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NHKアナウンサー左遷事件|これが本当なら相当ヤバい

NHKを敵に回しとけば「ネトウヨ」「ネトサポ」から支持してもらえると判断したからでしょ?


昨日は卒業生の女子アナの話をしましたよね.

その関連というわけでもないのですが,「テレビ局のアナウンサー」について,今とてもホットなニュースがこちらです.
「菅と二階の怒りを買った2人が飛ばされた」……NHK有馬キャスター、武田アナ降板の衝撃(文春オンライン 2021.3.1)
有馬氏の降板をめぐって取り沙汰されているのが、昨年10月26日の臨時国会開幕日、菅義偉首相が生出演した際のやりとりだ。有馬氏は、炎上していた日本学術会議をめぐる問題で、菅首相に質問を重ねた。菅首相は最後には明らかにムッとした様子で「説明できることと、説明できないことがある」と述べた。
(中略)
テーマは新型コロナ対策だった。武田アナは、いつもの穏やかな調子で「政府の対策は十分なのか。さらに手を打つことがあるとすれば何が必要か」と質問。すると二階氏は「いちいちそんなケチをつけるもんじゃないですよ」と凄んでみせたのだ。
その後,この日本を代表する実力派アナウンサーが飛ばされたのです.
明らかに異様で不自然な人事.

もちろんまだ推測の域でしかないニュースですが,まぁ...,
「どうせそのうちやるだろう」
って思っていた話ですよね.
こんなもの,あの「日本学術会議」」の人事にケチをつけた時点で,察しがつくものです.

つまり,民主主義国家としてやってはいけないことを平気でやる政府になっています.


もともとNHKは「公共放送」だと言われていますが,実際のところは人事を政府に握られている組織であることが明らかになりました.
この時点で,ジャーナリズムが機能するかどうか怪しいわけで,今回それが露呈したんですね.

安倍晋三と菅義偉は,政府が口出しを憚られる学術団体である「日本学術会議」も同じように人事に口を出せるように画策したほどですから,このたびの公共放送「NHK」にも同じことをしている疑いがあります.
っていうか,ほぼ公然の秘密と言っていい.


意外にも,私はNHKには比較的やさしく対応しています.
これまでのブログ記事でも,それほど厳しい指摘はしていません.

とは言え,昨年まではテレビを持っていなかったので,受信料も払ってませんでしたから,そもそもNHKが何してるのか知らないというところがあるのですけど.
まあ,NHKという放送局の存在そのものは「悪」だとは考えていません.
受信料だって,受信機を持っている人からは,きっちり取り立てればいいと思ってます.


しかし,このNHKに不平不満を持っている人は多いものです.
特に,政治的中立性の観点から「解体しろ!」「受信料を下げろ!」「ぶっ潰せ!」などと過激なことを言い出す人もいます.
その挙げ句,「NHKから国民を守る党」などという気持ち悪い政党も誕生し,あまつさえ「ウヨク」や「ホシュ」たちから支持を受けてたりする.


自称愛国者,自称保守にはNHKが嫌いな人が多い.

これを利用したのが,今回の有馬・武田両氏の左遷人事なのでしょう.
NHKが困ることをすれば,国民から支持を得られるし,そうでなくても不満を惹起しにくいと判断しているのです.
つまり,NHKを攻撃していると見せかけて,自分たち自民党にとって都合のいい状態にもっていってるわけ.

おそらく,ネトウヨやネトサポは,この機に乗じて,
「そうは言っても,NHKにも問題がある.NHKの体質にも一石を投じるべきではないか」
という理屈をこねるでしょう.

日本学術会議のときと一緒です.

でも,まともな思考力を持っている人ならわかるでしょうけど,NHKの体質に問題があることと,政府の都合で人事が動くことは別です.
バカはこれを一緒くたにしたがります.

そのうち,
「NHKは問題のある組織なのだから,人事も政府の都合に合わせるくらいが丁度よいのではないか」
などとトチ狂ったことを平然と言い出すのではないかと思います.

もちろん,どストレートに言わずに,「NHKの完全国営化」の議論を混ぜながら,今回の騒動の火消しを目論む可能性は高い.
当然ですが,だったら完全国営化してから人事に口出ししろよ,って話です.
順番がおかしい.

安倍政権時代には,集団的自衛権の議論でも似たようなことがありましたね.
ようするに,やろうとしている事のレベルやベクトルが一緒なのです.

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