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レーダー基地の機密情報の話

ロシア軍機が日本領空接近してくる理由の一つがこちら


先日,「自衛隊の軍事情報のコントロールは大丈夫なのか?」について,私の家族が関わった話をしてみました.

これですけど,書いてる途中で話の核となる問題提起を書くのを忘れてました.

たしかに「自衛隊の情報コントロール」という話題ではあったものの,本題は今回の件を書くつもりだったのです.


皆さんも,中国やロシアの軍用機が,日本の領空接近したり,領空侵犯したりしてるっていうニュースを聞くことがあると思います.
その理由について解説しているサイトもあったりで.
中露機、なぜ飛んでくる? 急増する領空接近機、空自スクランブルは過去最高ペース(乗りものニュース 2016.12.3)


主には,政治的メッセージだったり,日本の防空能力を試すためにやってるという話です.

これについて以前,仕事をご一緒した「元自衛官」の方から伺ったことがあります.
その人はレーダー基地勤務だったということで,仕事が暇な時間にこの,
「なぜ中国やロシアは領空侵犯をしてくるのか?」
について詳しく聞いたことがあります.

概ね,一般的に言われてることと一緒でした.
まあ,いくら元自衛官とは言え,相手国の思惑は知りようがないので,「政治的メッセージ」と「防空能力の偵察」くらいしか推測しようがないという事情もあります.
それに,もし日本がどっかの国に領空侵犯しようとすれば,同じ理由だろうし.


ただ,そこでは他にも興味深いことを言われていたんです.
それは「領空接近してくるタイミング」です.

この人は北部方面勤務だったこともあり,主にロシア軍機が相手だったようです.
ここでは1年間にだいたい100〜200回くらい領空接近(怪しい飛行行動)があるらしく,その都度,日本の戦闘機の緊急発進(スクランブル)をかけているそうですね.

留意したいのは,領空接近といっても一様ではなく,いろいろな行動があるんだそうです.
ただフラフラと怪しく飛び回ることもあれば,明確に侵入を試みる動きなどです.
つまり,いろいろな飛び方によって,日本の対応能力を観察している可能性があるわけです.

ちなみに,明確に「領空侵犯」してくる国は圧倒的にロシア.
中国は「緊急発進」の対象になるのは圧倒的に多いものの,意外にも,領空侵犯は過去に2度だけ.
例の尖閣諸島上空のやつです.
領空侵犯(Wikipedia)


で,そのロシア軍機が領空接近して挑発行為をするタイミングの多くが,
「隊員がシフトを交代する時間」
だったり,
「レーダーのシステム改修をした直後」
だったりすることが多いとのこと.

それだけならまだしも偶然と言えますが,基地内部の限られた人しかしらない,
「システムの重要なアップデート」
とか,
「連絡方法の変更」
などがあった直後のタイミングで,それを狙いすましたかのように飛んでくるんだとか.

もちろん全部が全部ではないにせよ,そのレーダー基地の改修・変更内容を試すかのような侵入や退避の仕方をしてくるというパターンが見られるそうです.

つまり,上述した「防空能力の偵察」が目的なんでしょうけど,その偵察というのが,
「明らかに基地内部の情報を知っていなければできないタイミング」
のものが散見されるのだとか.

だから,基地内では隊員たち同士で,
「今回のは,『あれ』の対応を試すために来たんだろうな」
みたいな会話があるんだとか.

むしろ,ロシアとしてはそういった,
「お前の基地の事情は筒抜けだぜ」
的なメッセージをかける目的もあるんじゃないでしょうか.

実際,勤務している人は,
「絶対これ,相手に知られてるからだろうな」
って,なんとも気が滅入るんだそうです.


これを聞いてた私として気になるのは,一体どうやってロシアは基地内部の機密情報を知ることが出来るのか?
ってことです.
皆さんもそう思いますよね.

可能性として考えられるのは,当然「スパイ」とのこと.
出入りの業者,自衛隊員,もちろん幹部も.
日本はスパイ天国だって言われますけど,マジらしいですね.

「今日の12時から新しいシステムが稼働するよ」
ってロシアに報告している奴が,基地内部にいるってことです.

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