやく日の目を見ている「大学入試改革の問題点」 世間様というのは,教育についてはあからさまに「問題だ!」と騒がれてからでないと問題視しません. かなり綿密に分析・検討しなければいけないはずなのに,各々が抱いている理想論で進めちゃえると思っている. それが「教育問題」の危険なところです. 学級崩壊然り,いじめ問題然り,学力低下問題然り. 大学入試改革もその一つで,先日までは物凄い勢いで, 「大学や入試を改革しなければダメだ!」 と言っていたくせに,今では手のひらを返したように, 「こんな大学入試改革ではダメだ」 と言っています. おいおい,その 「こんな大学入試改革」 を猛烈に支持・推奨していたのは,5年前当時の君たちでしょう? と皮肉ってやりたいところですが,きっと皆そんなこと忘れています. この大学入試改革にまつわる問題点を整理しているネット記事がありましたので,今日は,これを基に論じてみましょう. ■ 足元の教育が危ない―大学入試改革よりも公教育の立て直しを (NIPPON.com|ヤフー・ニュース 2019.1.20) まずは,こうした大学入試改革の発端を思い出してください. 今の若い人(20歳代くらい)はピンと来ないかもしれませんが,ずっと以前から大学入試については, 「知識偏重だ!」 「記憶力重視ではダメだ!」 と言われていて, 「これからの大学は『考える力』や『多様な能力』をテストすべき!」 という声が喧しく,それを世論も強力に後押ししていたのです. 懐かしいですね. 上記の記事にもこうあります. そもそも入試改革はどんな背景で推し進められたのか。 「受験勉強といえば、歴史の年号や英単語暗記などを思い浮かべる人が多い。いままでは知識の詰め込み、暗記・再生だったという反省が、改革を推し進める政治家や官僚側にありました。 ところが,こうした「知識偏重」だとか「暗記だけではダメ」という考え方自体,実はなんの根拠もなく,理念先行型だったのです. もちろん,これは逆にも言えて,「詰め込みが大事」だとか「暗記することが学力の基本だろ!」といった反論にも根拠はありません. ようするに,教育問題というのは,政治家・官僚そして国民世論による,

センター試験、最初で最後の「試験監督」もいるでしょう

センター試験の有意義なこなし方 明日からセンター試験が始まりますね. 来年度から別のテスト方式になるとのことで,「センター試験」として実施するのは今年で最後です. そんなセンター試験の監督業務を,今回初めて行なうという人も多いのではないでしょうか. ここは一つ,試験監督者としてセンター試験のコツと有意義な過ごし方を紹介したいと思います. 以前も何度か記事ネタにしていますので,そこから引用させてもらいます. (1)実は一番大変な担当業務,それは「検問」 寒いです. めちゃくちゃ寒いんです. 検問主任みたいな形で教員を割り当てる大学がありますので,それで私も担当したことが一度だけあります. 検問する大学の「ゲート(門)」がどのような状態なのかにもよりますが,たいてい極寒に曝されるのが検問業務です. たしかに,試験業務のような緊張感はないかもしれません. しかし, 「監督業務じゃなくなったぞ,ラッキー!」 などと思っているそこの貴方,明日は地獄を見ますよ. ただひたすら寒さに耐える2日間は, 「俺もなかで監督業務をさせてくれ」 と言いたくなるほど厳しいものとなります. 悪いこと言わないから,素直にスラックスの下には「あったかタイツ」を履いていきましょう. 女性であれば,スカートは厳禁です. 場合によっては使い捨てカイロも必要かもしれません. ふくらはぎや腰に貼り付けておきましょう. (2)意外と楽な「監督主任」 私も,初めて監督主任が割り当てられた時の緊張感といったらありませんでした. なんせ,「その会場の責任ある立場」としての位置づけになるからです. 事実,最終的に「監督主任の判断」が必要となるところもありますので. しかし,実はそんな事態になることは極めて稀で,トラブル対応のページを一通り読んでおけば,大惨事になることはありません. 代わりに,監督主任の主な仕事は「試験実施要項」をひたすら読み上げるだけ. 「音読作業」が苦手だという人は大変かもしれませんが,大学教員にそんな人は少ないでしょう. あとの細々とした事務的作業とか,手が挙がった受験生への対応は,その他の監督者たちがやってくれます. 実は監督主任は何もしなくていい立場です. 特に,大規模会場であるほど

