2017年2月3日金曜日

大学の上にある大学院

このようなブログですから,「大学院とは何か?」「大学院はかくあるべき」ということを論じるための意味深なタイトルかと思われるかもしれませんが,そうではありません.

ふと思い出したことがあるんです.

私が大学4年生のとき,さて来年の進路はどうしようかと思い,就職する前に大学院に行って,もうちょっと研究活動をしてみたいということで,両親にその相談をしたんです.

母はその時代にしては珍しく短大に行っていますので(1960年代:女子の進学率は約5%),大学というものがどういうところなのか分かります.
ところが,父は中学卒業なので大学と言われても本当に全く分かりません.

「大学院に行こうと思う」
という私の話に,父は,
「大学院というのはどういうところなんだ?」
と聞き返しました.

私は,
「今通っているのが大学というところなんだけど,さらにその上にあるのが大学院なんだよ」
っていう説明をしたんです.すると父が,
「おい,お前の行ってる大学はいったい何階建てなんだ?」
と言ったのは嘘ではありません.

父にしてみれば「大学院」という建築構造物としての興味関心があったのでしょうけど,私にしてみれば,「大学と大学院の違い」という問題提起はけっこう考えさせられたんです.

飲み会の席で恩師に聞いてみたこともあります.「大学と大学院の違いってなんでしょうか?」って.
先生はこう答えました.
「教科書を読むのが学校.教科書を疑うのが大学.教科書を書くのが大学院だ」
と.
なかなか言い得て妙ですね.
以来,私もこれを使って説明することにしています.