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安倍晋三銃撃事件|これも陰謀論が出たらしい|あと朝日新聞の川柳の件

先に「朝日新聞の安倍晋三暗殺事件にまつわる川柳が炎上している問題」について.

いずれ,どこかのメディアがそういう企画を出して,それが炎上するであろうことは容易に推測できていたことです.

で,時期・タイミンについては「結構早かったな」と思いつつ,それが朝日新聞であったことは「やっぱりね」といったところ.

というわけで,こんなニュースが出てきました.
朝日新聞に質問状で直撃! 安倍元首相銃撃めぐり「川柳」大炎上 事件や国葬を揶揄 OB長谷川熙氏「無責任な報道姿勢」と指弾も(Yahooニュース|夕刊フジ 2022.7.20)
ネット上などで批判が殺到しているのは朝日新聞の15、16日付朝刊に掲載された「朝日川柳」。
特に16日は、《疑惑あった人が国葬そんな国》など、採用された7句すべてが安倍氏暗殺や国葬に関する内容だった。
元NHKアナウンサーで、自民党の和田政宗参院議員はツイッターで、「民主主義の根幹である選挙運動中に受けた銃撃殺害事件を、あざ笑うかのような句を掲載。朝日新聞は殺人や民主主義や言論への暴力を肯定するのか。報道機関としてあり得ない」と怒りをにじませた。
ネット上では、「国葬の是非に議論はあるが言論の自由を逸脱している」「亡くなった安倍氏を貶めている」といった批判の一方で、「こんな川柳が生まれるのは国が健康だということ。ユーモアも風刺も封殺する国は滅ぶ」などと擁護する声がある。


私としては,こういった川柳自体には何の文句もありませんし,上記記事中にもあるように,いくら不謹慎と言えども,時の国家権力や為政者の言動を風刺することは『新聞の存在価値そのもの』なので,むしろ「朝日よ,さすがだ,よくやった」と言いたいところです.


その一方で,この朝日新聞の川柳炎上問題について,朝日新聞叩きに一生懸命になっている人たちもたくさんいるみたいです.

なにをそんなに必死になってるんだろう.

たかが川柳じゃないか.
しかも,一般人じゃなくて政治家や国家,行政を対象にしているわけだし,さらに賛否の分かれる(っていうか,限りなく黒に近い疑惑を持つ)人であり,もっと言えば,いくつかの事象については明確に犯人であり,事の原因となる人物なんだし.

「おいおい,ちょっとこの世相はおかしいんじゃないの?」という意見が出てきても不思議ではないわけで,それをスルーできないというのは,自分よがりが過ぎるというものです.


大炎上になっているという川柳.
いったいどんな川柳なのか,ここに引用しておきます.

疑惑あった人が国葬そんな国

利用され迷惑してる「民主主義」

死してなお税金使う野辺送り

忖度はどこまで続く あの世まで

国葬って国がお仕舞いっていうことか

動機聞きゃテロじゃ無かったらしいです

ああ怖いこうして歴史は作られる
引用元:朝日川柳 西木空人選(朝日新聞 2022.7.16)



うん,まあ..,そうですね...
人のこと言えないだろってことを承知で評価すると,すみませんが,どれもあんまり上手くないですよね.

ですけど,新聞における川柳コーナーなんて,こういうもんだろとも思います.

ちなみに,私なりに一連のことを川柳にしてみたら,こんな句が浮かびました.
カイ求め 家を狂わす 信者かな
読んだ人によって意味するところが異なるよう,本件にまつわるいろいろな解釈ができる句にしてみました.


川柳そのものは別に構わないんです.
でも,今回の件でちょっと気になったのは,掲載タイミングが早すぎた感があるところ.

いくらなんでも事件後1週間でこれっていうのは,なにかとスピード感が求められる時代とは言え,早すぎかなって.
私なら,せめて半月,たぶん1ヶ月くらい待ってから載せると思います.

当然,1ヶ月待って掲載しても,それなりに文句は出ると思うんです.
でも,事件の衝撃が冷めない時点で「川柳」というのは,やや急ぎすぎです.

ただ,それを言い出したら「国葬にしよう」って言い出した政府も早すぎで.
なんでまた国葬なのか,その判断基準も明確に示せていないし,安倍晋三氏が国葬にふさわしく,他の人がそうでなかった理由もちゃんと出してもらいたいです.
こんな感じで進めていたら,そのうち国葬も「国民栄誉賞」みたいなものになっちゃうでしょう.

なのでこの際,国葬基準を定めるところから始めてはどうでしょうか.

別に,時の政権与党にとって都合のいい人を国葬にしたい,っていうなら,そう明文化すればいいです.
日本における国葬ってのはそういうもんだと,以後,そのように解釈できるわけですから.


ところで,前回記事で「陰謀論を語っているYouTubeチャンネルがおもしろい」って話をしたじゃないですか.
そしたら,今回の事件にも陰謀論を説く人が出てきているみたいなんですよ.


安倍晋三銃撃には,別のスナイパーが存在していた!


っていう話があるんですって.

試しに,ネットで検索してみてください.
いろいろ出てきますよ.

なんじゃそりゃ? って思って私も調べてみたら,かなり本気で語っている人もいたりする.

曰く,今回の事件の犯人とされている人物は「囮」であり,安倍氏を確実に狙撃するためのスナイパーが別にいて,そいつが正面のビルからライフルで撃ったというのです.

でもこの話について,皆こう思うはず.

「なんでそんな難しい作戦で狙撃したのか?」
と.

だって,犯人とされる男が自作銃をぶっ放した時点で,長距離狙撃は極めて難しくなるでしょ?
もし安倍氏が身をかがめたり,SPが覆いかぶさったりしたら,狙撃できなくなるじゃん?

「2発目の銃撃と同時に撃った」って話もあるけど,そんな神業みたいなことしなくても,別に方法があるだろ,って思うし.

銃撃時のビデオ映像を分析しながら,「2発目の銃声が起きる直前に,安倍氏のワイシャツの襟が激しく揺れている.これが別角度から狙撃されたことの証拠」という意見もあるけど,どう考えておかしい.
まず,2発目の銃声の直前にワイシャツの襟が動いているっていう話ですが,私がその映像を見る限り,光と音の速度の違いからくるズレにしか見えないし,そもそも,ワイシャツの襟が動いているのは爆風と同タイミングです.

つまり,ワイシャツの襟が動いている原因は爆風です.
銃弾が当たっているからではありません.

「銃弾が上方から体内に侵入している」っていう話もあるようですが,これは意味不明です.
意味不明というのは,本当に意味不明で,どこからそんな話が出てきたのか不明ということ.

どうやら,散弾銃の弾がライフル銃の弾とは違うっていうことに思い至らない人の妄想かと思う.


なんにせよ,ちょっと無理筋な陰謀論なので,これ以上の発展は見込めないでしょう.

それより,この「犯人とされる男」が本当に「その理由・動機」で犯行に及んだのかどうかを,ちゃんと捜査・解析する方が大事だと思います.

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