センター試験|最後かもしれないだろ? だから、ぜんぶ話しておきたいんだ

センター試験改革「大学入学共通テスト事件」は,だいたい世論のせい センター試験は今年で終了. 来年からは新しく「大学入学共通テスト(以降,共通テスト)」が始まります. その共通テストに不備がたくさんあったという話が世間を賑わせており,英語試験の民間業者利用や,記述式問題が延期になったことが記憶に新しいことです. 本件については,それを論じるニュースがたくさん出てきました. 例えば,先日もこんな記事がヤフー・ニュースに出ています. ■ 強引すぎた「大学入試改革」…その断念から考える「日本の難題」(現代ビジネス) - Y!ニュース (Yahoo!ニュース 2019.12.30) この記事は昨年末に出ているので,1月16日現在で半月(18日)ほど経過しています. しかし,この記事に対するヤフー・ニュースのコメントは 138件 . ニュースに対する世間の関心度を測る上で,ヤフー・ニュースのコメント投稿数は一つの指標になるでしょう. そのニュースに対して物申したい人の数の多さを端的に表しているはずだからです. そう考えると,この「大学入学共通テスト」は,他のニュースと比べて関心度が低いことがわかります. (その他の世間を騒がせているニュースは,2000件〜3000件のコメントがつきます) はっきり言って,大学入試に関するニュースなんて,ほとんどの人が関心が無いんですよ. 実際のところ,大学教育について正面きってエネルギーを注いでいる人なんて極少数. そりゃ「大学入試」に関心がある人からすれば気になる話でしょうけど,世間の大多数からすれば「どうでもいいニュース」の一つです. そんなわけで,今,教育関係者の方々が警戒しなければいけないのは, 「実は,世間の人々は教育問題に関心が無い」 ということと,そのくせ, 「何を言っても反論されにくい話題であるため,根拠もエビデンスもなく好き勝手なことをヒステリックにぶち上げたがる奴が多い」 ということです. その多くはウヨク系の人間です.注意しましょう. ■ なぜ教育現場では「ネットの意見」が受け入れられないのか 今回話題となった大学入試改革にしても,もともとは「世間の要望」を背景に進んできました. これからの大学は変わらなければならない. そうで

日本歴史上の重要地点|大山祇神社に行ってきました

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超地味だけど超重要な日本の聖地「大山祇神社」を参拝してきました 以前から行こう行こうと思っていたのに,ぜんぜん足を運べなかったところが「大山祇神社」. 今回,九州中国地方の出張にかこつけて大三島に上陸することができたので参拝してきました. 大三島・伊豫國一之宮大山祇神社は,瀬戸内海に浮かんでいます. 「しまなみ海道」でつながっている大三島の西側に位置する神社です. 私が通っている寿司屋の大将は行ったことがあるそうで, 「大山祇神社の宝物館と能島城は絶対に行くべき」 ということで推薦されていました. 今日も,その土産話で盛り上がってきたところです. 大三島は,出張の「ついで」にフラッと簡単には立ち寄れないところにあり,島に渡るためには時間がかかります. 今回は結構ゴリ押しで行ってきたんです. とは言え,最近では「しまなみ海道」が開通しているので,広島側からも愛媛側からも楽に渡れるようにはなっています. 今回は時間をできるだけ有効利用するため,宿泊を因島にとりました. 「ホテルいんのしま」 部屋もきれいだったし,食事もスタッフの皆様の対応も素晴らしく,また来たいと思うところでした. 以下は,そのホテルの部屋からの眺め. 朝,送迎バスで土生港まで送ってもらったら,次はバスで大三島に行こう. ・・と思っていましたが,実はそれだと結構時間がかかる. タクシーの人に聞いたら約6000円だというので,ここは思い切ってタクシーで大山祇神社まで直行することにしました. これまでにも,終電逃してタクシーで6000円という事態になったことは何度かあるので,それに比べれば大山祇神社のためなら安いもの. それに,私は昼過ぎには広島市へ行かなければならなかったので,午前中には瀬戸内海を離脱したかったのです. 約25分くらいで到着. ついに来たぞ,大山祇神社. タクシーに乗っていた時から気になっていたのですが,神社の背後にある「安神山(あんじんざん)」という特徴的な岩山. やっぱり,こういう神秘的で特徴的な場所に大事な社は建てられるんだと思う. 午前8時半. 参拝客は私を含めてまだ数名. 厳かな雰囲気をたっぷり楽しめました. ちなみに,境内にある社務所には

