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映画界・芸能界における性被害告発/インティマシー・シーン強要問題について

「ようやく」というか,「やっと」というか


だいたい皆知ってた話ですよね.
芸能界なんて,そんな世界だろうって思ってたところがある.
なにを今更っていうのが本音だろうなって.


以前,これと似たような話に「野球特待生問題」というのがありました.
野球が得意な生徒を入学させて好成績を挙げさせれば,学校の知名度が上がりやすい.
そんな思惑から,学校側が学費を割り引いたり免除したり,特別待遇で生徒を入学させてはいけない,というルールがあったんです.

ところが,保護者も生徒も教職員も,
「あの子は野球の特待生なんだよ」
「隣の息子さんは野球が得意だから,特待生で高校に入学できたらしいよ」
などと普通にしゃべっていました.

マスコミ関係者だって,特にスポーツ関係なら尚の事,この「野球特待生」というのは当たり前のように知っていたはずです.

ところが,これが表沙汰(既に表に出ていたのだから,この表現はおかしいのだが)になった時,誰もが,
「 そんなルール違反をしていた学校があるなんて信じられない!」
「まるで人身売買のようで,教育現場にはふさわしくない!」
などとカマトトぶっていたのが可笑しかったですね.

なかには,「え!? 特待生って違反だったの?」などと,違う方向で驚いていた人もいたはずです.

これについては,かつてブログ記事にしています.


この手の学校あるあるネタとしては,他にも,進学校では「進学にとって優先順位の低い教科を,実際にはやっていないのにやったことにして,その時間で進学対策をしていた」っていう話もありましたね.
これがどっかの学校でバレたことがあったじゃないですか.
で,ニュースで取り沙汰された時,おそらく全国の進学校は戦々恐々としていたであろうことは推測に難くありません.


もう既にバレバレっていうか,公然の秘密になっているのに,いざ,あらたまって指摘されると蜂の巣をつついたようになる.

今回のニュースもそんな話です.

誤解しないでください.
私は別に冷ややかに見ているわけじゃなくて,とても良い方向に進んでいると思って見ています.


ただ,この話の勢いで,枕営業(強要ではない自主的な営業)やインティマシー・シーン(ラブシーンなどの性描写が強いシーン)を規制しようと言い出す人がいますが,それはちょっと過剰反応ではないかと思います.

あくまでこの問題は「強要された」ことが問題なのであって,それらを規制することは慎重になった方がいい.

なにも,枕営業やインティマシー・シーンは必要だと言いたいわけじゃありません.
むしろ私個人としては,枕営業するような人はちょっと違う目で見ちゃうし,インティマシー・シーンがある作品だと友人や家族等と気軽に見れないから邪魔だとすら思う.

特にインティマシー・シーンについては,時代によってはもともと規制がかかっていたわけで.
それが徐々にゆるくなってきて,そのうち「文化・芸術」として認知されてきた歴史があります.

そう言えば,映画「ニュー・シネマ・パラダイス」では,そういった「性描写の規制」がストーリー上の重要なトピックになっていました.
でも,私としては,映画爺のアルフレードが集めていた「ラブシーンの塊」を見ても,感動はなかったんです.
エンニオ・モリコーネの音楽が盛り上がってきても,全然感動しない.

詳細は「ニュー・シネマ・パラダイス」を実際に見てください.



実際,ラブシーンなんて必要な要素ではないんじゃないかとすら思う.
ラブシーンがなくたって,ラブシーンで伝えたいことを伝える方法はあるだろうし,それを受け取れる感性を客が磨けばいいわけで.


結論としては,ラブシーンを規制されても私は一向に困らないです.
でも,困る人は困るんでしょうかね.

だいたい,規制するって言っても,どこまではダメで,どこからがOKなのか,その線引が結局のところトラブルを生むわけで.
言論の自由という手前,どうしても「ゆるい」方向で進めざるを得ないということでしょうか.

最近,テレビに「規制」が厳しくなってきて,特にバラエティ番組がつまらなくなっているっていう話があるじゃないですか.
でも,昔のテレビって,あれはあれでやり過ぎですよね.
ダウンタウンの「ごっつええ感じ」とか,見てた側としては面白かったけど,規制した方がいい部分もあるでしょうし.

けど,こういうバラエティ番組って,いい加減なものはまだしも,「ごっつええ感じ」みたいな笑いの場合,結構な勢いで「権力批判」「大衆批判」「権威批判」を含んでいたので,大事にしなきゃいけないとも思うわけでして.

難しいですね.


「ごっつええ感じ」について語った記事があります.
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