2010年8月30日月曜日

子ども


実は一昨日の前任校で仕事をするついでに,私にこれまで村上春樹や東野圭吾の小説を紹介してくれていた人とも示し合わせて大学で会ってきました.

昨年はいろいろとお世話になった人でしたが.
約5ヶ月,連絡もとってなかったし会ってなかったんです.
昨年のことを思うと意外と長期です.

会ってなかった理由の一つが,その人が出産とその後の大変な時期だった迎えていたことにあります.
最近は赤ちゃんもだいぶ落ち着いてきて,昼夜問わない生活も少なくなったようです.
そういったこともあって,今回の機会に子どもも一緒に,という運びとなりました.

ずっとそのお子さんの名前を敢えて聞かずにいました.
一昨日初めて会って,その時に聞いたのですけど.
出産前にあれだけ「○○にするか××にするかで悩んでる!」と言っていたのに,それら候補とは全く違う名前になっていました.
ふと思いついたんだそうで.
でもまぁ,インスピレーションて大事だと思うんで,いいんではないでしょうか.

夫婦二人とも私の大学の同級生です.
在学時代からずっとつき合ってきて,当時から有名なカップルだったんですよ.
そんな二人についに子どもができました.

なんか不思議な光景です.
うまいこと家族をやっています.

ということで,私は...,ということを考えさせられるのですけど,ただただ考えるだけで.
I'm Going My Wayですね.

あんまり好き勝手生きていくと,ある程度の歳を過ぎたら変人になりかねませんよね.
独身貴族と言えば聞こえは良いですが,日干しのような人生とは紙一重です.
イタい人にならない程度に切り盛りしようと思います.

2010年8月29日日曜日

リッピング

昨日は前任校に行って,スポーツ関連のDVDをリッピング(Ripping: DVDデータをパソコンに落とすこと)して,それを空DVDに焼いてきました(ようはコピー).
そのDVDがどのような代物なのか,それはここではあえて言わないでおきましょう.

しめて20万円分くらいでしょうかね.この手のDVDは需要が小さいので1万円前後します.自分の研究費で買おうと思ったら,この半分くらいしか買えませんので.
お得な気分です(てか,お得です).

しかもこの大学,リッピングする環境も万全です.
高機能なパソコンが何台も自由に(実際は外部の人間は勝手に使えないのだが)利用できる映像分析室があるのです.
この大学に来たら,たいていそこで作業させてもらっているのですけど,あまり利用されている形跡がありません(・・もったいない).

いくら高機能PCとはいえ,DVDのリッピング&焼く作業は時間がかかります.
でもそこは数で勝負.
4台のWinパソコンを使って同時並行でフル稼働.


DVDをただ単純に複製するだけなら「DVD Decrypter」というソフトがオススメです.
フリーのソフトですし,操作が非常に簡単です.
作業も比較的高速で,データ圧縮こそできないものの複製するだけならほぼ完璧にできます.


昨日は他にもいろいろコピーした資料がたくさんあります.
とあるスポーツ指導者資格の模擬試験問題もコピー.こっちの学生が今年受験するので.
買うと意外と高いんですよ,この対策資料.

ついでにコピー用紙もパクってきました.
少しだけならいいだろう.と,一箱分を拝借.

あと,大人の事情で必要な写真も撮ってきました.
これは本当に事情が事情なのでしゃべれません.
施設が豊かなこの大学.羨ましく思いながら利用させていただきます.

その折に,この大学で働いてる診療所の看護婦さんとチョッとした立ち話をしてきたのですけど.
この人からは,寄る度に毎度毎度この大学の近況(裏の)を共有できるので楽しみなんです.
今回もまた本学のワイドショー的なネタを教えていただきました.
この大学の理事とか事務とか教員がこの人のところに来て愚痴っていくから,いろんな情報をたくさん持っています.

この人,あんまりそうは見えないんですが猛烈な毒舌家で.
「サッカーの○○先生は独裁者」「XX課の○○さんは無能」「心理の○○先生は絶対裏がある」
と,人物評が面白い.
我々の恩師については,
「一番まともな先生.でもめっちゃビビり」
ということだそうです.

あと,いろいろあってだいぶ精神的に滅入っているんですって.
「○○君のところ,看護士を募集してない?」
と..,,結構キテますね.


いやー,
いつもながら収穫の多いところです.

2010年8月27日金曜日

鉄板ネタ


ジョギングを始めてそろそろ1ヶ月になります.
あれだけ有酸素運動嫌いだった私が今ではすっかり日課です.