何度も言おう「ゆとり教育は悪くなかった」と

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ゆとり教育によって日本の子供の国際的な学力は伸びていました 先月に大々的にニュースとなった日本の子供の「読解力低下問題」. 本ブログでは,それを記事にもしました. ■ 【国際学習到達度調査】日本の子供の読解力低下について ■ インスタ映えと読解力の低下が「学生の質」に影響している この「国際学習到達度調査(PISA)」については,その調査結果が出るたびに日本の子供学力論争を呼んでいます. 例えば,最も話題となりやすいランキング上下が激しい 「読解力」 の推移はこちら. 2018 年調査のポイント https://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2018/01_point.pdf 「数学的リテラシー」 はこちら. 2018 年調査のポイント https://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2018/01_point.pdf 「科学的リテラシー」 はこちら. 2018 年調査のポイント https://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2018/01_point.pdf このように日本は「科学的リテラシー」はずっと上位をキープし続けているのですが,「数学的リテラシー」と, なかでも特に「読解力」が調査ごとに上下しやすい のです. で,このランキング上下について,その時代ごとに実施されていた教育方針や指導環境などが槍玉に挙がるわけです. 実際,先日の記事にした毎日新聞の社説にもこのように書かれています. ■ PISAで読解力低下 長文に触れる機会作りを (毎日新聞 2019.12.5) PISAは日本の教育政策に大きな影響を与えてきた。 03年調査でも読解力や数学の順位が大幅に低下し「ゆとり教育」が原因と指摘された。 それを機に、全国学力テストが始まり、学習指導要領が改定されて授業時間が増えた。 その後、順位はいったん回復したが、前回は再び低下に転じて参加国・地域中8位となり、今回はさらに15位まで急落した。 しかし,その学力論争には一貫性がありません. その都度,日本の国際ランキングの上下に一喜一憂しているところがあります. 一貫した学力論争になっていない,その最たるものが, 「PISAの

2020年もブログ続けます

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明けましておめでとうございます 2020年もこのブログを続けることにしました. 今年もよろしくお願いします. さて,今年はいよいよ新生活が始まる年です. 「学術」の世界から足を洗うことになりましたが,実際のところ学術的な生活は続けていくつもりです. 世界は変わっても生活は変えません. このブログはずっと「統計処理方法」を紹介するものであり続けますし,「教育」を論じ続けます. その発信元が,ビルが立ち並ぶ都市から,木々が立ち並ぶ集落に変わっただけです. さて,その新生活となる土地の「初日の出」. 庭からの風景です. ずっと都市生活をしていますと,こういう「太陽が山から登って集落を照らしだす」という一日の始まり方が,まるでテレビゲーム(モンスターハンターとか)の世界のように思えます. これはそっちの映像技術が,高い再現レベルにあることの裏返しでもありますが. あと,空気がヤバいくらい旨い. 深呼吸してもなんの匂いもしない. 都市部に住んでいると,どうしてもドブとか排ガスとか,あとはその他工業系の匂いだとか,それをかき消すための芳香剤が混じった空気が充満してますよね. そういうのが一切無い空気って,これはこれで贅沢です. ところで,現在東日本は猛吹雪になっているところが多いようですが,こちらは穏やかな正月となりました. むしろ,今年は全国的に温かいようですね. 先日は高知県西部が20度くらいになりましたので,普通に半袖でも外にいられたほどです. 12月の中旬頃に新潟へスノーボードに行ってきたのですけど,どこも雪不足で大変なようです. 滑ってても暑いし. ただ,この年末年始でそれを取り返すような吹雪となっていますので,ウインタースポーツも期待できそうです. 私としても,今年こそが人生最後のスキー・スノーボードになるかもしれません. 2月に実習が予定されていますので,そこで有終の美を飾りたいところです(つまり,怪我無く,学生に「もう一度滑りたい」と思わせるように,ということ). ウインタースポーツの実習に呼んでくれている先生は,「高知に行っても実習に呼びましょうか」と言ってくださっているのですが,さすがに遠過ぎでしょう. 雪国での実習をするために,南国土佐から教員を呼ぶというのも,なかなかシュール