2016年12月1日木曜日

カジノの使い道

カジノの話が喧しい.
カジノ法案、あす衆院委採決方針 自民、今国会成立狙う(朝日新聞)
カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備を政府に促す「カジノ解禁法案」が30日、衆院内閣委員会で審議入りした。自民党は同日、連立を組む公明党に対し、12月2日に委員会で採決したうえで、6日に衆院を通過させる方針を伝えた。議員立法だが、政府・自民は14日まで延ばした今国会での成立をめざしており、国会最終盤の焦点となりそうだ。(朝日新聞)
私は過去記事で「カジノ」について扱ったこともあります.
実は,カジノ自体に反対はしていません.むしろ,使い道によっては良い効果が期待できるとも思っています.
ところが,この一連のカジノ法案はなんだかきな臭い.というか,かなり熱くて煙い.
法案は超党派の「国際観光産業振興議員連盟(IR議連)」に所属する自民、旧維新の党、旧次世代の党の議員8人が提出。カジノ実現のため政府の法案提出を義務づけており、議連はかつて安倍晋三首相が最高顧問を務めていた。30日の内閣委では、議連会長の細田博之・自民総務会長が趣旨説明で「観光及び地域経済の振興に寄与するとともに財政の改善に資する」と意義を強調。議連副会長で日本維新の会の小沢鋭仁氏が「ビジネスとして極めて有望だ」と答弁した。
安倍晋三と維新の会.
地域振興とビジネス.
この組み合わせは国体崩壊間違いなしです.

過去記事(既に6年の歳月が流れた)でも述べたように,私は「カジノを作る」という法整備過程において,
1)競馬,競艇などの賭博ができる地域・都市を限定,規制する
2)パチンコを取り締まる
3)公共交通機関を整備,促進するための起爆剤
が期待できると考えていたからです.

かつては私も政治や世論にちょっと期待していた部分があったので,「カジノを作るふりして賭博・風俗関係をしっかり管理できるような体制にできればいいのに」と妄想しているところがありました.「バカとハサミは使いよう」と考えていたのですね.

でも,そうした甘い期待はできないと知った20代.
今となっては,同じような状況を見たら「キチガイに刃物」と思うようにしています.今回は「安倍にカジノ」です.

人間,どうしても一定数のバカがいます.
残念なことではありますが,ギャンブルや風俗は人類誕生以来の下品で低劣な「遊び」の文化であり,これがなければ,さらに別の危ないものに手を出そうとする奴は出てきます.

私が考えていたのはこういうこと.
「カジノ法」と称して賭博全般やキャバクラとか風俗関係の商売を限られた一部の地域だけに規制し,そこ以外での業務を徹底的に取り締まろうというものです.そこでの儲けは地域振興財源に使い,これに乗じてパチンコも潰してしまえばいい(合法的に)とも考えていました.

要するに,「カジノを起爆剤にする」という謳い文句で公営ギャンブルをコンパクト化,そして一極集中するのです.こういう「一極集中」なら私も歓迎です.今時,「一極集中」とか「選択と集中」って聞くだけで,たいていのバカは喜びます.
その施設に行けば,競馬,競艇,競輪だけでなく,ポーカー,ブラックジャックにスロット,ルーレットまで出来る.なんなら,時代劇とかでやってる「丁か半か!」っていう博打を扱ってもいい.
競馬で負けても帰りにポーカーで勝負して,お酒はバニーガールが運んでくれるっていう歓楽リゾートを公営でやればいいのに,っていうことです.

そうは言いましても,まともな人間ならギャンブルや水商売,風俗なんて無くても生きていけます.少なくとも私は生きていけます.きっと私以外にもたくさんいると思うので,賭博場や夜の街は全国的に潰しても問題ありません.
どうしても行きたい奴は,大阪や東京に行けばいい.そうすれば公共交通機関も潤うでしょう.

でも,今回のカジノ解禁法案にそうした「規制」は期待できません.
作った奴らが「ビジネスとして極めて有望だ」っていう認識でいるからです.
国としてギャンブルを規制する仕組みを盛り込む気なんてありません.むしろ,カジノを純粋に普及しようとしています.
人間のクズやお水の女を増やすことを是とする政策ってどういうことでしょう.
まあ,安倍晋三が最高顧問をしている集団だから仕方がない側面もありますが,これは極めて危険です.

こいつらが提出した法案はこちらで読めます.
危ない典型的な条文を以下に列記します.
・観光及び地域経済の振興に寄与するとともに、財政の改善に資するものである
・地域の創意工夫及び民間の活力を生かした国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現
・政府は、特定複合観光施設区域が地域の特性を生かしつつ真に国際競争力の高い魅力ある観光地の形成の中核としての機能を備えたものとなるよう、必要な措置を講ずる

この条文から滲み出ているのは,「地域は自立しろ」「世界に打って出ろ」というものです.
財政難を,カジノで打破しろと言ってるわけですね.

世論調査によると,カジノ法案には反対が多い.
ということは,財政にゆとりがある地域はカジノを「作らなくて済む」のに対し,財政難の自治体はカジノを「作らなければいけない」状態になることを意味します.

これは,チンピラが貧乏人に「カネがないなら,娘でも売って作ってこい」と言っているのと同じ構造です.
今,中央はチンピラになっています.国であることを放棄しているわけです.
もはや国境や国籍にこだわる時代ではないのかもしれません.