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喫煙ルーム(黄柳野高校のこと)
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実はこの高校の卒業生です. 卒業生としては母校がニュースになったわけですから,不祥事とは言えちょっとワクワクしたことは確かで,そして一連のニュースやそのご意見に対しても言いたい事はいろいろあるわけです.今日はそれをテーマにしたいと思います.
私としては,「ついにこの日が来たか…」というのが率直な感想でした.
『喫煙ルーム(禁煙指導室)』という名称の場所が設置されたのは2007年からだということですが,『タバコ部屋』という名称の寮生の部屋があったのは開校当時からです.いわゆる,“タバコを吸う生徒が入っている部屋”という意味です.
(補足: 本校の学生/寮生は4人1部屋の単位で生活している.部屋割りは入学時の合宿で気の合う(?)人を見つけ,その仲間で部屋を組む.よってタバコを吸う者同士の部屋が出来上がる事が多い.その部屋のことを学生の間では「タバコ部屋」と呼称する)
当時からそういう部屋があることをスタッフ(本校では先生・教職員をこう呼ぶ)の皆さんは把握していましたが,別に生徒がタバコを吸うこと自体を(あきらめたりして)認めているわけではありません.
でも喫煙は依存性があるものですから,「今日からタバコ吸っちゃだめだよ」「ハ〜イ.今日から僕達/私達はタバコを吸わない生活をしま〜す」なんてバカなことはないわけで,「タバコ部屋」なるものが実際存在するのは仕方ないわけです.
いつまでも隠し通せるものではなかったのですが(保護者や地域住民は承知の事実ですから),学校としてはなんとか喫煙をやめさせる方向に生徒を指導しており,さまざまな報道にあるような「喫煙をするために用意された部屋」というのはちょっとニュアンスが違います.
今回問題になったことは,“喫煙をする場所を高校が用意したこと” ということでしょうが,誤解を恐れずに言えば,それは一連の報道にあった “悪い” ことなのでしょうか?
確かに状況からすれば法律違反ですが,「喫煙をする学生がいる」という事実を認めた上で,そこからどのように学生生活/寮生活をするのかということを考えさせる場をつくったわけです.他には「火災」や「隠れて吸う」を防ぐためというのもありますし.
どのようにタバコをやめるのか,タバコ嫌いの生徒とどのようにつきあうのか,それを一緒に考えることを「教育」と位置づけている本校の姿勢は間違っていないと私は思います.
だいたいそんなに未成年の喫煙を “悪く” 言うなら最初から全面的にタバコ販売・喫煙自体を違反にすればよいのです.
タバコとどうつきあっていくのかを教育することがそんなに悪いでしょうか.
タバコの上手な吸い方を教育するわけではあるまいし,実際に喫煙している生徒を前にし,その教育のために「喫煙ルーム」が必要だったのであれば許されることではないでしょうか?
2008年12月8日付の毎日新聞に『喫煙室事件 社会の包容力も問われている』なる社説が載りました.さすが毎日新聞,自由奔放な発言ができる新聞社 と改めて感心しました.朝日は論外として,読売,産経にはできない離れ業です.
今回の件に厳しい意見を述べるコメンテーターがたくさんいました.「あきらめる前にカウンセリング,禁煙指導をすれば」という人もいましたが,そんなの10年以上前からずっとやってるっちゅうの.ちゃんと事実確認してコメントしてほしいものです.
中には「喫煙する生徒には厳しい対応を」とか息巻いてる人もいましたが,で,どんな “厳しい対応” をすればいいんでしょうか?
退学ですか?停学ですか?反省文ですか?鉄拳制裁ですか?
それで “その未成年の人” が喫煙をやめるんですか?それでタバコについて考えますか?
バカらしい.ドラマの観過ぎ,妄想が過ぎるというものです.
それ以前に生徒をあずかって「教育」をしているんだという責任を微塵も考えていないアホどもです.
もう一度言いますが,今,目の前に,喫煙する生徒が事実,存在しているのです.そのような「生徒」をどうするのか「教育」しなきゃならんのです.
「退学にすりゃあいい」とまで言った人もいました.で,退学した生徒はどうなるんですか?学校としては責任逃れできるでしょうが,それ教育ですか?
でも,TVや新聞で堂々と
「別に悪い事ではないでしょう.学校にも事情があったのでしょうから」
なんて勇気のいる発言はなかなかできないでしょうし,言ったらいろいろなところから批判のメッセージが届くんでしょうから,この人たちの立場も分からんではないです.
ただ,手に負えないなら,せめて黙っててほしいところでしたが….
派手に持論をに展開してきましたが,自らの意見に一点の曇りもないというわけではありません.
今回の件については,私が担当している高校の授業でも取り上げるつもりです.
3年生の体育の授業,しかも今年最後の授業なんですが,ネタもあんまりないし,適当な体育やるよりよっぽどいいでしょう.
生徒とのやり取りのなかで面白い意見とかコメントが出るのが楽しみですし,それを通して自分も勉強させてもらおうと思っています.
※この時期の私は言葉にトゲがありますね.
