注目の投稿

ウインタースポーツの実習をする上で便利なグッズ

今年のウインタースポーツ・シーズンが終わりましたね.
冬は,私たち大学体育教員にとってはウインタースポーツの実習や研修をするシーズンでもあります.

ここを乗り切るのが「楽しい」人もいれば,「苦しい」人もいます.
指導者用の研修会に参加してみますと,その中にスキーやスノーボードが苦手で好きでもないのに必要に迫られて講習を受けている人もいたりするわけで.そういう人と話していると,大変なご苦労をされているんだなぁと,いたたまれない気持ちになるものです.
まあ,仕事だから仕方ない側面があるものの,こうした苦労をできるだけ抑えられるものなら抑えたいところです.

今回は,ウインタースポーツの指導をする人にとって,これがあると便利ですよ,というグッズや一工夫をご紹介します.


(1)ノイズキャンセリングイヤホン
私は今年からBoseのQuietControl 30を使うようになりました.以前は,同じくBoseのQuietComfort 20を使っていましたが,使い勝手は用途次第です.
QuietControl 30はワイヤレスタイプ.QuietComfort 20は普通のコードタイプです.
 

どうしてウインタースポーツにノイズキャンセリングイヤホンが便利なのかというと,宿泊を伴う授業や研修会によくある「相部屋対策」なのです.

同室になった人(たいていは同じ指導員や研修参加者)のイビキが凄いことがあります.こちらとしては寝不足になりますし,それを気にするだけでも大変ストレスです.その人にイビキが煩いと言ったところで,ご本人もどうにもできないのですからお互い傷つくだけです.
そこでノイズキャンセリングイヤホンが活躍します.

今年,爆音を轟かせる人と同室になってしまったのですが,このノイズキャンセリングイヤホンのおかげで全く苦になりませんでした.
ノイズキャンセルできるものであれば,音楽をかけなくても周囲の音を低減してくれますので,睡眠の妨げになりにくいですね.

いくつか留意点があります.
まず,ヘッドホンよりもイヤホンの方がいいです
BoseからはヘッドホンタイプのQuietComfort 35というのも出ていますし,こちらの方がノイズキャンセル機能は強力なんですけど.


私自身これを普段使いしているのですが,ヘッドホンタイプのものは着けたまま寝るのは邪魔です.それに,これを着けて寝てるところを相手の人に見られたら,なんか嫌でしょ.
なお,着けて寝る用途のためには,BoseのものであればワイヤレスのQuietControl 30よりも,QuietComfort 20のほうが扱いやすくて便利です.

宿泊を伴うスポーツ実習・指導にとって,その能率を高めるために実は最も重要な「相部屋対策」として,ノイズキャンセリングイヤホンは必須と言ってもいいでしょう.
これがあれば安心して指導や研修ができます.
(もちろん,普段使いとしても電車や飛行機で活躍します)


(2)加湿タイプのマスク
スキー場での宿泊における必須アイテムとして定着してきた感がありますね.


ウェアや手袋,ブーツなどを部屋で干すために,どうしてもエアコンや暖房を強めにしてしまいます.結果,乾燥した部屋になってしまう.

濡れたバスタオルやウェアを干していれば湿度が上がるんじゃないか,と考える人もいるのでしょうが,実はそんなことをしても湿度はほとんど上がりません.
実際,検証するために高性能な湿度計を持っていって測ってきました.もちろんホテルにもよるでしょうけど,タオルとかウェアを干したくらいじゃ湿度の変化なんて殆ど無いですよ.

なので,ご自身の喉を守るためには,パーソナルな湿度上昇環境が必要になってきます.
別に普通のマスクでもいいのですが,加湿タイプだと少し快適になります.体質に合う方を選びましょう.


(3)大量の乾燥剤
例えば,こんなやつなら安く大量に売ってます.


授業や研修会の最終日,撤収のために急いで荷造り.スキーやボードは宅急便で送るために濡れたままバッグに詰め込む,ということになります.
もちろんブーツも一緒に放り込みますし,私はウェアを担いで持って帰るのが面倒なので,それも一緒に入れてしまいます.

昔は板とブーツ&ウェアは別々で持って帰っていたのですが,やっぱり面倒くさいのには勝てません.帰り道は楽したいのが素直なところです.
そうなると,バッグの中でブーツやウェアが蒸れるのは必然.そんな状態で1〜3日経過するわけですから,季節柄カビることはありませんが,臭いが気になるのは確かです.
そんな時に,大量のシリカゲル乾燥剤が役立ちます.

ブーツの中や手袋にもポンポン放り込んでおきましょう.ウェアを詰め込んだポケットにも放り込みます.安いので躊躇せずバラ撒く.
何もせずに詰めた場合とは雲泥の差がつきます.


(4)トランシーバー
高度な機能のものでなくていいんです.安物でいいから,指導者であるあなたが受け持つ班の人数分のトランシーバーを用意しておくと,指導のしやすさは別次元になります.


最低限,チャンネル設定ができて,指導者の声が班の学生たち全員に聞こえるようにしておきましょう.って言っても,トランシーバーならいずれも可能でしょうけど.

え? 一班あたり10人くらいいるって? まあ,そのあたりは大学の予算で捻出できればいいですね.
履修者全員に対応することは難しいかもしれませんが,現時点では班単位での話,特に初級者班において重要性が高いです.もちろん,上級者でも役立ちますが.
なんせ,滑りながら声を使った指導ができる(かつ,それを受講者全員が共有できる)のが最大のメリット.
「はい! 今のいいねぇ.あ! さっきのタイミングはダメだよ」などと言えることは,受講者にとっても分かりやすくなります.

なお,スマホやiPhoneなら,トランシーバー・アプリがあるようです.例えば,「Zello Walkie Talkie」というアプリがあります.
Zello.com(ZelloのHP)
ただ,これは通信料がかかってしまうし,全員がスマホ・ユーザーだという確証があるわけじゃないので,私自身これを学生相手に試したことはありません.
学生側が皆スマホユーザーで,「多少の通信料はOK」と同意してくれるのであれば,利用してみる価値はあるのでしょうけど.
テクノロジーがもうひと踏ん張りしてくれれば,ウインタースポーツの指導も大きく変わるかもしれませんね.
ひとまず,こんなところでしょうか.続きがあったらまた紹介します.