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さりげない香水の使い方は,デパート1階アパレル売り場を目指す

2020年流行語に得体の知れないものがノミネートしていた



いよいよ2020年も最後となりました.
そんな日のタイトルが意味不明かと思いますが,これは後ほど.

さて,毎年一応は確認していた「流行語大賞」ですが,今年はすっかり無視しておりました.

それでも気になったのでニュース記事を見てみたら,どうやら大賞は,
「3密」
とのことです.

てっきり,「コロナ」なのかと思っていましたが,もともと「コロナ」には本来の意味がありますし,企業名でもあるので回避されたのでしょう.
コロナ(Wikipedia)
コロナ (住宅関連機器メーカー)(Wikipedia)


他にも,■ユーキャン新語・流行語大賞でその他のノミネート語を見てみたんですけど,半分以上が見たことも聞いたこともない言葉でした.
「鬼滅の刃」とか「BLM」とかならまだわかるんですけど,「あつ森」とか「フワちゃん」とか全く知りません.
「NiziU」とか「まぁねぇ〜」なんて,何のことだか.

そんな中,よく見てみると
「香水」
なんてものがノミネートされています.

なんじゃ? 香水って.
3密回避中に,香水が流行したのでしょうか?

調べてみると,どうやら歌のようです.
で,日本レコード大賞優秀作品賞も受賞してるんですって.
香水(瑛人の曲)(Wikipedia)

すみません,私は全くこういう話に疎いもので.

しかも,歌詞に「ドルチェ&ガッバーナ」という特定の企業名がフレーズとして入っていることが特徴で,NHKでは採用されないんじゃないかと言われていたそうです.
そう言えば,山口百恵の「ポルシェ」とか,aikoの「テトラポット」が問題視されたこともありましたね.
いくら私でも,そういう話題だけは気に留めてます.

ところが,NHKも最近はこういうのがOKになっているようです.
本日午後9時現在のWikipediaには,今年の紅白歌合戦では「ドルチェ&ガッバーナ」として歌ったことが記されています.


なお,この曲がヒットしたおかげで,ドルチェ&ガッバーナの香水の売上が増加したそうです.
このコロナ禍において,非常に大きな宣伝効果だったと言えるでしょう.

ドルチェ&ガッバーナ ビューティーのフレグランス、瑛人の「香水」人気で20〜30代の新規購入が増加(FASHIONSNAP.COM 2020.8.17)
特に売れているフレグランスは、定番商品の「ドルチェ&ガッバーナ ライトブルー オードトワレ」(25mL 7000円、50mL 9800円、100mL 1万3100円/いずれも税別)。フローラルフルーティの爽やかなユニセックス向けの香りで、例年春から夏にかけて人気が高いアイテムだ。ブランド担当者によると、曲が話題になって以降は20〜30代の新規購入者が目立ち、取り扱いECサイトではアクセスが集中し、一時的に商品が完売したという。


「匂いがしませんね」と言われる私の香水の使い方


意外に思われるんですけど,私も以前は香水使ってました.
でも,今は,少なくとも今年に関しては全く使っていません.

以前は大学教員をやっていて人前に立つことが多かったので,「身だしなみ」の一つとして「匂い」にも気を使っていたんです.

若い頃(20代前半)は香水なんて興味はなく,むしろ女性が専門的に使うものだと思っていたところがあります.
ただ,私は体育・スポーツ系の仕事をしていたこともあってか,だからこそ体臭とか悪臭に対して敏感なところがありまして.
その頃は,洗濯洗剤や香り付き柔軟剤で匂い対処をしていました.

当時,気が置けない友人(女性です)が,私の体に鼻を近づけてクンクン嗅いでくることがありました.
なんでも,
「いつもいい匂いがするから,香水やコロンを使っているのか? 洗濯で洗剤は何を使っているのか?」
といったことを聞いてきたんです.
「アリエールとレノア.香水は使っていない」
って答えました.

なお,この組み合わせは今でもずっと同じです.
2004年に,レノアが登場した当初からの愛用者と言えます.
その人にも,その時にレノアの優秀さを紹介しました.

思い出してみますと,消臭&香り付き柔軟剤が登場して,もう15年くらいになるんですね.
この分野の商品は,今となっては一大領域になりました.
レノア (柔軟剤)(Wikipedia)


そんな私が「香水」に興味を持ったのは,2つの映画と卒論実験の手伝いです.
1つ目は,「パヒューム ある人殺しの物語」.
2つ目は,「プラダを着た悪魔」.
パフューム ある人殺しの物語(Wikipedia)
プラダを着た悪魔(Wikipedia)

どちらもほぼ同時期の映画です.
 


あと,卒論実験の手伝いっていうのは,「アロマとスポーツ」に関して研究したいって言う4年生がいたので,それを当時の研究助手だった私が手伝うことになったんですね.
その時,嗅覚と身体運動の関連について,ほとんど先行研究が無いながらも調べまくっているうちに,結構面白そうなテーマだなと思ったんです.

で,実はアロマとか匂いの研究って奥が深いんじゃないかとも思いました.

その後,研究テーマとして深堀りはしていないんですけど,日常的なところで活用してみることにしたんです.
なお,もし研究活動を自由にやれる環境だったら,私はこのテーマを進めてみてもいいかなって思っています.

とまぁ,そういうのが香水利用のきっかけです.

人間の文化の「匂い」に対するこだわりの象徴が香水.
アリエールとレノアだけでもいいんですけど,そこはやっぱり香水に手を出してみるのもいいんじゃないかと.


