2014年3月8日土曜日

偏差値45の大学選び パート1

昨日の記事もそうでしたけど,「こんな大学は危ない」ということを紹介することがありますが,では,どういう大学なら良いのか?その判断基準はあるのか?というところが気になるかと思います.

そこで今回は,ホームページやパンフレット,可能であればオープンキャンパスに行って調べたい大学選びのポイントをご紹介することにします.
まず第一弾として,
(1)自宅からのアクセス
(2)図書館(パソコン室)まわり
(3)貸出備品
(4)ゆるさ
の4点です.

まず最初に,重要な点を1つ.「あなたが目指している大学のレベル」についてです.
身も蓋もないことを言いますと,国立大や超難関大学,MARCH,関関同立といったレベルの大学(学部学科)であれば,はっきり言ってどこへ行っても同じです.
こういうレベルの大学であれば,ぶっちゃけ「入れたところで頑張るのみ」としか言いようがありません.
問題になるのは,何を専攻するのか?師事する先生は誰か?といったことになります.

今回ご紹介するのは,そしてこの記事で対象としているのは,こうしたトップレベルの大学を目指している受験生ではありません.
だいたい偏差値が40〜50くらいの枠の中で「大学のこと,あんま知らないし.どうしようかなぁ」「滑り止めとは言え,もしものために」と悩んでいる受験生の参考になるかと思います.

「W大の◯学部より,C大の◯学部のほうがぁ〜」などとドヤ顔で話している人たちに嫌悪感を抱きつつも,自分の学力の天井が見えていて,それでも大学という場所で自分の可能性を広げてみたいと考えている受験生のための記事と捉えておいてください.
こういう観点での情報って案外少ないものですから,ここに著しておきたいと考えました.

(1)自宅からのアクセス
よく言われるものの一つですが.特に3〜4年生にかけて,もしくは大学でがっつり喰いつける活動ができた時に最重要になってきますので,妥協しないほうがいいです.
大学というのは授業やクラブ活動をするためだけに通学するのではありません.受験する時や入学時にはそのように考えてしまう人が多いですが,実は違います.
時間の都合をつけて,授業や課外活動を越えた/包括した勉強をする必要が出てくるものです.それが何かはその人次第なので具体的には表現できません.
けど,例えば典型的なのがレポート課題でしょうか.自宅でやってもいいのですが,できれば大学図書館の方がいいんです.そうした時,大学や図書館に簡単に行くことができるかどうか,かなり重要な要素になってきます.
学生の時って,なんだかんだと「忙しい」とか「面倒くさい」と考えてしまうものです.「せっかくだから大学に行ってやるかぁ」という気分になる距離にあることは,かなりポイントが高いものになります.
さらに言うと,この場合であればたかがレポートではないんです.たしかにレポート作成のために図書館に通ったのかもしれませんが,「ついでに」とか「おや?」というきっかけで,レポート以外の勉強に “手が出てしまう” ということがあります.これが大事なんです.そういったものの積み重ねが,大学での学びの深さなんですよ.

⇒調査したいポイント
ですから,大学の敷地内や近くに学生寮がある大学というのは高ポイントです.最近は学生募集用として寮を売りにする大学も増えてきていますが,これは結構あなどれない部分なんです.
下宿を考えているなら,家賃との相談ではありますが,可能な限り大学に近いことですね.ちなみに,大学生用の下宿先斡旋をしている大学もあります.
私の友人には,実家通い(通学時間1時間)であっても,大学3年次から大学の近くに下宿を始めた友人もいます.専攻する学問分野にもよりますが,大学での勉強のなんたるかが分かり,気合が入ったらそういう気になるものです.

※ちなみに,学生気分が抜けない私は,自転車で10分のところに住んでいます.やっぱ便利っすよ.

(2)図書館(パソコン室を含む)まわり
上記の続きみたいなものですが,図書館に注力している大学かどうかも重要なポイントになってきます.
図書館を機能させるために尽力しているか,ただの「飾り」としてみているかどうかは,大学の姿勢や,教員が学生をどのように勉強させているのかが透けて見えるものです.
大学によっては,高校の図書館とは次元が違うことを実感することと思います.なるべく規模が大きく,利用しやすい図書館であることが望ましいものです.
友達を誘ったりしてもいいですから,思い切って難関大学の “通常営業中” の図書館を見学してみてください(たいてい,事情を説明すれば入れてくれる).充実している図書館とはどのようなものか,それを見ておくことです.

