2010年8月17日火曜日

就職勉強

最近の大学は就職率を競う部分もあったりするので,我々教員にも 「学生をいかに就職させるか?」 といった課題が課されることもしばしばです.
当人である学生としても,藁にもすがる思いでしょうから,教員である我々にも期待する部分が大きいのです.

現実的に考えて,大学教員が何をどう頑張れば学生を就職させることができるのでしょうか?
実際のところ,専門分野に関する指導と,自らの経験から導いたアドバイスぐらいしかないように思います.
でもそれだけじゃ十人十色の学生すべてを就職させることなんてできないですよね.
やっぱり,学生個人の魅力によるところが大きいですよ.

結局は有名大学だろうが無名大学だろうが,学生の頑張り次第なんです.
どれだけ自分を売り込めるか?が大事になってきます.


私自身の経験を話しますと,参考にしたのは中谷彰宏 著「面接の達人」シリーズと,中谷彰宏氏が出している自己啓発書シリーズです(以前紹介した『超高速右脳読書法』なんてのも,その一つ).

中谷氏の書籍以外にも就職関連で参考にした本(堀場雅夫 著『仕事ができる人できない人』や,財部誠一 著『間違いだらけの就職活動』など)はいくつか有りますが,基本的には氏の主張・考え方を主軸にしました.

いずれの就職関連書籍に共通するのは,
“採る側の身になって考える”
というもの.
これは非常に参考になる考え方ですし,当たり前だけど,いざやろうと思っても出来ない考え方でもあります.

就職をさせる立場になったので,また新しい考え方を取り入れようと探しています.
最近は石井貴士 著『就職内定勉強法』を拝読しましたが,ここに書かれていることは私自身も同感です.

特に,「就職活動に“資格が重要”はウソ」「アピールしないでアピールする」なんて考え方は非常に同意します.

今のところ「就職活動に“資格が重要”はウソ」に関しては,自分の学生達にもアドバイスしています.
「就職のために資格を獲る」という必要は無い.あくまで自分のスキルアップのためと思った方が良い.ということです.

だって,人事の立場になってみてください.資格を持っている学生にさほど魅力を感じないですから.
それよりも,「この人は何かやってくれそうだな」と思わせる学生の方が魅力があります.

でも,大学は高校生を集めるために “本学では資格がどれだけ獲れるか?” をアピールしています.
今日も私のところの学科で用意する資格の申請書類を一日中作っていました.意味ない資格だとは思っていても,「学生募集のためには仕方ない」 と自分に言い聞かせてやっています.

そうです.よく観察してみてください.「就職に資格が重要」と言っているのは,就職先ではありません.資格関連団体や専門学校,大学側なのです.
つまりは自分たちの利益のために資格をウリにしているだけで,社会はそんなものに期待していませんから.

もっと実感のある例としては,スポーツジムに通うとして,「この人,どんな資格を持っているのかな?」ということでジム選び,インストラクター選びはしません.
いかに丁寧な指導・サービスができるか,過去にどんな指導歴があるか,で評価するもんです.


「アピールしないでアピールする」 については今後,機会があれば学生に指導しようと思っています.
考えてもみてください.
「△△が出来ます」
「□□の資格を持っています」
「コミュニケーション能力があります」
なんてダイレクトなアピールをしてくる人物に好感を持てるでしょうか?
常識的に考えて,「嫌な奴」 と思われるのがオチです.

上記のアピールを私なりにするなら,
「△△については,△△を?年間やっていました」とだけ言って,面接官が間接的に「・・,ということは,この人は△△が人並み以上にはできるんだろうな」と考えるように仕向ければ良いのです.

資格については,
「□□に非常に興味があります.ライフワークにしています」とだけ言えばOK.あとは勝手に「・・,だから□□の資格も獲っているのか」と考えさせるように仕向ければOK.

コミュニケーション能力がある,なんて非常識な発言をしてコミュニケーション能力の無さをアピールする必要はありません.
普通に面接官とコミュニケーションをとって,「ちゃんとコミュニケーションがとれる人物だ」と思わせるだけでいいのです.

アピールしたいことはダイレクトに言ってはいけません.
相手が間接的・自動的に「・・,だから〜〜なんだな」 とプラスに考えるように仕向けさせることができて初めて好感を持ってくれます.
人は言われて納得させられることを嫌います.
自分で考えたことであれば受け入れやすいのです.
それを狙うんです.

人事の立場になってみたら,“まともな人材” と,“何か新風を起こしそうな人材” が欲しいんです.
どうすれば,そのように思ってくれるか?を考えることが就職への近道なのです.