注目の投稿

追記|雑談|1年半がかりのドッキリ大作戦

ドッキリ被害者の方からメールをもらったよ


前回の記事では,入学先の大学院で,そこの先輩および所属研究グループの連中たちにドッキリを仕掛けられた人の話をしました.
その記事はこちら.


そしたら,被害者であるH君がこの記事を読んでくれたらしく,さっそく今日メールをもらったんです.
当時のことについて,より詳細に説明してもらっています.

「私はなぜ,完全にドッキリにはまってしまったのか?」

せっかくですから,被害者本人によるその解説をどうぞ.

「仕掛け人(愛すべきバカ)」たちが,いかに用意周到な計画をしていて,かつ,全く生産性のない無駄なチームワークを駆使していたかが理解できる内容となっています.

以下,一部記述を私が注釈・修正しつつ,なるべく原文に近いままで掲載しています.


◯◯(私)さん
お元気でしょうか。この度は私の体験したドッキリの詳細を明文化頂き、ありがとうございます。
大学院時代の良き思い出として、今も思い出すだけで血の気が引きます(笑)
 
本人の体験としてより詳細を付け加えさせて頂くと、自分がドッキリを本気で信じるに至った出来事として、3つの大きな要素がありました。


以下,それぞれ3点を説明してくれています.

まず一つは、大学のイベント(4月の学内体力テスト事業.私たちの母校にはそういう大きなイベントがある)の準備をするために、早朝(7時頃)に研究室へ行くと、N先輩とD先輩がソファーベッドに二人で身を寄せ合って寝ておりました。
そして僕が入室するや否や、N先輩がD先輩に「ありがとう」とささやいて部屋をゆっくり出て行きました。
まだ入学して間もない4月初旬で、先輩の演技が自然過ぎて何が起こったか処理しきれていなかったのですが、脳裏にはしっかりと刻まれました。
あとから考えると、後輩をだますために、集合時間より1時間以上も早く来て演技するという、本気度が凄まじいです。


言われてみれば,たしかにそんな話を聞いたことがありました.
仕掛け人の奴らは,
「最初が肝心ですから」
などと,どこぞのプロフェッショナル仕事の流儀みたいなことを言ってた気がする.
なんにせよ,まず最初にしっかりと「D君は本当にゲイである」という点を,あくまでも自然体で醸すことに成功しているのです.

まさに,努力の方向を間違えているとはこのこと.
そんな凄まじいまでの努力を,研究の方に向けてくれと言いたいですね.


2つ目は、S(H君の友人のこと)とのプライベートの飲みに同席していた、学生I君(後の教務補佐)です。
彼はそのSとの飲みの席の時点で、ドッキリが展開していることを知らなかったようなのですが、Sがそこで、
「Dさんは1回生の時女性にヒドイ振られ方して、その時優しくしてくれた男の先輩を好きになった」
というエピソードを話した瞬間に、Iは、「あ、今そういうことが行われているのか(つまり,研究グループ内でH君に対するドッキリが進行しているということ)」と気づき、僕に全く違和感を感じさせないほど自然にSに対して、
「そういえばありましたね、そんなこと」
と話を合わせて来ました。
体育会系のカガミとも言える、恐ろしいほどの気配りを存分に発揮してくれました。


「忖度(そんたく)」の本来の使い方ですね.
ところが令和の時代から,「忖度」は悪い意味で用いられるようになってしまいました.
忖度(Wikipedia)
忖度(そんたく)は、他人の心情を推し量ること、また、推し量って相手に配慮することである。「忖」「度」いずれの文字も「はかる」の意味を含む。2017年には政治問題に関連して広く使用され、同年の「新語・流行語大賞」の年間大賞に選ばれた。 
早く本来の意味に戻すべきですね.


3つ目は、D先輩がドッキリと関係なく、素で「この前行ったスカトロバー」などという特殊な性癖を匂わせるワードを、普段から聞かせてきたことです。
あとで、あれもドッキリですよね?と聞いても、「いや、あれはホンマ」と言うので、結局どこまでがDさんの本気なのかわからないままです。


これについては,Dの本来の性癖でしょう.
以前,福岡県に仕事で同行した時,皆でラーメン食って分かれたあとに,一人中洲に向かい「ア◯ル舐めプレイ」のお店に行ってきたと喜んでいました.
たぶん,そういうのが好きなんです.


これらの繊細かつ巧妙かつ大胆な数々の力によって、僕は完全に信じ込んでいました。
ドッキリ発表当日の飲み会中に、僕から席が遠かった大学院同期のI君に送ったメールの内容が、
「Dさんが誰かに告白するって」
⇒「やばい、俺かも」
⇒「助けて」
というものでした。
なお、最後の一通は送信ボタンを押す前に、Eさん(別の研究室の先輩だけど,口裏合わせされている人)に、
「お前、先輩が呼んでるのにメールするなよ」
と止められ、画面に残ったままでした。
告白された時、顔面蒼白になりながら、頭の中では諦めから来る、
「オカン、ごめん」
と母の顔が浮かんできました。

以上長文となり失礼致しましたが、当事者としての詳細をお知らせさせて頂きます。


いやぁ,被害に遭われたH君には,心から遺憾の意を表します(白目

前回の記事でも述べましたが,今後コロナ禍が収まったら,大学生諸君には,ぜひともドッキリ大作戦を楽しんでもらいたいですね.
しょうもないことに全力を尽くす経験は,きっと君の人生を豊かにするでしょう.

コメント