注目の投稿

この政権,やっぱり専門家を無視するよね

政治家の仕事は,専門家の意見を集約して政策にすること


たまには政治ネタをひとつ.
すでに政治については諦観状態になった私ですが,民主主義国の義務として権力批判はしっかりしときたいと思います.

相変わらず新型コロナ騒動が続いているわけですけど,もうダメダメ過ぎてスルーしていたこの政権についてです.


ずっと以前からそうで,今回もやっぱりですけど,この政権とその取り巻き連中って「本当の専門家」の意見を聞きませんよね.
なんだかよく分かんない出自(お友達)の「専門家」を呼び寄せて,摩訶不思議な政策(都合の良い政策)を進めるのは上手ですが,民主主義国家が本来やらなければいけない政策は絶対にやらない.

こういうのは政治・経済じゃなくて,我田引水と言います.

むしろ,彼らから見え隠れするのは,政治家になったら自分の考えを政策にできると思い込んでいるフシがあることです.


今回の新型コロナ騒動にしても,専門家を招集するのが遅いし,意見を聞いてもそれを無視してたりする.
学校休校は専門家会議「完全スルー」で決まった、社会不安を生みかねない(ダイアモンド・オンライン 2020.3.3)

予めやりたい政策があるなら,自分だけで決めてしまえばいいのに.
もしくは,その政策を推奨する専門家を呼んで,根拠と理屈をサポートしてもらえばいいのですけど,それすらしません.


例えばこのブログでは「教育問題」,特に「いじめ」とか「大学教育」についてよく取り上げていますが,これらも全部そう.
現場で仕事している人たちから「偏りなく意見を吸い上げる」ことは絶対にしていないし,これらの問題を詳細に研究・分析している専門家から意見を聞き取ることもしない.

最近の記事だと,
大学入試改革の問題点とは,現場を無視して進めることにある
とかが,その話題に触れています.


他にも,「いじめ防止対策推進法」なんかも,明らかに機能しない無駄な方策をてんこ盛りにして,教育現場と管理体制を混乱させただけでした.
結果,いじめ問題への取り組みは以前よりも悪くなっています.
でも,それを「いじめ防止対策推進法」や,これを作った社会的ムーブメントのせいには絶対にしない.
「学校現場はこんなにダメなんだ.これまでの時代の膿が出ているんだ」と吐き捨てて逃げ回るだけです.
笑ってはいけない「いじめ防止対策推進法」
いじめ防止対策推進法のこと

いやいやいや・・・.
事態が改善できていないなら,それは「失策」というのですよ.

考えてもみてください.
新しく交通ルールを制定して,それによって自動車事故や死亡者数が増えたら,
「このルールに従えないドライバーが悪いんだ.これまでの時代の膿が出ているんだ」
などと言えますか?

制度を用意して状況が悪化したんなら,それは失策であり,失政です.
学校現場の状況を見誤ったわけですから.
責任とって,ダメだった理由をきちんと分析すべきです.


もっと根幹に迫れば,昨今喧しい「教育改革」というのも,2006年からの第一次安倍政権がスタートさせたものでした.
その代表的なものが「教員免許更新講習」という制度です.
現場や専門家の意見を完全無視して作り出した,稀代の愚策.


数え出したらキリがありません.
経済だけでなく,災害防止対策にしても,医療問題にしても,防衛問題にしても,ちゃんとした学術的バックボーンのある「専門家」の意見はスルーして,代わりに自分の考えを推し進めようとする.


別に安倍政権だけではありません.
民主党政権時代に,菅直人が原発事故を前にして「僕は専門家だから」と言って現場をメチャクチャにした事件がありますよね.
あれが事の本質を端的に表しています.


コメント