ネットとかで「香水 男性 使い方」などと検索してみたんですが,やっぱり出てくるのが,
「使い過ぎ・匂わせ過ぎに注意」
というもの.

私も他人から出る「いかにも香水の匂い」っていうのは嫌ですからね.
自分自身がその「香害」のもとになるのは避けたいところ.

で,そういう「適度な使い方」をいろいろと調べたり実験してみたりしたんですよ.

その結果,分かったことが以下の点.
1:人それぞれ「似合う匂い」というものがある
2:日本人は香水らしい香水の匂いが嫌い
3:ドラッグストアとかで売ってる消臭コロンは,自分が嗅ぐぶんには良い感じがするが,他人から発せられるものは悪臭になる
4:香水の使い方にベストはない
5:まずもって,自分が嫌いな匂いは付けないほうが良い


そして,私なりにいろいろと考えた「適度な香水の匂わせ方」が,この記事のタイトルにした,
「デパート1階アパレル売り場」
なのです.

これにより,少なくとも女子大生からは,
「先生って,嫌な匂いがしないですよね」
とか,
「匂いがないですよね」
って言ってもらえるようになります.

こうした反応は,私としてはもともと狙っていたものなので「しめしめ」と思っています.
逆に,
「なんの匂いですか?」
とか,
「使ってる香水,なんですか?」
って聞かれたら負けです.

上述した,私の若い頃の話とは矛盾するじゃないかとお思いになるかもしれませんが,これには時代性が関係しています.


私は,香水を適度に使うことで,「匂いがしない」と錯覚させることができると考えています.
その理論は以下のようなもの.

まず,基本的に相手や周囲に嗅がせるのは「服の匂い」です.
この認識が一番大事.
決して,香水の匂いが前面に出てきてはいけません.

ですから,この「服の匂い」を丁寧に処理することが大事です.
こまめに洗濯して,消臭柔軟剤なども使いましょう.

勢い,いい匂いのする香水を買ったからって,香水の匂いを嗅がせようとする人が出てきます.
これがいわゆる「香害」です.

しかし,いろいろなファッション記事でも触れられているように,香水というのは,使用する本人の体臭と混ざることで威力を発揮します.
だから,香水には「その人に似合う匂い」というものがあるようです.
これは体臭だけでなく,本人のキャラクタやTPOも入ってくるでしょう.

言い換えれば,香水は「体臭」と同程度の強度まで抑える必要があります.
体臭が弱めの人なら,その分,香水も少なめにするのです.
これにより,香水が混ざった「体臭」を作ります.

その上に服を着れば,周囲には「普通の服の匂い」が最初に感じられ,「香水&体臭の匂い」は非常に弱くなりますので,あたかも「なんの匂いもしない」状態になるんです.

もちろん,ほんの僅かに香水の匂いは漂いますが,それはアリエールとかレノアの匂いと混ざっているので,「いかにも香水」の匂いではありません.

つまり,今どきは,服から洗剤や柔軟剤の匂いがするのが当たり前になっていますから,その匂いがしたところで「いい匂い」だとか「なんの匂いだろう」とは思わないんです.
むしろ,そういう服の匂いの中にある,ちょっとした匂いに対して敏感になっているのが現代人です.

私の香水の使い方は,その部分を演出するためのものなのです.
そこで体臭の要素が撹乱できれば,
「なんの匂いもしない」
という反応になるんですね.


これこそが,「デパート1階アパレル売り場」の匂いです.
デパートの1階には,たいてい化粧品売場がありますよね.
あそこは化粧品の香料の匂いが強烈に立ち込めています.

我々男たちには,あの空間と匂いって微妙な孤立感に襲われ,心のなかで第一種警戒態勢が発令されるんですけど,それはそうと,あの匂いが前面にくるとやっぱり嫌悪感があります.
ところが,その化粧品売場の隣にあるアパレル売り場になると,適度な匂いまで薄まって「雰囲気が良い」空間になります.

2階とかにあるアパレル売り場だけのフロアだと,生地や革とか化繊の匂いだけが立ち込めますが,化粧品売場が近くにあると,化粧品の香料と衣類が持つ匂いが混ざりあって,なんとも心地よい空間になってますよね.
つまり,あれを目指します.

基本的な考え方をおさらいすれば,柔軟剤の匂いや,香水の匂いを単体で利用するのではなく,これらをレイアー(層)として相互補完的に利用するのです.

香水を使ってみたいけど,それほど主張したいわけじゃないと思っている人は,この考え方を参考にしてみてください.



ちなみに,私が使っている香水はドルチェ&ガッバーナではありません.

イッセイ・ミヤケの男性用の香水「ロードイッセイ・プールオム」が,一番使いやすいかなと思っています.



あと,エルメスの「ナイルの庭」も使いやすいです.


いずれも,トップノート(匂い始め)とラストノート(残り香)の差がないですし,アリエールやレノアなどの匂いと喧嘩しないので.

これじゃなきゃダメだというものはないですから,気に入った香りのものを使うと良いでしょう.

ネット記事とか見ると,付ける場所にこだわる人もいるようですが,あれも個人差があると考えられます.
というのも,体表面の温度や環境は人によって違いますので,どこにつけたら一番良いかなんて一概に言えません.

ここで紹介した方法にとって無難なのは,腰周りじゃないかなって思います.
間違っても脇とか足の裏とかはダメですよ.



  

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