2011年12月21日水曜日

卒論の書き方

今更ですが,卒論の書き方を考えさせられたので紹介します.
というのも,11月下旬くらいから卒論を10本くらい面倒をみて(私の学生ではない),いやこりゃ結構たいへんな状態だな,ということでヘトヘトになっています.

無事,提出までこぎつけましたので一安心ですが,来年からはもう少し研究論文を書かせる準備を事前に各ゼミでやっていただきたいと感じました.
提出はしたものの,良い出来だと思える卒論は少ないですからね.

締切まで2ヶ月くらいに迫ってから「研究とは?」みたいなことを始めるのはアフターバーナーが過ぎるというものです.
計画的に航行する必要がありますね.

で,その “計画的に” というところですが,どんなことを計画的に準備しておけば卒論に対して比較的楽に取り掛かれるのでしょうか.
大学生のレベルにもよるんでしょうけど,これをやっておけばかなり違ってくるはず,というのを挙げてみましょう.

まずは何かの「研究論文」と先輩の「卒業論文」を読むことです.
それから始めましょう.

ゼミでは各自が興味のあるテーマを取り扱った研究論文を紹介するような演習をしてください.
私の学生時代は,1本の研究論文をA3・1枚分にまとめて発表・紹介(つまりプレゼン)していました.

あとは,何か具体的な課題(例えば「貧血」とか)に対して,いろいろな文献にあたってまとめ,それをプレゼンするのもアリですね.

パワーポイントにする必要はないと思います.資料をコピッて配布するだけで十分です.

他にもいろいろやっていた覚えがありますが,今になって思えば,“Intelligence”とは程遠い私たちのモチベーションを高めるため,ゼミの先生なりに工夫していたんだな,と申し訳ない想いでいっぱいです.

学術的なレベルが低い大学の学生ほど,こういったゼミのやり方にはブツブツ文句を言うと思いますが,これをやらずに卒論とか大学卒業とかありえないな,と今回身にしみて感じました.


「要約してプレゼン」 これ基本です.
地道なことですが,こうした力を養うことが「大学を卒業した価値」みたいなものにつながる一歩です.
学力がきびしい学生ほど,これだけを延々とやるほうが本人達のためになるのかもしれません.


教える側としても,「卒業する頃にはなんとかなってるんじゃないか」 と考えていたのかもしれませんし,教えられる側も,「卒業する頃にはなんとかなるんじゃないか」 と思っていたのかもしれませんが,なんともならないです.

4年生の末にもなって,
「被験者って何?」
「p<0.05って何?」
「考察と結果って何が違うの?」
「私の論文なんだから,私の気持ちを書かせてよ!」
などと言い出す学生もいます.

とにかく,「論文とは何か?卒論とはどういうものか?」 ということは簡単には伝わらないですから,地道に教えていく必要があります.
ギリギリになって押し込んでも,結局は本人のためになっていないようですし.

文章の書き方がなってない,というのは可愛いものです.
もっと本質的なことと言いますか.そこらへんの下地がない学生に対しての卒論指導ほど大変なものはありません.

2年前まで赴任していた大学の学生は,なんだかんだでその“本質的な何か”を汲み取ってくれる学生が多かったのですが,今回の学生たちにはそれが薄く,非常に苦労しました.

この両者の違いについては,自分なりにきっちり観察して整理しておくべきことのような気がしますので,まとまったらまた記事にするかもしれません.