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けっこう役に立つ私のブログ記事

お久しぶりです.
ここんとこブログ更新が滞っておりました.

卒業論文の指導がかなり忙しくなってしまい,おまけに今年はこの時期になって実験をやろうとする学生もいたりして,かなりてんてこ舞いです.
そのくせ,どの学生もとても熱心に取り組むので,こちらとしてもやり甲斐はあったりします.
嬉しんだか辛いんだか.

学部生の卒業研究については,大学院生が指導してくれる研究室もあるかと思います.
でも,私のところはそういう大学ではないので,どうしても私がやらざるを得ないんです.
私も大学院生から実験計画とかデータ処理,図表の作成方法などを教わった口なので,教員自身が卒業論文の基本的な部分も教えるのは大変だなぁって感じます.

と同時に,もっと大学教育を「卒業論文の研究」に向けて体系立てて組めないものかと考えたり.
かと言って,最近は「卒業論文」は邪魔者扱いになっていたりする現実も見えたりします.

でも,卒業論文は大事ですよ.
ここで学生の学術的思考力は一番伸びますから.
大学で勉強する価値は,卒業論文にあります.

ところで,研究や論文作成の基本的な事柄について,いよいよ面と向かって指導している場合ではないと思った時は,「そこんとこは自分でネットで調べて」ってなりますよね.
私としてはあまり推奨しておりませんでしたが,ついに忙しさの度が過ぎたのでネットを使わせることにしたんです.
私の学生としても「ネット情報には気をつける」くらいのリテラシーはあるので「え? それでいいんですか?」って感じで聞き返すんですけど,モノは使いようということを知るのも大事です.

そうは言っても,一応は私の指導ですから,私の息のかかったネット情報を使うのが筋ってものです.
だから私のブログを紹介しておきました.
どうせバレないだろうから.

t検定の使い方が分からないという学生がいました.
エクセルでたくさんのデータを比較検定したいということなので,面倒なので以下の記事を紹介しておいたんです.
t検定:対応のある/なしの違いは何か
エクセルExcelでの簡単統計(t検定)
なんせ,対応のある/なしについての説明が面倒です.ここを理解するのに苦労する学生は多いんですよ.
統計学の本を読んでくれれば分かる話なのですけど,そういうことをするのは意外と少ないんです.

「先生,この一人だけ大きな測定値が出たやつ,どうすればいいですか?」
って言い出す学生も毎年必ずいます.
そんな時は,「ここに書いているやつで考えて.それから持ってきて」って言います.
外れ値や異常値を判断する統計処理をエクセルでやる方法

「t検定で差が出ません.どうしたら良いですか?」
っていうのも鉄板です.
「t検定で差が出ない」という表現が間違っているということはこの際脇に置くとして,
効果量(SE:effect size)をエクセルで算出する
で効果量のことを紹介することにします.
効果量についての最適な算出方法や解釈を,あれこれ話し始めると長くなるので,こういう記事は便利です.
今年はこの記事にお世話になることが多かったですね.
私の中で最も便利な統計記事.

t検定で有意性が認められない場合の必殺技として,相関係数(r)の差で勝負するのも卒業論文における「あるある」です.
相関係数の差を検定したいとき(エクセルでできる方法)
対応のある相関係数の差の検定
基準となる相関係数との差の検定

エクセルでは相関係数の有意性を出してくれないので,どうせ必要になるだろうからってことで,この記事も一緒に紹介します.
エクセルで相関係数のp値を出す

相関関係の分析のついでに,便利技としてこれも.
エクセル散布図で相関関係・相関係数を確認する便利な方法

相関関係を駆使した卒業研究を考えている学生には,これを紹介しておけば勝手にやってくれたりします.
信頼性係数をエクセルで算出する
案外この「信頼性」の研究は使い勝手がいいんです.
詳しい話はまたの機会にしますが,学生の教育効果も大きいですから.

さて,これも毎年必ず出るパターンです.
「もう時間が無いんでぇ,アンケートで良いかなって」
って言い出す学生.
結果,統計処理やデータ解釈に時間がかかって一番苦労するパターン.
だから,今年の学生にはこれを読ませました.
エクセルだけで統計処理する卒論・ゼミ論用アンケート調査のオススメ方法 part1
データ分析はカイ二乗検定を使うことが多いですね.
エクセルExcelでΧ二乗検定を
アンケートの種類によっては,紙媒体で作ってエクセルに転記するのも大変なので,グーグルフォームで作ることも多くなってきたのが最近の卒業研究です.
便利な世の中になりました.
グーグルフォーム(google)

ちょっと凝ったデータ解釈をしたい学生もいます.
ランキング評価とか,段階評価とか.そんなのです.
やり方はいろいろありますが,こういう記事を読ませておけば勝手にやってくれます.
点数・得点を段階評価するためのエクセルシートの作成
標準偏差を用いた段階評価の仕組み
標準得点と散布図を用いた分析と評価方法

卒業論文の文章の作成方法については,これを読んでもらいます.
【やったほうがいい】卒論・ゼミ論をまずまずの日数で書く方法 その1
【やったほうがいい】卒論・ゼミ論をまずまずの日数で書く方法 その2
とは言え,一番いいのは添削なんですけど.
私もそうでしたが,学生って文章を書くことそのものへのハードルが高かったりします.結果,初稿を上げてくるのが凄く時間がかかる.なので,その導入が必要だったりするんです.