⇒調査したいポイント
蔵書量も大事ではあるんですが,これは財力によるところが大きいので・・・.
「席の数(学習空間の広さ)」が最重要になってきます.
受験生としては「へ?」って思った人もいましょうが,これは最重要なんです.というのも,期末テストの期間やレポート作成に追われる期間は,大学によっては図書館やパソコン室が修羅場と化します.十分な席や学習空間が確保されているかどうか,これが「機能させているかどうか」という意味なのです.
自分だけでは確認しようがないので,その旨をオープンキャンパスなんかで聞いてみてもいいでしょう.可能であれば,7月中旬または1月中旬頃の “通常授業中の” 大学を見学してみると一目瞭然です.
ちなみに,その時期になっても図書館やパソコン室がガラガラである場合,その大学の授業は適当にやられている可能性が高いと言えます.もしくは,学生の学習意欲が極端に低いか.いずれにしても,図書館が機能していないことを物語っています.
なお,席の数が豊富にあれば,繁忙期以外の時は静かに余裕をもって使えるわけですから,少ないより多いほうがいいことに違いはありません.

次に,図書館の営業時間や利用方法(規則),設備・周辺施設です.
日曜でも営業している.24時まで営業している.早朝から営業している.内部に購買コーナーがある.パソコン室と併設されているなんてことはトップレベルの大学では当たり前になってきました.
そうしたものに近しいことができているかどうか,という点です.
ちなみに,本学の図書館は各席に電源コンセントがあり,しかもなんと「談笑・飲食可能(区分けされてるけど)」です.
理由は,とにかく学生を「図書館にはべらせる」ことを目的としています.私はこれを良い方針だと思っています.大学図書館は昔から飲食厳禁ですが,それでも隠れて飲食していました.でも,最近は本当に厳禁になっちゃったんです.これにより「図書館は居心地が悪い」なんてことになり,足が遠のいてしまう.清水に魚棲まずといいますが,まさにそれです.
そこまで求めることはないですが.本気で勉強するなら缶詰になる可能性が高い場所ですから,自習用の特別席があるとか,購買コーナーが近いとか,アクセスがいいとか,そういう使いやすさは見ておいて損はないですよ.

※ただし,図書館は改修される可能性も高い場所です.オープンキャンパスなどでは,改修計画があるかどうかも聞いてみていいかもしれないです.

(3)貸出可能備品・PCソフト
これが充実している大学/そうでない大学があります.トップレベルの大学では,これを充実させようと力を入れているところです.
上記2つを読んで気がついた人もいるでしょうが,結局,トップレベルの大学が何に力を入れているかというと,「自習のしやすさ」なんです.
でも,そうでない大学,特に「危ない大学」ほど,こういう部分には力を入れません.なぜなら,セールスポイントにならないと考えているからです.むしろ,「大規模大学は学生が放ったらかしだ.でも,私どもの大学では手厚いサポートがあります」なんて言い出します.サポートってなんだよ.と思いますが,なんのことはない,自己啓発セミナーみたいなことや,実りのないどうしょーもない発表会をやってるだけです.
というか,多くの受験生だって「自習のしやすさ」なんかに目が向かないでしょ?だから大学側もここを広報しにくいんです.でも,いざ大学生活を送ってみると,こここそ大事であることに気がついちゃう,という部分であります.

⇒調査したいポイント
ノートパソコンやPCソフトのライセンスといったものが貸し出されているかどうか.その充実度といった点ですね.
本学のノートパソコンの貸出はかなり長期で,故に自宅に持ち帰ってもOKだったりします.これは私も結構ビックリでした.と同時に,そんな今の学生が羨ましかったりします.
さらにビックリしたのは,PCソフトのライセンスが貸し出されていること.Office(エクセルとかパワポとか)やSPSS(統計処理ソフト)です.期間内なら,自分のPCに入れちゃえるってことのようですが,どんだけ羨ましいんだコンチキショー!
もちろん,貸出可能数がどれくらいなのか?とか,混雑や順番待ちがあるんじゃないか,といったことはオープンキャンパスで聞いてみていいでしょう.

