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ネットカフェで

明日は研究室の実験があって泊りがけの外出.
朝早くからの調査作業になるので現地で一泊することになりました.

が,それにしてもネットカフェで一泊というのはいかがなものか.

実験を担当している研究室の学生は悠々自適に現地の宿泊所で泊まっているんですけど,私はというと,調査するところの近くの街でネットカフェ.
ん~~,なんとかならんかったもんか?
手伝いに行くっていう私がネットカフェとはね~.まいっか.

これまで耳にしてはいましたが,初めてネットカフェなるところに入ることになりました.
そしてそこでコレを書いています.

店内はというと,いたって初空間.
何から何まで興味深い光景です.

受付の店員はこなれた様子で店のシステムを説明しますが,てんで頭に入ってきません.何を言ってるのかさっぱりです.
近くで大きな祭りがあったこともあって,店は結構混雑.期待していた個室が使えませんでした.

まぁ,
外の生ぬるい風とよどんだ空気,そしてケバケバしい女や客引きを見ながらボーっと夜が明けるのを待つよりはいいでしょう.
なかなか便利な空間が用意されているものです.

プルースト 著『失われた時を求めて』 には,
「 ふと口にした紅茶に浸したマドレーヌの味と香りから,幼少期に家族そろって夏の休暇を過ごしたコンブレーの町全体が鮮烈に蘇ってくる 」
という一節があるのですが,この味覚と嗅覚によって記憶が鮮明に蘇ることを,この小説をもとにして “プルースト現象” といいます.

最近は匂いの研究もしておりまして,この現象にも興味があるのですけど,ここではそんなことを言いたいのではなく,このネットカフェの匂いがプルースト現象を起こさせるような匂いだったのです.

秋葉原
それです.

秋葉原の街を散策したことがありますが,ちょうどこの店内の匂いと同じです.
ヒトの匂いとでもいいましょうか.
汗とか足の匂いとかじゃなく,純粋に “ヒト” の匂いです.オタク臭とはまさにこのこと.
無意識に顔をゆがめてしまうこの匂い.それにタバコの刺々しい匂いが混ざり合って最悪.

我慢できるのも時間の問題.
少しゆっくりしたら,さっさと出て行こうかと思います.
そして次のネットカフェに.

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