2015年4月26日日曜日

井戸端スポーツ会議 part 18「健康運動に関する授業の質問回答集」

授業が始まり一ヶ月が経とうとしています.ここの大学にも慣れてきたので,すんなりと年度を始めることができました.

ところで,私の授業では毎回「一言で質問させる」というのをやっています.
感想文のようなコメントではなく,質問です.

着眼点が良いものに加点して,次回の授業時に点数を公表し,それを成績に反映させるシステムにしています.
学生の中には「毎回質問を考えるのはツラい」と言う者もいますが,まさに「考える」ことを要求できている授業だと思うので,このスタイルは当面続けていくつもりです.

それに,年度末に実施する「授業評価アンケート」を見る限りでは,大半の学生はこのシステムを高評価してくれているようです.

そうした授業で,どういう質問が出ているのか,その質問への回答の一部をご紹介したいと思います.
ちなみにどんな授業なのかというと,「健康運動」に関する講義形式のものです.

点数が高い学生の質問は,例えば以下の様なものです.

Q1:「脂肪燃焼」というが,なぜそのような表現がされるのでしょうか?本当に燃えているわけじゃないですよね.
A1:たしかに面白いですね.たぶんですけど,脂肪(油)がランプに用いられていたから,そういう比喩でしょうか.なお,公的な研究発表等では「脂肪酸化量」や「脂肪利用量」などと表記されます.

Q2:運動が抑鬱状態の人や抑鬱患者に効果的であることは分かりましたが,実際,鬱だから運動ができないということもあるかと思います.そんな人に運動をさせるのは難しいのではないでしょうか?
A2:そうです.その対策を考える事が有意義なのだと思います.策を考えて鬱になっている人もいるやもしれません.

Q3:そもそも「体力」とはなんですか? よく見聞きするのですが,今回の授業を聞いていてよくわからなくなってきました.
A:実は非常に難しい話です.次回の授業で取り上げます.

Q4:運動が心理カウンセリング的な役割を果たすこともあるのではないかと思いました.どうなのでしょうか?
A4:とても面白い視点です.が,この文面だけだと分かりづらいので,もう少し詳細にお願いします.

Q5:太りやすい体質,太りにくい体質(遺伝)の差はどれくらい出てくるのでしょうか?
A5:たしかにそのような体質の差は存在しますが,多くの日本人(東洋人)としては,その差を気にしなければいけない人というのは非常に稀です.意地悪な言い方をすれば「私は太りやすい体質だからどんなことをしても太ってしまう」なんてことはありません.


対して,点数が低い質問はこういうのです.

Q1:初心者向けやオススメのトレーニング,運動方法はありますか?
A1:その人がどのような人なのかによりますので,一概には言えません.

Q2:「体育」「スポーツ」「運動」の違いを教えてほしい
A2:授業でやりました.聞いてませんでしたか?

Q3:炭酸飲料を飲むと体力が低下すると聞いたことがありますが,本当ですか?
A3:いえ,ガセです.炭酸飲料を多量に飲ませたくない大人が,子供をビビらせるためのものでしょう.

Q4:太りやすい体質というのはありますか?
A4:あります.

Q5:強い精神を得るためにはどうすればいいでしょうか?
A5:自分自身以外のモノのために生きようとすることです.


両者を比べて「何が高得点につながって,なぜ低得点になっているのか,その違いが分からない」というところかもしれません.
しかも,授業の流れや内容と関連することですので,ここだけ見せられても分からないかもしれないですね.
私にしか分からない微妙なところもあるでしょう.

とは言え,こうした授業をやっていて面白いのは,授業が進むに連れて高得点者が増えていくことです.
私も相対的な評価ではなく,絶対的な評価を心がけています.なので,学生としても点数が高まる質問とはどのようなものなのか? というのを感じ取るんでしょう.

問題に答える能力や問題解決力も必要でしょうが,問題を見つける能力はもっと重要だ.そう思うんです.


※以前,これに関連した記事を書いたことがあります.
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