根本的に私の日常の運動量が少ないことが,ここまで続いた理由の一つではあると思います.
運動を欲していたのです.私の体が本能的に.そんな感じだと思います.

普段は運動を指導する立場にある私ですが,なかでもジョギングとかウォーキングといった「有酸素運動」は指導する頻度が高い運動の一つです.

今回は私の指導経験の中でも,有酸素運動について絶対にスベらない鉄板ネタを紹介しましょう.
それは,
「“X分間 走らないと(歩かないと)脂肪が燃えない” というのはウソ」
というもの.

たいていの人(というか,ほとんど全て)が「10分以上走らないと脂肪は燃えない」とか「20分目から脂肪が燃え始める」なんてことを信じています.
だから,それを根本的にくつがえすネタなのでウケること間違いありません.

「エー!そうなんですか!?」
となって,
「じゃあ,どれだけ運動すれば?」
となるので,それからまた話を展開していけばOKです.

ただ,この理論は結構やっかいものです.
この理論が蔓延しているせいで「20分目からが私と脂肪との勝負」みたく思われています.
有酸素運動=ストイック,と受け取られている気がします.
これが日常的に運動を取り入れる敷居を高くしている要因かもしれません.

そうかと思えば,なんかよく解んない運動がブームになっては消えて.
いっこうに真っ当な運動が定着しません.

そもそも,なんでこんな話が広まっているのか謎ですが,脂肪燃焼のための運動条件として確固たる地位を築いているトンデモ理論の一つです.
私も聞いたことがあります.
でも,どこで聞いたのか記憶にありません.
なんとなく日本人が運動するにあたってぼんやりと漂っている理論なのです.

おそらく,ACSMあたりが提言している「1日当たりの運動量の目安・30分」を拡大解釈しているものと推測されます.

「10分や20分くらいではダメで,30分くらいの運動をしなければならない」
から,
「30分間運動をし続けなければならない」
となって,
「10〜20分以上したら脂肪が燃える」
という噂になったんでしょうかね?


真面目にスポーツ指導をしている人達からすれば当たり前のことですが,世間一般の人々にとっては天地がひっくり返るような,まさにコペルニクス的転回な話のようですよ.

どのテキストにも30分間運動し続けろ,なんて書いていません.
あくまで1日当たりの総運動量のことで,朝に10分,夕方20分くらいの運動をすればOKということなんですが.
それも,「有酸素運動が望ましい,適している」,という表現が多いだけで,「運動」の種類までも限定しているものはないのです.


効果的な脂肪燃焼に関していえば,「脂肪が最も利用される運動強度がある」というのが妥当なところでしょうか.
書籍によって微妙に異なりますが,だいたい「最大酸素摂取量(VO2max)の60〜80%」の運動強度です.
VO2maxの%で話されても解らないというところもありますから,簡単にこの運動強度を「運動中の心拍数」として算出する方法があります.

=(220−年齢−安静時心拍数)÷ %運動強度+安静時心拍数

*年齢=歳
*安静時心拍数=拍/分
*「%運動強度」のところに60〜80%(0.6~0.8)を入れて計算

これを,カルボーネンの式といいます.
算出された数値の心拍数で運動すれば,ちょうど「%運動強度」で狙った強度になるという,有酸素運動の強度を決める非常にベーシックな計算式です.

でも,60〜80%ですか...,幅がありますね.

まぁ,実験室的には80%くらいの強度が最も脂肪利用量が多いのですけど,この強度は結構きついので,スポーツを本格的にやっていない一般の人が実施するのは無理があります.
よほど意志が強い人でない限りは挫折します.

なので,60〜70%くらいが現実的なところです.
経験知的な意味合いの研究報告にも,この強度でやった方が効果が高いという報告が多いようです.
主観的な感覚でいえば,「ややきつい」と感じる程度ですね.

とは言え,ぶっちゃけた話をすると各人が気持ちよく運動できる程度に調節していけばいいのが本音.
体が徐々に慣れてくれば,勝手にスピードを出して走ったり歩いたりしたくなるものです.
問題は,その運動をいかに飽きずに続けることが出来るか?なんですけど,これが一番難しい.

音楽(iPodとか)聞いたり,ハートレイトモニターつけたり,コース環境,使用マシンを良くしたりetc...
アイデアとかファッション性を出しながら工夫していくしかないですね.
運動指導者としての大きな課題です.

