2015年9月11日金曜日

危ない大学における格言集

危ない大学によくある話を,格言集のような形で羅列してみました.
「さながら,ことわざを変えて言うところの「◯◯◯」って感じですよね」
などと使用されることがあるものです.

(1)能ある鷹は爪を隠せず
危ない大学においては,「のんびり教育研究をしてよ〜っと」なんて悠長なことはできません.
いびつな構造から生まれる虚しいシワ寄せ業務が発生するのですが,そこではどうしても無能/有能が目立ってきてしまうのです.
それでもなんとか効率よく仕事をこなしたい,という人々の思惑が交錯した結果,そんな大学では有能な人に業務が集中するという現象が多発します.
その一方で,「皆がセカセカと苦しんでいる中,俺は上手く立ちまわって仕事を回避しているんだ」ということを自慢気に話す教員もいますが,実はそういう人ってかなり無能な人で,本人に気付かれないように周りが仕事を回していないという場合がほとんどです.

(2)見切るべきか残るか,それが問題だ
いびつな構造から生まれる虚しいシワ寄せ業務に疲れた教員が考えること.
もっとも,実は既に見切りをつけていたりするのですが,かわいい学生の顔が頭に浮かんで思い切れずにいる.そんなところです.

(3)やってみせ,言って聞かせて,させてみせ,褒めたところで人は動かじ
なぜかそんな教職員がヌクヌクと生きているのも危ない大学の特徴です.
不思議です.
疲れます.

(4)笑って馬謖を切る
危ない大学においては有能過ぎても睨まれます.程よい能力の者が重宝されるのですが.
馬謖を蹴落とせたことを喜んでいる様を指します.

(5)人を見たらスパイと思え
泥棒もスパイも変わりないとも言えますが,そんな大学では人を信じてはいけません.
学生だって怪しいものです.特に男性教員は学生くノ一に気をつけましょう.
とにかく経営陣の意にそぐわないことや,「組織」に反発していると疑われる行動は厳に慎みます.

(6)電話に耳あり,ネットに目あり
そういう大学に奉職されていた先輩から,「やれるけどやっていないだけ」とお聞きしました.
それ以上詳しくは申しません.私も自分の身が可愛いので.

(7)疑わしきを罰しちゃった
そんなスパイや盗◯からの情報を得て,経営陣は自分たちに謀反を企てている「疑わしい教職員」を見つけ出そうとします.
腐っても教育機関ですから,疑わしいというだけで教員を処理することはありません.ところが,そんな大学では「罰する」ことへの閾値がとても低いんです.
何の事はない,自身が怯えていることの裏返しでもあります.
でも,なんだかんだ言って「疑わしいだけで罰した」という罪悪感のようなものは持っているようで.そんな切ない空気が漂うのが危ない大学でもあります.

(8)親の居ぬ間に洗脳
オープンキャンパスの戦術の一つです.
大人にとってはバカバカしい広告戦術も,子供だけの空間なら騙せるかも.ということで開始される作戦のことを指します.
「ご父兄の皆様を対象とした説明会はこちらで開催します」ということで親子を離してからが勝負となります.

(9)キレる理事長,焦るきぐるみを走らす
ある意味,オープンキャンパスの戦術の一つです.
「今回のオープンキャンパス,いまひとつ盛り上がってないねぇ」という理事長の一言に焦った教職員が,きぐるみを着て学内を走り回る様を指します.

(10)部室に入らずんば生徒を得ず
高校訪問における戦術の一つです.
進路指導の先生と話すだけでは生徒募集につながりにくいものです.よって,部活動をしている生徒をトロール漁業のごとく水揚げすることが「高校訪問」の真髄になります.
目当ての部室に押しかけ,部活の顧問や監督,生徒と直接話すことで生徒募集につなげようとするテクニックです.

(11)二兎追って四兎を得よ
高校訪問における戦術の一つです.
一人,二人と釣れたら,「お友達にもうちを紹介してみてよ.皆で一緒にキャンパスライフを送ろうよ」と言ってたりします.
マ◯チ商法みたいなものです.

(12)遠くの志望者より近くの高校
出願者・入学者募集活動におけるコスパ感覚のことです.
一般的には「地域に密着した大学」とか「親近感のある大学」ということを売りにしようとします.
何の事はない,そういう大学は周辺地域からの学生がメインターゲットにならざるを得ないだけのことです.

(13)触らぬ文科に祟りなし
危ない大学の教員が文科省にたてついたところでマイナスの作用しかありません.補助金を出すのは彼らですので.
文科省の依頼や通達がどれほどバカバカしいものであっても,生き残りのため素直に受け入れることが大事だという諦めを指します.
ただ気をつけなければいけないのは,「触らぬ文科に祟りなし」を合言葉にしながらも,実は文科省がやろうとしていることに賛同している教員もいることです.
「文科は我々のことを分かっていない」などと言っているその実,文科省の方針に従っておけば自分自身の身の安全が保障されるという教員が一定数います.

(14)笑う職場に鬼来たる
楽しく仕事ができたら幸せですよね.しかもそんな職場こそ高いパフォーマンスを発揮します.
ところが,危ない大学に限らず,少なくない組織では「なんで俺がツラい目にあっているのに,笑って仕事をしている部署があるんだ」という妬みが発生します.
その結果,快適な仕事をしている部署や教職員に「もっと仕事を増やして皆と一緒に苦労しろ」ということで無意味に仕事が舞い込むようになります.
で,全体のパフォーマンスはさらに下がる,という顛末.

(15)改革を恐れてはいけない.大学に必要なのは,勇気と想像力.そしてほんの少しのお金だ
そうやって高等教育をメチャクチャにしてきた尖兵が,危ない大学.

(16)バカがリスクをしょってくる
詳しく話し出したら長くなるので割愛しますが,ようは,自分とこの大学の規模に合わないプロジェクトや,どう考えても教育上の必要性が無く,流行りに乗っただけの企画を立てたがる経営・運営陣がいます.
それのことです.

(17)二度ある事はずっとある
「これは教員である◯◯先生にお願いするのは忍びないのですが」という業務が依頼されることがあります.
最近の若手教員なら尚の事,「いえいえ,構いませんよ.全く気にしませんから」ということで引き受けたりするのですが,そういうことが続くと,それからずっとその業務を任せられることになったりします.
そんなの続けると研究活動や授業計画に差し障りが出るぞ,という危惧を感じたら,なるべく引き受けないようにしましょう.中・長期的な目で見た場合,その大学を「見切る」時の足かせになったりもしますから.

(18)吾輩は先生である.専門はまだ無い.どうしてここに呼ばれたかとんと見当がつかぬ.昔は華やかなワイワイした所でバリバリ働いていた事だけは記憶している.吾輩はここにきて初めて学者というものを見た.
そんなのが大学教員として教鞭をとっていたら,危ない大学.


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