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新型コロナ感染者数と国際学力調査データで統計的に遊んでみた

きっかけは,「感染爆発している国の連中は,人の話を聞かない奴が多い」という偏見


新型コロナ騒動は収まりそうもありませんね.
ついに緊急事態宣言が全国に広まりました.

私はというと,そんなことはどうでもいい生活をしています.
ここ数日は温泉掘りに熱中してたりする.
暇つぶしに自宅で温泉を掘りあてた




その後,この採水所はかなり大きくなっていて,湧水だけでお風呂を沸かせそうです.
ヒノキ林から湧いてるんだから,ヒノキ風呂にするのがいいかもね.

コロナ騒動の給付金として一人当たり10万円もらえるらしいから,ポンプとタンクの設置に費やそうかと思っています.
※この話の続報はまた後日...


さて,そんなこんなで温泉を掘っている時に話題になったのが,
新型コロナで感染者数が激増している国に共通していることは何か?
ということ.

誰とは言いませんが,
「感染爆発を起こしている国は,どうも,人の話を聞かない気質の奴らが多いんじゃないか」
と言い出した人がいるんです.
まあ,オブラートに包まず言えば,頭の悪い奴らが多いんじゃないかと.


だったらそれをデータで確認してみようと,各国国民の「頭の良さ」とか「学力」との関連性を見てみようと思ったんです.

学力調査と言えば,OECD生徒の学習到達度調査(PISA)が有名ですが,でもこれは子供の学力調査,わけても学習到達度調査であって,各国の国民性を窺い知れるような学力調査とは言い難いですよね.
そこで,同じくOECDが実施している国際成人力調査(PIAAC)との関連性をみてみたんです.

PIAACについての詳細は,文部科学省のホームページとかウィキペディアを御覧ください.
国際成人力調査(PIAAC:ピアック)(文部科学省HP)
国際学力調査(Wikipedia)


実はけっこう関係性が強いかも


PIAACのデータは,2つの領域で評価されています.
「数的思考力」と「読解力」です.

2013年に公開されたデータがあります.
当時は,私もこの結果を記事にしました.
PIAACとPISAの結果の考察

ちなみに,数的思考力と読解力のランキングはこちらです.

なんと,いずれにおいても日本は2位以下と統計的有意差をもって1位なんですよ.



このデータを,外務省が出している「1万人当たりの新型コロナ感染者数」との関係性を分析してみました.

外務省の「1万人当たりの新型コロナ感染者数」というのは,このようなデータです.


データ元:https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdf/graph_suii4.JPG

以下,相関分析であることから,この両データ(感染者数とPIAAC得点)が公開されている国だけで行なっています.
例えば,騒動の発端となった中国のほか,ロシア,オーストラリア,チェコ,スイス,ルクセンブルクなどのデータは欠損値(いずれかのデータが無い)となっています.
その点,予めご考慮ください.


まずは「数的思考力」との相関関係です.

R2乗値は0.3367,相関係数(r)では0.58ということで,中程度の関係性です.


次に,読解力との相関関係.


R2乗値は04896,相関係数(r)では0.7ということで,こちらは結構強めの相関関係と言えます.


つまり,
「感染者数が多い国の国民は,読解力が低い傾向にある」
と解釈できるかもしれません.

予防しろと言っても聞く耳をもたず,聞いたとしても情報を正しく理解できない.
そんな人々が多い社会では,感染者数が増加するのかも.


もちろん,このデータだけで感染者数の大小を説明することなどできません.
それに,現時点で外務省がまとめたデータだけで作成したものですので,もっと整理して分析すれば,違った分析結果になる可能性もあります.

しかし,これだけ強めの関係性がみられることは,感染予防と読解力との間に無視できない何かがあると考えても良いかもしれませんね.

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