2010年8月26日木曜日

残る大学でありたい

今回取り上げるのは諸星裕 著『消える大学残る大学』です.
今年から大学人である私としても,「大学とは?」ということについて見識を持っておかないといけないので拝読してみました.

実際,消えそうな大学の一角を担っている本学としては非常にタイムリーな内容ですので,興味深く,そして危機感を持って読むことが出来た一冊です.
同意見の部分もたくさんありましたし,参考になった大学改革のアイデアも拾うことが出来ました.

著者は「“大学は教育機関であり,最大の受益者は学生”というスタンスを持つことが重要」という主張です.
当たり前のようですが,意外とできていないのが大学という組織でもあります.

著者も桜美林大学の教員でもあり,大学教員になってみて一層わかる共有部分も汲み取れます.

その一つが,「大学や教員,授業やカリキュラムといったものの評価が曖昧」というものです.
最近は文部科学省とか大学自身が,大学や教員,そして授業なんかを「評価する」と気合いが入っていますが,何をもって良い大学なのか?良い教員なのか?良い授業とはどんな授業か?が全く不明なままに“評価”している現実があります.

文部科学省に至っては「定員割れ,及び定員オーバーしていない大学」が良い大学,「学生アンケートの結果が良い授業」が良い授業,という笑えない冗談を本気で言っています.
これの何がふざけているかというと,自分たちは何一つ仕事をしていないとことです.
「あなたの大学はこういう大学を目指しているのだから,こういう授業を計画して,こういうスキルを身につけているかを調べますよ」というような査定はしません.面倒ですからね.

はっきり言って,大学運営に文部科学省はいらないんです.
足かせにしかなっていないんですよ.実際は.
でも,「オラが仕切っているんだ」という,つまらないプライドを示したい文部科学省としては,手放したくない仕事の一つでもあります.
かと言って,本気で足をつっこむの嫌だから適当にそれっぽく仕事してるように見せときたい,という思惑なのです.

そんなバカな!と思われるかもしれませんが,これはウソではありません.
アホらしいですが,何の評価基準も持たずに評価っぽいことをしているだけですし,基準があったとしても根拠が無く適当です.

で,そうした「なんちゃって大学改革」によって発生するのが教員の気持ち悪い “自己アピール”と,果ては教員同士による “足の引っぱり合い” です.

著者も述べているように,「この大学を卒業する時にはこういう人間になっていることを保証する」という大学の使命(ミッション)を明確に持っていないからこういう自体になるのです.
これは大学設立の理念とか校訓みたいなものではなく,その時代に合わせて可変するものです.
いわば,プロ野球の監督とかがシーズン前に「今年は “守って勝つ” ですね」などとインタビューに答えているヤツに似ています.
つまり,チームのコンセプトを明確に打ち出すことです.

同様に,大学の使命も明確にしておくことで,評価基準も場当たり的なものではなくなります.
今いる学生がどう反応しているか?ではなく,卒業して行く学生がどのような人間になっているか?で評価することができます.
教員の評価も,大学使命にどれだけ沿った活動を展開しているか?で評価するようにすれば,その場しのぎの世渡り上手や,自分のやりたいことだけやってる教員が甘い汁を吸うこともなくなります.

また,著者いわく欧米では,学生に大学を評価する技術を磨く授業もあるのだそうで.
学生には大学の使命を叩き込み,それに則した教育ができているか?をちゃんと評価できるようにすること.それがどれだけ学生自身にとっても重要なことかを教え込むのだそうですよ.

こうして初めて各大学に個性が生まれ,ブランド・有名大学というだけで受験(果ては浪人)することがなくなります.
受験者は,自分に合った大学はどこか?その分野で実績があるのはどの大学か?受けたいカリキュラムはどれか?といった選択ができるのです.


著者の考えは欧米の大学における理想的過ぎる部分をたくさん含んでいますが,いずれ日本の大学も追随していかなければならないものです.
本学ではどこから手を付けていけばいいでしょうか,考えものです.
せっかくお世話になっている大学ですから,残る大学でありたいですからね.

2010年8月21日土曜日

ETCをつけて思うこと

本日,私の車にETCが装備されました.
これで料金所前で財布をまさぐる必要がなくなりました.
高速道路を走るのが楽しみです.


今日は久しぶりに散髪を,ということで床屋にも行ってきました.
この地に引っ越してきて2回ほど散髪をしましたが,その床屋がどうしても気に入らず(顔剃りの蒸しタオルの水分含有量が多い),なぜかあえて避けていた近所の床屋に行くことにしました.

