2012年8月18日土曜日

新桃太郎伝説について

昔々あるところに『新桃太郎伝説』というロールプレイング・ゲームがあったそうな.

ということで,これまでの記事とは全く脈略のない,個人的に思い入れあるTVゲームの話をしようと思います.

この『新桃太郎伝説』というのは子供向けのTVゲームなのですが,その重厚かつドロドロに濃ゆい内容は今でも覚えています.
たまにゲームの場面を思い出すことがあるのですけど,年齢を重ねる度に,その解釈や受け止め方が変わってくるものです.
私が初めてプレーしたTVゲームということで,私にとって記念すべき作品でもありますが,どうやら世間でも名作として数えられる作品でもあるようで,コアなファンがいるようですね.

前任校の職員さんにも「新桃太郎伝説」をプレーしたことがある人がいまして,その人とも,
「奈落の底での酒呑童子には泣いた」
「希望の都の謎解きが難問で,親とか知り合いの大人に答えを聞いた」
「竜宮城は操作しづらい」
など,知ってる人なら誰もが頷くマニアックなトークをしていたものです.

遊んだのは小学校の時でしたが,この作品を通して「日本らしさ」とか「お伽話の奥深さ」とか「神道と仏教」に興味を持ったという点で,私の人生にとってはかなり教育的価値のある作品だと位置づけることができます.

「新桃太郎伝説」というタイトルですから,「桃太郎」というキャラクターが登場し,それは当然「桃太郎」という昔話に由来します.
それ以外にも「金太郎」とか「浦島太郎」とか「竹取物語」など,いろいろな昔話に由来する登場キャラや場面とイベントで構成されています.

なにかにつけ,この作品に登場したキャラクターや物事に由来するものを意識してみることが多いのです.「あ,これは新桃太郎伝説に出てきたアレだな」と.
それだけ影響力があります.

最近になってやっとその由来が判明したものが一つあります(と信じています).
長年の謎が解けた達成感.

それは「ダイダ王子」という主要キャラクターの由来です.

前から思い起こす度にGoogleとかYahoo!で探していたのですが,全く手がかりが掴めないでいました.
「ダイダ王子」の弟である「アジャセ王子」は,その名もそのまま「アジャセ王子」とか「阿闍世王」などと結構簡単に見つかるのですが,兄貴の方は全然わからなかったのです.

で,考えました.そのまま「ダイダ」ではないのではないか?と.
しかも,主要キャラクターですし,作中でもかなり凶暴で威圧感ある存在ですので,みみっちいものが由来なわけない.

ヒント,というか,ほぼこれで確信に至ったのは或る書籍によります.
それは『仏教聖典』.これは以前(3年前)の記事である
鏡は悟りの具ならず 迷いの具なり
でも取り上げていたのですけど,今更ながら変なところで役立ったんですね.
それこそ迷いが晴れました.しょーもない迷いですが.

この聖典の最後の方の記述に,
デーヴァダッタ(提婆達多)がアジャータシャトル(阿闍世)王をそそのかして,世尊に対して反逆を企てたが,後,王が世尊に帰依してデーヴァダッタを顧みないようになり・・・・(以下略)
というものがあります.

音が似ている.
それだけですけど,このデーヴァダッタ(提婆達多「ダイバダッタ」)がダイダ王子の由来である可能性は非常に高いと思います.

どうやら提婆達多は「提婆:ダイバ」と著すこともあるようですので,少し変えて「ダイダ」王子としたと考えられないでしょうか.
しかもデーヴァダッタ(提婆達多)は釈迦に背いたとされている,仏教では重要人物の一人.
ゲームの中でも重要な敵キャラだし,大いにありえます.

どうでもいいことかもしれませんが,胸のつっかえが取れたようで幸せです.

はい,今日はそれだけ.
もし私と同じように「ダイダ王子」の由来を探している人がおりましたら,ご参考になりましたでしょうか?


ところで,「新桃」の登場キャラとして「ダイダ王子」より忘れられないのは「酒呑童子」という鬼です.
中ボスとしての登場で「そんなに強くないボス」という印象だったくせに,後に桃太郎一行を助けてくれたりと,よくある「敵だけど実はいい奴」キャラかと思っていたのですが.
「奈落の底」という場面でのイベントは子供ながらに “やられました”.

この鬼の行動とセリフ,思春期の少年の記憶に強烈に刻み込まれています.
「敵だけど実はいい奴」だなんて軽いものじゃなかったのです.
ゲームしながら呆然としたのは後にも先にも,この酒呑童子のイベントだけです.

どういうゲームなのか,実際にプレイしろとは言いません.
YouTubeとかニコニコ動画にプレイ動画がありますので,気になる人は見てみてください.