それ以外にも,体育スポーツや音楽・芸術系の大学等であれば,そうした関連施設・備品の貸出や自由に使用できるシステムがあるかどうかも重要な部分になるかと思います.例えば,資格・免許のためにピアノの練習がしたいんだけど,いつも混んでで利用できない,なんてことがあります.
パンフやHPの広報用としては立派なものが揃っていても,実は特定のクラブや授業以外では一切利用できません.なんてことは普通ですので.
こういうのはオープンキャンパスに手伝いとして参加してる在学生を捕まえて聞いてみると内実が分かります.

※これも,「今はやってないけど,来年からやります」なんてことが考えられるものですので,そういう計画があるかどうか聞いてみるといいでしょう.

(4)ゆるさ
猛烈に主観的なことでありますが,最強に重要な点です.
上記3点の総合版のような感じですが,つまりは学生が何をしようと,鼻クソほじりながら「別にいいじゃねぇ〜,大学なんだしぃ」という態度で教職員が涅槃状態でいるかどうか?という点です.
ガッチガチに学生をコントロールしようとする大学があります.これは,力のない大学ほどそうしたがります.なぜかというと,学生がトラブルを起こすことを極度に嫌っているからです.
でも,大学っていうのは,学生の若さゆえの思い上がりや失敗,イタい空回りっぷり,つまりその「無思慮な情熱」といいましょうか,そういうものを許容した上で,そこにこそ芽生える学術的好奇心を育てることだと思うんですね.
こうしたことが実現するための土壌というのは,ある程度「遊び」がないといけません,つまり「ゆるく」ないとダメなんです.
これ以上は難しい話になるので,とりあえず以下の「調査したいポイント」を参照ください.

⇒調査したいポイント
とにかくこれは在学生に聞くしかありません.でもじゃあ,どういう問いかけをすれば「ゆるさ」を判別できるような回答を得られるのか?ということなんですが.
「この大学って,ゆるいですか?」とダイレクトに聞いて答えてくれるんならいいですけど,そりゃなかなか難しいものです.
ですから,以下に質問リストを挙げときますので,参考にしてください.
該当する項目が多いほど,ゆるい,つまり良い大学です.
1)学内でお酒が呑めるか?ゼミ中や研究室で呑んでる先生がいるか?飲み会が開かれたりしてるか?
2)開門時間以外でも入校可能か?つまり,事実上24時間営業か?
3)軽い暴力(身体的・精神的)をふるう教員がいるか?で,その教員は,ちょっとした名物教員(つまり,解雇されずに済んでいる)か?
4)図書館の隅や未使用教室などで寝ている学生がいるか?
5)なんでもない時期に,2日以上連続で(さも当たり前のように)学内に宿泊している学生(または教職員)がいるか?
6)購買コーナーのおっちゃん・おばちゃんが,「えぇよ,えぇよ,なんとかしといたるから」っていう感じの融通がきくところか?(この場合,「お金がない時にツケがきいたりしますか?」なんていう質問で切り出してもいいでしょう)
7)大学職員が怖いか?学生を怒鳴りつける職員がいるか?
8)受講者の99%が寝てる授業があるか?
9)授業に行ったら先生が来なくて,そのまま何事も無く休講になることがあるか?
10)テストが全然できていないと思ったのに,高得点で単位が取れたことがあるか?

上記のリストを見て「そんないい加減な大学,ダメじゃん!」って思った人は,まだまだ青いですね.そんなことでは大物にはなれませんぞ.
たしかにこれらは「ダメ」なことですよ.けど,こうしたことを「ま,いいんじゃねぇ」ってことで流してるという点に「遊び」があるわけです.
上記のようなことについて,徹底して改善したり,公平になるよう規制することによって「善くなった」という話は聞きません.むしろ,つまらなくなった,不便になった,深みがなくなった,そして,別の形で弊害が出てきてしまったという事例は知っていますが.


まぁ,そんなところでしょうか.これ以外にも思いついたら,それは「偏差値45の大学選びパート2」でご紹介します.
※というわけで,パート2を書きました.
偏差値45の大学選び パート2


なお,「危ない大学」を判別したい場合は,以下の記事をご参考に.