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SASUKEがオリンピックの競技種目になるとかいう話|候補競技についての雑談

スポーツに関する面白い話題がひとつ.
そのニュース記事がこちらです.
TBSが1997年から放送を続ける人気番組「SASUKE~Ninja Warrior~」が、「近代五種」競技の一つとして五輪競技になる可能性が出てきた。
トルコでの近代五種大会でテストイベント番組セットの使用が決定している。
同番組は、いまや世界160以上の国と地域で見られ、現地版も20か国以上で制作されている世界的な人気番組。
そして近代五種競技とは、1912年のストックホルム大会から実施されている五輪競技であり、水泳、フェンシング、レーザーラン(射撃+ランニング)、馬術の5種目で争う競技だ。
国際近代五種連合(UIPM)は5月2日、2024年のパリ五輪後に近代五種から「馬術」を外し、新たな競技として「障害物レース」を試験導入すると発表した。
UIPMによると、障害物レースの五輪競技化にむけて積極的にこれまでロビー活動を展開してきた国際団体「World Obstacle」との共催で2種類の障害物レースをテストする予定だという。


今まで馬に乗ってたのに,今後は障害物レースになるらしい.
近代五種は,もはや別物の競技になりそうです.

ちなみに,私はSASUKEを知りません.テレビを見ない生活が30年近くになっていることもあり,そのものを見たことないんです.
ただ,「SASUKE」っていう障害物レースがある事自体は,なんとなく承知はしていた程度です.
これを機にWikipediaとかYouTubeで確認しておきました.


どうやら,
手の込んだ「風雲たけし城」
体力勝負の「東京フレンドパーク」
って感じですね.

「パルクール(フリーランニング)」っていうスポーツもありますが,あれとも似ています.
最近はアクション映画などで,パルクールの動きを取り入れたシーンがよく登場します.

それに,パルクールも五輪種目になるよう活動しているようです.
パルクール(Wikipedia)


私としては,近代五種にSASUKEを入れるのはどうかなぁって思っています.
やっぱり,近代五種は馬術があってこそだと思うし.
それに,障害物レースでは近代五種の意義が損なわれてしまいます.

そんな私は,近代五種の改善案について記事にしたこともあります.

一応,近代五種競技についても解説しておくと,これは近代オリンピックの生みの親である,ピエール・ド・クーベルタンが提案した種目で,ウィキペディアによれば以下のような説明がなされています.
19世紀、ナポレオン時代のフランスで、敵陣を突っ切って自軍まで戦果を報告することを命令されたフランスの騎兵将校が、馬で敵陣に乗り込み(馬術)、途中の敵を銃と剣で討ち倒し(射撃・フェンシング)、川を泳いで渡り(水泳)、丘を越えて走りぬけた(ランニング / クロスカントリー)、という故事を元に、近代オリンピックの創立者であるクーベルタン男爵が古代ギリシアで行われていた古代五種(レスリング・円盤投・やり投・走幅跳・スタディオン走)になぞらえた近代五種として競技化を提案したのが始まりと言われる。
近代五種競技(wikipedia)

私の「近代五種・改善案」としては,5種の競技をそれぞれ別々にやるのではなくて,すべてを一気に進めるタイムアタック形式で競ってはどうか? というものでした.
つまり,競技種目の由来である「馬で敵陣に乗り込み(馬術)、途中の敵を銃と剣で討ち倒し(射撃・フェンシング)、川を泳いで渡り(水泳)、丘を越えて走りぬけた(ランニング / クロスカントリー)、という故事」というのを,そのままシミュレーション的に実施するということです.
※詳しくは,上記の私の記事を御覧ください.


なので,SASUKE,つまりは「障害物レース」については,それはそれで別口としてオリンピック種目に追加してはどうか? って思います.
私は野球をやっていた身ではありますが,そんな私でも,オリンピック種目に野球を入れるよりも,よっぽど障害物レースの方が魅力的だと思いますよ.

他にも,近代(現代)オリンピックの種目にしたい候補はいっぱいある


体育・スポーツを専攻している私たちですから,大学で古代オリンピックの歴史とか,近代オリンピックの将来性などを勉強してきたわけですが,そんな中において当時,学生同士で,
「じゃあ,これからのオリンピックにこんな種目を取り入れたらどうだろうか?」
などといった,結構まじめな雑談をしてたりしました.

そんな学生の雑談のなかで出てきた候補種目をご紹介しましょう.


■綱引き
もともと,1920年アントワープ大会まで実施されていました.
これはガチで面白いはず!
授業で紹介された時,「これ,今やっても絶対おもろいやん!」と学生のなかでは絶賛されていたものです.
個人戦もいいのですが,やっぱり団体戦が奥深いと思う.


■戦車レース
戦車といっても,M1とかメルカバ,10式といったものではありません.
古代オリンピックで絶大な人気を誇った競技で,ようするに車両付きの競馬です.
でも,今となっては,まるっきり「競馬」でもいいかもしれない.
オリンピックとして競馬をやるわけです.
もしくは,カーレース(モータースポーツ)をなにか一つ加えるとかね.
ゼロヨン(ドラッグレース)とかなら,施設の準備が少なくていいかもしれません.


■武装競争
古代オリンピックにおいては,戦争における武装歩兵の格好をして走ったとされています.
学生同士の雑談においては,各国の選手が,それぞれ自国の歴史的な鎧甲冑を着て走ってはどうか,っていうので盛り上がりました.
つまり,ヨーロッパ地域だとプレートメイルみたいなやつで,日本だと大鎧(例えば,赤糸威鎧などと呼ばれるやつ)とかを着るんです.
重さとか形状の違いによってハンデがつくようにするとよいでしょう.
競技している様子は,コスプレ大会のようでシュールな絵面になりますね.


■総合格闘技
古代オリンピックでは「パンクラチオン」と呼ばれていた,自由度の高い格闘技です.
今で言うところの総合格闘技ですね.
もともと,「総合格闘技をオリンピック種目にすれば,誰が本当の『人類最強』なのかわかる」という要望があるものですから,結構盛り上がるのではないでしょうか.


■鬼ごっこ
実は,その人の運動センスをテストする上で非常に優秀な方法とされています.
追尾力,回避力,フェイント能力,急加速力,急減速力,捕獲力,空間把握能力などなど,あらゆる運動能力を一斉に,かつ,最大努力で利用する種目と言えます.
つまり,人類で最も運動能力の高い人を決定することを意味するのです.
缶蹴りとか安全地帯といった煩雑なルールは採用せず,シンプルなものがいいと思います.

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