気の良いおっちゃんがやっているお店です.
私が初めての入店ということもあり,どんな髪型にするかをかなり丁寧に相談してくるのです.
雑誌とかカタログみたいなものを持ってきて,あれこれ親切に解説してくれます.

過去の床屋では全て「適当に短くしてくれ」と注文していた私としては面食らいました.

それだけでなく,シャンプーの際の手さばき,タオルの拭き方,ハサミの入れ方,雑談の内容.どれも「この男・・・,出来る!」と思わせるおっちゃんです.
仕上がりも上々.うまいことまとまってくれます.
切る人が違うだけで,髪質まで変わるかのようです.

どうやら,地域にいくつかチェーン店を持っている床屋の本店のようで,その社長さんのようですが.

どうりで異質なオーラを身にまとっているわけです.

対人商売の鑑を見たように思います.
めっちゃスゴい!というわけではないんですが,間違いなく「また来よう」と思わせるお店.
「理髪にお金をかけたくないけど,ある程度の質を求めている」っていう顧客の心をしっかりと掴んでいます.
これこそが顧客第一のマーケティングというのでしょうね.


と,床屋の話が長くなりましたが,その床屋で新聞を読んでおりますと,

自転車:歩行者との事故に高額賠償判決…過失相殺認めず
自転車の車道走行ルールを厳格化するため道路交通法が改正された07年以降、自転車で歩行者をはねて死亡させたり重傷を負わせた場合、民事訴訟で数百万~5000万円超の高額賠償を命じる判決が相次いでいることが分かった。これと並行して東京や大阪など主要4地裁の交通事故専門の裁判官は今年3月、「歩道上の事故は原則、歩行者に過失はない」とする「新基準」を提示した。高額賠償判決がさらに広がるのは必至の情勢となる一方、車道走行ルールが浸透していない現状もあり、今後議論を呼びそうだ。【毎日新聞:8月21日】

という記事を目にしました.
毎日新聞にしては久しぶりに良い記事です.一面に持ってきているのも評価できます.
ETCを購入した直後でしたので,興味深く考えさせられました.

10年間の自転車通学・通勤をしていた私の経験からも,自転車を取り巻く悪環境を是正するチャンスです.
きっと裁判官としては,自転車側の厳罰化により自転車利用者への注意勧告のつもりでいるのでしょう.

でもこんなことしても,「自転車が歩道を走っている」という現状をまず取り締まらないと無意味です.
自転車が歩道を走ることを本気で取り締まっていないのに,事故が起きてから自転車が歩道を走っていたから過失相殺なし,っていうのは腑に落ちません.
自転車が歩道を走っちゃいけないこと,知らない人も多いんではないでしょうか?

なぜ自転車が歩道を走るのかというと,車道を走ると危険だからです.
なぜ車道が危険かというと,自動車が自転車を無視した違法走行をするからです.

ということで,自動車をまず取り締まらないことには自転車が歩道を走ることは無くなりませんね.
自転車が前を走っていたら,十分なスペースがなければ追い越してはいけません.それを守っているドライバーがどれほどいるか.
邪魔だから,ってクラクション鳴らして脇をすり抜けて行くことが多いはず.
日本の道路は自動車優先という不思議な慣習があります.
本来なら,歩行者>自転車>自動車のはずですけど,これが守られていません.

そんなわけで,自転車が走るスペースを確保することは,さらに重要です.自転車が走るレーンが無いのに,歩道以外のどこを走れというのか.

そもそも,日本の道路作りは高度経済成長を支えるために “自動車のための道路” をスローガンにしていたはずです.
国内の輸送手段の90%がトラック輸送であることがそれを物語っています.
歩行者や車いす,自転車のことを無視した道路作りに邁進した戦後復興のしわ寄せです.

それに,自転車を走らせる環境づくりというのも難しいでしょうね.
日本の政治を牛耳っている経団連の重鎮には自動車メーカー関係が多いですから.
自転車用レーンなんか作ろうもんなら,経済的にも健康的にも自転車通勤がいいね,っていう人が増えてしまいます.
自動車が売れなくなるではありませんか!
そんなことしたら経団連から圧力がきます.

それに,経団連としても今後も自転車事故がドンドン発生するよう仕向けた方がいいのです.
だって,保険会社としては自転車事故用賠償保険を企画して一儲けをたくらんでいるはずですから.

世は虚無です.

