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2022年新語・流行語大賞の件

「村神様」ってどうなの?


2022年の新語・流行語大賞が発表されていました.
結構時間が経っているけど,とりあえず風物詩なのでネタにしたいと思います.

詳細はこちらです.


年間大賞は「村神様」だそうです.

ぜんぜん流行した感がないのですが,一番「大賞」として無難なものとして選ばれたのでしょう.

いつものことながら,やはり新語・流行語には「スポーツ」がよくノミネートされます.
これもやっぱり「無難」だからだと思います.
それに,授賞式に対象者を呼ぶのも無難だし,スポーツ選手なら嫌そうな顔を見せずに明るく振る舞ってくれるだろうし.


村上宗隆選手を批判しているわけではありません.
彼は日本球界の逸材で,その業績と存在感は計り知れないものです.

もっとも,村上選手の偉業のせいで,今年のスーパースター候補だったロッテ・佐々木郎希選手の活躍がこれほどまでにも霞んでしまいました.

とは言え,新語・流行語大賞になるほど「村神様」が使われたか?っていうと,ちょっとね.
まったく実感ないですね.

その他トップテンを見てみると,
・キーウ
・きつねダンス
・国葬儀
・宗教2世
・知らんけど
・スマホショルダー
・てまえどり
・Yakult 1000
・悪い円安
となっており,選考委員特別賞として,
・青春って,すごく密なので
が挙げられています.

実際のところ,どれもパッとしませんね.

ただ,新語・流行語の「新語」の部分だけに着目すれば,「キーウ」「国葬儀」あたりは妥当なのかもしれません.
「キーウ」については,まさしく「キエフ」に代わって新語になったし,「国葬儀」なんかは,法律に抵触しないように「国葬」の代わりに新しく捻り出した単語です.

流行語の観点からすると,月次な言い方をすれば,現代は流行の波が著しく早いため,1年間を通して流行り続けるものがないのでしょう.
だからどうしても「スポーツ」(特にシーズン戦)などの,年間を通して注目される・されたイベントから選ばれがちなのです.
それも特に野球から.

事実,過去に年間大賞を受賞されたものを挙げると,
2021年:リアル二刀流/ショータイム
2019年:ONE TEAM
2018年:そだねー
2016年:神ってる
2015年:トリプルスリー
っていう流れ.
大賞のほとんどがスポーツ関連,ノミネートに至ってはほぼ皆勤賞という偏り具合です.

今年についても,もし選考タイミングがもう少し遅ければ「ブラボー」「森保ジャパン」あたりもノミネートされたでしょう.


「知らんけど」について


これがどういった経緯で流行したのか分かりませんが,かつての関西在住者の一人としては感慨深いものがあります.
実際,ネイティブ関西人ってこれをよく使います.

で,「知らんのか〜い」って心の中でツッコミを入れるのが楽しいですね.

なお,私としてはこの「知らんけど」を聞くたび,実は別の語尾語(←新語か?)を思い出すんです.

それは,

「嘘だけど」

です.

高校時代の友達に,何かって言うと語尾に「嘘だけど」をつける癖がある奴がいました.
長々と説明口調のことをしゃべった後に,「知らんけど」と同様に何かしらの照れ隠しとして「嘘だけど」をつけるんです.

例えば...,

昨日の2時間目に教室で国語の授業を受けていたら,突然,天井で大きな音がしたから見上げたら,鳩がバタバタと羽ばたいていてびっくりしたんだよ.なかなか外に出ていかないから困っていたら,先生が長い棒をどこからか持ってきて振り回して追い出そうとしてたんだけど,それが蛍光灯にあたって割れちゃって大変なことになったんだよね.まあ,嘘だけど.

っていう.
あれだけ長々としゃべっといて,「嘘なんか〜い」ってなるわけ.
そのうちこの「嘘だけど」という癖を周囲からいじられるようになるんですが,やはり癖というのは抜けないもので,在学中はずっとこの「嘘だけど」を使い続けていました.

まあ,彼にとっては「嘘」ではなんですけどね,そういう一言を付け足しとかないと落ち着かない性格なんでしょう.
この「知らんけど」も,関西人には同じような利用のされ方をしています.

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