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採る側として

今日は大学の入学試験で面接官を担当しました.
そこで感じたこと,気がついたことを取り上げようと思います.


就職など,他の面接でも言えることですが,採る側の身になって対策を考えることが大事です.

「自分の言いたいことをいかに上手く伝えられるか」
なんて面接ハウツーがありますけど,これウソです.

それよりも,
「相手が求める事をいかに伝えられるか」
を大事にすべきです.
なので,事前準備が大事です.どういう人間を合格,または採用しようとしているのかを研究する必要があります.
それさえ掴めれば,キャスティングボートは握れます.

書類の書き方も非常に大切.
実際,面接する側としては準備にかけられる時間は少ないのです.面接資料の確認なんて当日の面接前の数分だけですよ.シンプルなことを書いてもらった方がプラス評価につながります.
なんせ,こっちとしては面接とか試験を専門に仕事しているわけではありませんから.普段の仕事に追われているのです.
ごちゃごちゃしたこと書かれるとイラッとするくらいです.


演技力も大事ですね.
いかにも用意してきた解答,というのは強烈にマイナス印象です.
宙を眺めながら思い出すように答えられると,
「んんー・・・・」
と,うんざりしてしまいます.
少なくともバレないように答える演技をしてほしいものですね.

間違ってもらっちゃ困りますが,だからといってその場の思いつきやインスピレーションで答えられてもダメ.
そういうの,こちらとしては結構バレています.節々から適当さが滲み出てきますから.
事前準備せずに面接,というのはあまりオススメしません.

ではどうすればいいのか?というところですが.
意外かもしれませんが,社交辞令の言葉を交えつつ,営業トークがベターです.
要は,しっかりと大人のコミュニケーションがとれることをアピールできればOKなのです.
ポイントは3つ.
1.これまで自分が何をしてきたか
2.現在どのような考えを持っているか
3.その上で,これから何をしたいのか
過去・現在・未来の流れを統一して答えることです.どんな質問であれ,この流れを基本として解答を構成しましょう.結構これが出来ない高校生が多いのです.

具体例を使ってアピールしてください.
できることなら,“アピールしないようにアピール” してください.

「あなたの性格で長所だと思うところは?」
という質問に,
「明るく,周りの人に元気を与えることができます.いろいろな活動でもリーダーシップを発揮していました」
こういうの,判を押したように皆が答えます.ビックリするくらい皆が同じ解答です.
聞かされる方としては,つまらないのです.

こういう場合,例えば
「電車でおばあちゃんを座らせてあげようと思い席をゆずったら,「大丈夫だから」と言われたんですけど,それでも座らせようとしたらケンカになって周りの人に笑われました.みんなからは強引な性格だと言われます」
みたいなことを答えて,「エヘ!」と笑顔を見せましょう.
聞かされる方としては,明るく元気でリーダーシップがとれそうなイメージが沸きます.

ウソでもいいんです,作り話でもいんです.鉄板ネタを用意しておくと便利です.
つまり,これが事前準備された営業トークという意味です.
どの面接会場でも同じネタを使いましょう.同じネタを言ったところで,誰にもバレませんから.