2010年8月17日火曜日

就職勉強

最近の大学は就職率を競う部分もあったりするので,我々教員にも 「学生をいかに就職させるか?」 といった課題が課されることもしばしばです.
当人である学生としても,藁にもすがる思いでしょうから,教員である我々にも期待する部分が大きいのです.

現実的に考えて,大学教員が何をどう頑張れば学生を就職させることができるのでしょうか?
実際のところ,専門分野に関する指導と,自らの経験から導いたアドバイスぐらいしかないように思います.
でもそれだけじゃ十人十色の学生すべてを就職させることなんてできないですよね.
やっぱり,学生個人の魅力によるところが大きいですよ.

結局は有名大学だろうが無名大学だろうが,学生の頑張り次第なんです.
どれだけ自分を売り込めるか?が大事になってきます.


私自身の経験を話しますと,参考にしたのは中谷彰宏 著「面接の達人」シリーズと,中谷彰宏氏が出している自己啓発書シリーズです(以前紹介した『超高速右脳読書法』なんてのも,その一つ).

中谷氏の書籍以外にも就職関連で参考にした本(堀場雅夫 著『仕事ができる人できない人』や,財部誠一 著『間違いだらけの就職活動』など)はいくつか有りますが,基本的には氏の主張・考え方を主軸にしました.

いずれの就職関連書籍に共通するのは,
“採る側の身になって考える”
というもの.
これは非常に参考になる考え方ですし,当たり前だけど,いざやろうと思っても出来ない考え方でもあります.

就職をさせる立場になったので,また新しい考え方を取り入れようと探しています.
最近は石井貴士 著『就職内定勉強法』を拝読しましたが,ここに書かれていることは私自身も同感です.

特に,「就職活動に“資格が重要”はウソ」「アピールしないでアピールする」なんて考え方は非常に同意します.

今のところ「就職活動に“資格が重要”はウソ」に関しては,自分の学生達にもアドバイスしています.
「就職のために資格を獲る」という必要は無い.あくまで自分のスキルアップのためと思った方が良い.ということです.

だって,人事の立場になってみてください.資格を持っている学生にさほど魅力を感じないですから.
それよりも,「この人は何かやってくれそうだな」と思わせる学生の方が魅力があります.

でも,大学は高校生を集めるために “本学では資格がどれだけ獲れるか?” をアピールしています.
今日も私のところの学科で用意する資格の申請書類を一日中作っていました.意味ない資格だとは思っていても,「学生募集のためには仕方ない」 と自分に言い聞かせてやっています.

そうです.よく観察してみてください.「就職に資格が重要」と言っているのは,就職先ではありません.資格関連団体や専門学校,大学側なのです.
つまりは自分たちの利益のために資格をウリにしているだけで,社会はそんなものに期待していませんから.

もっと実感のある例としては,スポーツジムに通うとして,「この人,どんな資格を持っているのかな?」ということでジム選び,インストラクター選びはしません.
いかに丁寧な指導・サービスができるか,過去にどんな指導歴があるか,で評価するもんです.


「アピールしないでアピールする」 については今後,機会があれば学生に指導しようと思っています.
考えてもみてください.
「△△が出来ます」
「□□の資格を持っています」
「コミュニケーション能力があります」
なんてダイレクトなアピールをしてくる人物に好感を持てるでしょうか?
常識的に考えて,「嫌な奴」 と思われるのがオチです.

上記のアピールを私なりにするなら,
「△△については,△△を?年間やっていました」とだけ言って,面接官が間接的に「・・,ということは,この人は△△が人並み以上にはできるんだろうな」と考えるように仕向ければ良いのです.

資格については,
「□□に非常に興味があります.ライフワークにしています」とだけ言えばOK.あとは勝手に「・・,だから□□の資格も獲っているのか」と考えさせるように仕向ければOK.

コミュニケーション能力がある,なんて非常識な発言をしてコミュニケーション能力の無さをアピールする必要はありません.
普通に面接官とコミュニケーションをとって,「ちゃんとコミュニケーションがとれる人物だ」と思わせるだけでいいのです.

アピールしたいことはダイレクトに言ってはいけません.
相手が間接的・自動的に「・・,だから〜〜なんだな」 とプラスに考えるように仕向けさせることができて初めて好感を持ってくれます.
人は言われて納得させられることを嫌います.
自分で考えたことであれば受け入れやすいのです.
それを狙うんです.

人事の立場になってみたら,“まともな人材” と,“何か新風を起こしそうな人材” が欲しいんです.
どうすれば,そのように思ってくれるか?を考えることが就職への近道なのです.