後日,この高校の寮で火災が発生しまして(2013年5月).そんなこともあって上記の内容の続きとして以下の記事を書きました.
■無事であればいいのですが...
ご参照ください.
私としては,「ついにこの日が来たか…」というのが率直な感想でした.
『喫煙ルーム(禁煙指導室)』という名称の場所が設置されたのは2007年からだということですが,『タバコ部屋』という名称の寮生の部屋があったのは開校当時からです.いわゆる,“タバコを吸う生徒が入っている部屋”という意味です.
(補足: 本校の学生/寮生は4人1部屋の単位で生活している.部屋割りは入学時の合宿で気の合う(?)人を見つけ,その仲間で部屋を組む.よってタバコを吸う者同士の部屋が出来上がる事が多い.その部屋のことを学生の間では「タバコ部屋」と呼称する)
当時からそういう部屋があることをスタッフ(本校では先生・教職員をこう呼ぶ)の皆さんは把握していましたが,別に生徒がタバコを吸うこと自体を(あきらめたりして)認めているわけではありません.
でも喫煙は依存性があるものですから,「今日からタバコ吸っちゃだめだよ」「ハ〜イ.今日から僕達/私達はタバコを吸わない生活をしま〜す」なんてバカなことはないわけで,「タバコ部屋」なるものが実際存在するのは仕方ないわけです.
いつまでも隠し通せるものではなかったのですが(保護者や地域住民は承知の事実ですから),学校としてはなんとか喫煙をやめさせる方向に生徒を指導しており,さまざまな報道にあるような「喫煙をするために用意された部屋」というのはちょっとニュアンスが違います.
今回問題になったことは,“喫煙をする場所を高校が用意したこと” ということでしょうが,誤解を恐れずに言えば,それは一連の報道にあった “悪い” ことなのでしょうか?
確かに状況からすれば法律違反ですが,「喫煙をする学生がいる」という事実を認めた上で,そこからどのように学生生活/寮生活をするのかということを考えさせる場をつくったわけです.他には「火災」や「隠れて吸う」を防ぐためというのもありますし.
どのようにタバコをやめるのか,タバコ嫌いの生徒とどのようにつきあうのか,それを一緒に考えることを「教育」と位置づけている本校の姿勢は間違っていないと私は思います.
だいたいそんなに未成年の喫煙を “悪く” 言うなら最初から全面的にタバコ販売・喫煙自体を違反にすればよいのです.
タバコとどうつきあっていくのかを教育することがそんなに悪いでしょうか.
タバコの上手な吸い方を教育するわけではあるまいし,実際に喫煙している生徒を前にし,その教育のために「喫煙ルーム」が必要だったのであれば許されることではないでしょうか?
2008年12月8日付の毎日新聞に『喫煙室事件 社会の包容力も問われている』なる社説が載りました.さすが毎日新聞,自由奔放な発言ができる新聞社 と改めて感心しました.朝日は論外として,読売,産経にはできない離れ業です.
今回の件に厳しい意見を述べるコメンテーターがたくさんいました.「あきらめる前にカウンセリング,禁煙指導をすれば」という人もいましたが,そんなの10年以上前からずっとやってるっちゅうの.ちゃんと事実確認してコメントしてほしいものです.
中には「喫煙する生徒には厳しい対応を」とか息巻いてる人もいましたが,で,どんな “厳しい対応” をすればいいんでしょうか?
退学ですか?停学ですか?反省文ですか?鉄拳制裁ですか?
それで “その未成年の人” が喫煙をやめるんですか?それでタバコについて考えますか?
バカらしい.ドラマの観過ぎ,妄想が過ぎるというものです.
それ以前に生徒をあずかって「教育」をしているんだという責任を微塵も考えていないアホどもです.
もう一度言いますが,今,目の前に,喫煙する生徒が事実,存在しているのです.そのような「生徒」をどうするのか「教育」しなきゃならんのです.
「退学にすりゃあいい」とまで言った人もいました.で,退学した生徒はどうなるんですか?学校としては責任逃れできるでしょうが,それ教育ですか?
でも,TVや新聞で堂々と
「別に悪い事ではないでしょう.学校にも事情があったのでしょうから」
なんて勇気のいる発言はなかなかできないでしょうし,言ったらいろいろなところから批判のメッセージが届くんでしょうから,この人たちの立場も分からんではないです.
ただ,手に負えないなら,せめて黙っててほしいところでしたが….
派手に持論をに展開してきましたが,自らの意見に一点の曇りもないというわけではありません.
今回の件については,私が担当している高校の授業でも取り上げるつもりです.
3年生の体育の授業,しかも今年最後の授業なんですが,ネタもあんまりないし,適当な体育やるよりよっぽどいいでしょう.
生徒とのやり取りのなかで面白い意見とかコメントが出るのが楽しみですし,それを通して自分も勉強させてもらおうと思っています.
※この時期の私は言葉にトゲがありますね.
後日,この高校の寮で火災が発生しまして(2013年5月).そんなこともあって上記の内容の続きとして以下の記事を書きました.
■無事であればいいのですが...
ご参照ください.
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