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実は,日本に輸入配備されたファントムⅡに,最初に載った女性は私の母かもしれないっていう話

今日はどうでもいい話を一つ.

私の母の弟になる叔父は,航空自衛隊に勤務していました.
既に停年退官してからだいぶ経っていますが,それまでのマジメな勤労が認められて,勲章も授与されています.


ただ,これってマジメな自衛官のすることかな,っていうエピソードもあったりします.

76歳になる母が20代初めの頃は,上京して東京で仕事をしていました.
1960年代.
いわゆる高度経済成長期のド真ん中で,あの東京オリンピックも開催された時期.

開会式で航空自衛隊の「ブルーインパルス」が,東京の大空に五輪マークを描いたことでも有名です.

そんな航空自衛隊に,叔父が勤め始めたのもこの時期なのです.

時は1960年代半ば.
母は弟の誘いで自衛隊基地の内部を見学させてもらえることができたそうです.
どこの基地かははっきりしません.
詳しく聞けば思い出してくれるでしょうけど,面倒なので.


当時は隊員が身内を引率するのだったらユルユルだったんでしょうか.
結構いろいろなところを見せてもらえたらしいんですね.

まあ,今ではお婆さんになった母ですが,当時は言うても二十歳を過ぎたくらいの若い女性.
そんな人が基地内をうろつくわけですから,他の隊員たちも珍しさに寄ってきたみたいですね.

で,わやわやと集まってきた隊員のなかの一人がこう言いだしたそうです.
「今年から輸入された,あの最新鋭の戦闘機に載せてあげようよ!」
って.

そして,基地の格納庫に入れてもらい,その最新鋭戦闘機とご対面.
母曰く,
「先がまるで鉛筆のような形をしていて,それまでの飛行機(ゼロ戦とか)のイメージとは全然違っていた.翼が斜め下に生えていたりして,まさに未来の飛行機のようだった」
とのことです.

母は戦闘機のことは詳しくないので,どういう機種なのかは知らないとのこと.

せっかくなので,1960年代に日本の戦闘機として輸入されたものを調べてみました.
そしたら,ちょうどこの戦闘機がアメリカから次期主力戦闘機として導入されていました.

F-4戦闘機.
通称「ファントムⅡ」です.
F-4(Wikipedia)
Wikipediaより

1966年に航空自衛隊に採用されています.
なので時期はピッタリです.

それに,
「先がまるで鉛筆のような形」
とか,
「翼が斜め下に生えていた」
といった話とも一致します.

F-4は,この下反角のついた尾翼が特徴的です.
Wikipediaより


それまでの航空自衛隊の主力戦闘機はF-86セイバーでした.
F-86(Wikipedia)
F-86というのは,こういう戦闘機です.


それらと比べれば,ファントムⅡがいかに斬新な形状をしていたのかが分かります.
実際,F-4ファントムⅡは「誘導ミサイルを主力とする超音速機」という現代戦闘機の先駆けとされています.



「載って載って」
と隊員たちに誘われて,母はコクピットに座らせてもらったそうです.

物凄く狭いところに,ぎっしりと計器がならんでいたのが印象的とのこと.


っていうか,そんな最新鋭戦闘機にホイホイと民間人女性を載せていいのか?
大丈夫か? 日本の自衛隊は.
って気もするのですが,当時の規制とかルールとかよく分かりません.

もう50年以上昔の話だし,まあ,こういうブログに載っけても大丈夫かなって.

それはそうと,導入されて間もない,ホントに最新の戦闘機のコクピットに,日本の女性が載るのって,もしかしたらこれが最初だったかもしれませんよね.
F-4に最初に載った(ただし,操縦はしていない)日本人女性なのかもね.
へたしたら,世界初だったかもしれないし.

コメント

  1. エンピツみたいならロッキードF104スターファイターでは?

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    返信
    1. コメントありがとうございます.そうですね,F104の可能性もあります.でも,それだと叔父が入隊する以前に導入されているので,時代が合わないんです.その当時にはまだちゃんと導入されていない最新鋭機だと紹介されたらしいので.まあ,記憶もあやふやなので正確なところは不明です.

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