2010年8月14日土曜日

読書再考


最近,平野啓一郎 著『本の読み方 スロー・リーディングの実践』 というのを読みました.


有名作家でもある著者は,自分が速読が苦手であることを作家仲間と話してみると,「実は私も...」ということが多いのだとか.
実は,たくさんの本を読んで書いている作家達の多くも,本を速く読むことができないのだそうです.

徹底してアンチ速読派の立場をとり,本はじっくり読んでこそ意味がある.速読は本当に効果があるのか? 10冊の本を闇雲に読むよりも、1冊を丹念に読んだほうが、人生にとってはるかに有益ではないのか?

というのが本著の主張です.
量よりも質の読書を勧めています.

まったく賛成できませんが,読書についてあれこれ考えさせられたので有益でした.

読み始めて間もなくから著者の主張に違和感を覚えるのですが,それはおそらく平野氏が「本=文学作品」と捉えているからです.

「斜め読みしても文章の意味を正確に把握することはできない」ということですけど,文学作品を斜め読みする人の方が少ないと思うのです.

平野氏は勘違いしているようですが,こんにち速読が必要とされている理由は,毎日溢れるほどに積み上げられるビジネス書類やE-mailの確認,少ない自由時間をぬって自己啓発のための一般書を読むため,そして期日が課された資料検索のためです.

じっくり1冊と向き合って..,などと悠長なことをやってる暇は現代人にはないのです.

とは言え,「小説も速読で..,」 などと考えている人も世の中にはいるのでしょうから,そういった人たちへの警鐘としてはいいかも.
小説は速読するものではない.それが伝わればOKというところでしょうか.

ただ,「1冊の本をじっくり読めば,人生のためになる」という趣旨の考えは偏狭過ぎます.
著者が小説家だからなのでしょうが,文学作品で得られることだけでは,現代社会は通用しないのでは?

身につけるべきは,「同一テーマに関する見解を,複数の資料から比較・吟味できる能力」です.
数少ない資料を眺めて,自己の見解をじっくり熟成することも大切な作業でしょうが,一般的な人々はそこに「客観性」と「スピード」が求められるのも避けられない事実です.


この手の本としては,M・J・アドラー 著『本を読む本』 の方がためになります.
実際,どうやらこの本は名著として数えられているんだとか.

単一の読み方で全てを処理しようとしてはいけないし,読み手のレベルに応じて読み方を変えて行かなければならないです.

かく言う私も,意識して速読はしていません.
速く読むことよりも大事なのは,たくさん読むことではないでしょうか.そして比較・吟味することです.
特定の見解だけで自分の考えを構成させようとするのは危ないのです.

こんなこと言うと,
「誰かの見解を切り貼りコピペするだけで,自分自身が独自に考えた見解を持たないのか?」
っていう意見が有りそうですが,私はこれについては以下のような考えを持っています.

簡単に言えば,
“人が考えついた何かというのは,すでに誰かが考えたことの受け売りだ” ということです.
完全な個人オリジナルの考えなんてものは存在しないと思います.
似たようなこと言ってた人に,「エヴァンゲリオン」とか「不思議の海のナディア」といった作品監督の庵野秀明がいまして,それを1年前に大学院生勉強会で取り上げたこともありました.

“私たちが考えることができないものを,私たちはは考えることはできない” と言ったのはウィトゲンシュタインですが.まぁ,似たようなことなんでしょうか.

こういった考えは「科学的方法」と親和性が強いんですけど,これについては「科学について」という前回の記事を参照してください.

ちょっと脱線してきたので,これで終了.

2010年8月13日金曜日

重要アイテムを入手


テニスの話をもう一つ.

故あって,例のめっちゃ強い女子テニス選手の練習相手をしています.
この私が.
コートに立って.
ラケット持って.
ボール打って.

訳あって練習場に行けなくて,練習相手も丁度いないので手が空いてる私がやっているのです.

ついに私のテニス関連の仕事もここまできました.
今まではオフ・コートの指導だけでしたが,オン・コートにも進出です.

テニスやったことないくせに,一丁前に「サーブはここに打った方が良い」,「体幹の軸が崩れてるから・・云々」と生意気なこと言ってます.

この機会に一念発起して購入に至ったのが,“高速度カメラ” という代物.
カシオが出しているデジタルカメラ「Exilim」シリーズのEX-FH100というモデルです.

私自身,このExilimの高速度カメラの使用経験は結構あって, 1年前の滋賀でのテニス関連の仕事でも使い倒していました.
とても綺麗なハイスピードムービーが手軽に撮れることは,スポーツ科学をやっている者として感動の至りでした.
いつかは自分で購入しようと企んでいたのですけど...

以前使ったのはEX-F1というExilimの最上位モデルで,当時はこれしか高速度カメラは無かったのです.
何が購入をためらわせていたかというと,お値段が当時で10万円を超えていましたし(とは言え,機能からすればべらぼうに安い印象だったが),手の届かないモデルだという偏見があったのです.

が,今回の練習相手の一件で,私がテニスが下手なりに彼女には何か持ち帰ってもらえるコンテンツが提供できればということで,なにげなしにWebを覗いていると,高速度カメラのモデルが増えています.
そして,なんと!1万円台で高速度カメラが売っているではないですか!

とまぁ,ここまでは “ちょっと” ビックリですが,EX-F1という最上位モデルだからこそ,あれだけ綺麗なハイスピードムービーが撮れるのだろうと偏見を抱いていました.
が,チョッと待てよ,と頭の片隅に引っかかるものを抑えきれず,カシオにTEL.
「モデルによって写真の画質が違うのでしょうけど,ハイスピードムービーもモデルによって画質が違うのですか?」
と聞いてみました.
返ってきた答えは,
「いえ,ハイスピードムービーについては,フレーム数(fps)に若干の違いはありますが,どのモデルも画質はほぼ一緒です」
とのこと.

これは “すごく” ビックリ.
少しでも疑問があれば質問してみるものです.いつも授業や指導で学生に言い聞かせていることですけど,やっぱりこういうことは重要です.

早速,車を飛ばして電器ショップに直行.
値段と機能が無難なEX-FH100を即決という運びです.
大きさもEX-F1と比べ,段違いにコンパクト.
使い回しが効くのはこっちの方が上でしょう.

研究費がカツカツの私は,キャラに似合わず珍しく値切りました.

そして試し取り.
ゴキゲンな機能です.

その練習でも使ってみましたが,とても美麗な画質に驚愕.
最新モデルだけあって,画質もEX-F1より向上している気がします(気のせいでしょうけど).
選手も自分のサーブやストロークのフォームが細かく見れて満足した様子.自分自身の主観とは違う動作だったことに,得るものもあったようです.

今のところ,高速度カメラを使った指導は滑り知らずです.
しばらくはこのネタで生きて行けます.

2010年8月12日木曜日

滋賀:琵琶湖・2回目


約1年前もテニス関係の依頼で滋賀県の琵琶湖近くに来ていましたが,今年もまたテニス関係のことでこの地にやってきました.

前回は昨年の上司からの意味不明の依頼でしたが,今回は今年の上司からの意味不明な上に突然の依頼.

大学で仕事をしていたら急に電話に,
「宿泊費は出す!今からすぐ来てくれ!」
と入ってきました.

自動車で約2時間くらい.そんなに遠くはないのかもしれませんが,やっぱり遠いでしょ.
急に言われても困ります.
とは言え,私が困るだけなので大学にストックしている荷物をまとめてスクランブル発進.
こんなこともあろうかと,準備していたかいがありました.

まぁ,滋賀への道中でも考えていたのですけど,何を目的として私が滋賀に行っているのかが不明なのです.
こういうことは何年も続けてきたので慣れていますが,行って何するのか分からない仕事は困ります.


で,到着.そんでもって会って一番,
「ありがとう!お疲れさん!まずは風呂入ってゆっくりしといて!」
って,急いできた意味不明.
こういうことは何回もあったので慣れていますが,呼んどいて何するのか計画していない仕事は困ります.

とりあえず風呂入って飯食ってその日は終了.
次の日も午前中は何するでもなく休暇中のような時間.
やっと昼から,私が来た意味が問われる仕事を2時間くらいやって終わりました.
それも私がわざわざ大学から滋賀まで車を飛ばしてくる必要のあったことかと問われれば,かなり怪しいのですけど.

んで,夕食を食べたらそのまま帰宅.
お盆のシーズンになってはいますが,渋滞にもはまらず帰ってこれました.

上の写真は宿泊したホテルから望む琵琶湖と琵琶湖大橋,そして比叡山です.
まぁ,そのなんですか,いい休暇でした.

2010年8月6日金曜日

ついに走り出す


自動車通勤にしてから,早くも1年近くが経とうとしています.
9年間の自転車通学・通勤により,1日30分の有酸素運動を毎日自然に繰り返してきましたが,自動車に乗り換えてからはそれがなくなりました.

この期に及んで,心肺機能の低下を自覚しています.
体育の授業で学生と混ざってフットサルをやった時には,予想以上の持久力の低下に焦りました.

やっぱり運動しないと体力は低下するものです.

ということで,昨日からジョギングを始めました.

昨日は朝一に走ったのですけど,夏はやっぱり日が昇るのが早く,眩しいし暑いので却下.
今日から夜に走ることにしています.

あと,どうやら自宅周辺にも大学関係者,および学生が若干名いるのだとか.
そういう人にも出会いたくないし.夜なら気づかれにくいでしょう.
日にも焼けたくない(体質的に)ので,一石二鳥.
まるでヴァンパイアです.

そんでも,夜にウォーキングとかジョギング運動している人はたくさんいるもので,住宅地ということもあって普通の光景です.

ずっと走り慣れていなかったので脚・足が痛くなっていますけど,それも少ししたら慣れてくるはず.

なんにしても,走るってのは気分が良くなります.
普段から健康運動の指導をしている身ながら,あらためて身体運動の素晴らしさを実感しています.

穏やかな道路沿いをトボトボ走るのもいいですが,有酸素運動嫌いの私としては,そのうち飽きてくること間違いない.
今のところ考えているのは,複雑な住宅地を利用して縦横無尽に走り回ること.
歩道橋とか脇道とかアップダウン激しいコースを選んでいこうと思います.

さしずめ,タウン・トレイル・ランニングといったところでしょうか.

始めたからには周辺の環境をいろいろ調べてみようと思いますが,実際にクロスカントリーとかトレイル・ランニングができる場所が近くにあれば言うこと無しなんですけど.


これまでの自動車だけの生活では見えない街の風景があるはずです.
それも楽しみにしています.

2010年8月2日月曜日

眩しい流儀


先日,久しぶりに前任校の方々と飲み会をしました.

離れてみて思うんですけど,この大学,そしてこのメンバーの飲み会は無茶なことをしているようで配慮があるのです.

他の飲み会ではこうはいきません.
無茶をするだけだったり,配慮するだけの上っ面の飲み会になるのです.

ひたすら面白さだけを優先してバカ騒ぎしたり,名刺交換的なコミュニケーションといった飲み会には無い,有機的な協奏があります.
一人ひとりが楽しめるように互いを気遣いつつ,ボケとツッコミを交える様子は感動モノです.

「コミュニケーションをとるために【飲み会】を」
という短絡的な発想があります.
最近は,「やっぱり昔ながらの【飲みニケーション】が大切だった」,だから 「社をあげて【飲み会】を推奨」なんていう趣旨の話を聞きますが,やり方と集まるメンツ次第というところもあるでしょう.

そこらへん,この会の中心になっている某教授の人柄がでているような気がします.
そういうメンバーが多数で構成されているんです.類は友を呼ぶといいますから.

実はこの会の前日にも,この大学出身のメンツが集まる飲み会が別の場所でありました.
人数は少なかったですしハイテンションに騒ぎはしませんが,同じような空気が流れていました.
無理に楽しもうとしなくても,結果的に楽しめる場をつくることが大事ですね.


ところで,この2つの飲み会メンバーに少しだけ関連がある人物の著作を紹介しておきましょう.
祖母井秀隆 著 『「監督を決める」仕事』
名前は「うばがい」と読みます.
この人の能力や人柄,エピソードについては,かつて氏の同僚であった例の飲み会の中心である某教授からたくさん聞いていました.
今ではフランス・グルノーブルでサッカーチームの代表代行とGMをやっている方です.

スポーツをテーマに仕事をしている人にとっては,とても励まされる一冊.オススメです.
コーチングや教育理念,経営哲学に富み,氏の仕事の流儀が汲み取れます(※実際,NHK「仕事の流儀」に出演していた).

仕事に大事なのは信頼関係とそれを築くコミュニケーション.薄っぺらいコミュニケーションでは人は動かせないとのこと.

はっきり言って,氏は強豪チームや巨大会社を作る力を持っているわけではなさそうですし,自身が 「そういうつもりで働いているのではない」 と明言しています.
でも,関わったチームや組織は確実に 「価値」 が上がっているのです.

勝利や観客動員といったものは当然のこととして,それ以上に,チームや組織の 「価値」 を上げる指導・経営.

私だったらどのようにすればいいのだろうか?
そういう視点で読み進めることができます.そして元気がもらえます.
とは言え,簡単には真似できない眩しい仕事の流儀です.