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忘れられない不思議な人々(14)80歳の暴走族

高知県南西部にお車でお越しの際は十分にご注意ください


交通ルールは全国共通のはずですが,それでも日本各地の事情によって発生する「ローカルルール」なるものがあります.
なぜご当地ルール誕生? 全国に点在する「ローカル交通マナー」の実情とは(くるまのニュース 2019.5.14)
城下町の交通事情から生まれた長野県の「松本走り」。交差点での極悪な右折方法が特徴です。
(中略)
松本走りがこれだけ右折に命をかけているのは、城下町ならではの込み入った道路事情、狭い道幅のせいだといわれています。
混んでいるときは、次々に迂回路を求めなくてはならなかった結果、これほどまでに右折に命をかけるようになったそうです。

他にも,ご当地のトラック業者の運転手が,その地域のローカルルールを形成した時代があったという人もいます.
「右折優先」が多い地域とは,土木建築トラックの運転手さんが,狭い田舎道で渋滞を緩和するために配慮して,右折待ちの人に向かってパッシング合図して右折させてあげていたことが発端となり,そのうち「右折させてくれるのが当たり前」だと図に乗ってきたことがローカルルールとなったという説です.


さて,私が住んでるこの地域は,国道以外は道幅が狭く,ほとんどが農道なのでセンターラインは皆無です.
よって,自動車同士のすれ違いが大変です.

そんなこの地域では,自動車の運転にもローカルルールがあります.
それは,
「女性は待つ.男性が道を譲る」
です.

すれ違いの際,その運転手が「男と女」だった場合,男性側が道を譲るために工夫をこらすことが求められます.
女性が乗っている車の方が,避ける上で有利な地形かどうかは関係ありません.
男性が避けるのです.
その間,女性ドライバーは待機します.

え?
女性同士だった場合はどうなるのか? ですって?

その場合,静かなメンチの切り合いが発生します.
どっちが譲るのか,お互いが睨み合って空気を読むようです.

もしあなたが男性で,この地域にお車でお越しの際は十分にご注意ください.
相手が女性ドライバーだった場合は,「不慣れな道だから」などという言い訳はできません.
男性であるあなたが頑張らないといけないのです.


さらに,ドライバーが女性であっても,これが御高齢の女性,つまりババアだとさらに厄介です.

ババアたちは「待機」しません.
そのままアクセル全開で突っ込んできます.
避けてくれるのが当たり前だと思っていて,しかも自分は減速しなくていいと思っている.
ブレーキを踏む気は,はなからありません.

私も久しぶりにこの地域で自動車を運転しましたが,「ヤバい!」と冷や汗をかいたことが何度もありました.
一度,サイドミラーがかすったこともあります.
似たようなシーンを,「スター・ウォーズ」のミレニアム・ファルコンのアクションシーンで見たことがあるような.

案の定,相手は高齢の女性でした

ですから皆さんも,この地域にお車でお越しの際は十分にご注意ください.


もっと警戒しなければいけないのは,この地域には超要注意人物がいることです.
みんなから,
「80歳の暴走族」
と揶揄されているババアで,運転中はブレーキをほとんど踏みません.
パステルグリーンのスズキの軽に乗っています.

農道を高速で駆け抜け,すれ違う際はむしろアクセルをふかします.
意味不明です.
寂しい山道も,まるで峠を攻めているかのようにドリフト気味で走ります.

警察沙汰にならず,地元の修理工が黙ってるだけで,物損・自損がとても多い.
人身事故が無いのが救いというか,みんな警戒して避けてるんでしょう.
小学校においても,「パステルグリーンのスズキの軽を見かけたら,なにはなくとも全力で逃げるように」と指導されている可能性もあります.

あれでよく死なずにいられるものだと不思議でしょうがない.

実際のところ,「80歳の暴走族」と呼ばれたのが2年前なので,今は82歳です
そのうち,交通事故よりも先に,心筋梗塞か肺炎で死ぬんじゃないかと期待されてます.

ただ,本人は最近「山に柿を植えた.実がなるのが楽しみだ」と言ってるそうです.
みんなからは,「あの人,まだ生きるつもりなのか!」と呆れられています.
桃栗三年柿八年と言いますからね.
このババア,あと8年は生きるつもりらしい.


去年の記事で,私の仕事場に来てくれている人に「81歳の女性がいる」っていう話をしましたよね.

その暴走族は,この81歳の人と同い年で,友達なんです.
だから今は82歳ってこと.


で,私の仕事場にこの暴走族が自動車に乗ってきたことがありまして.
私としては,そこで初めてこの暴走族とお会いしました.
至って元気そうなババアです.
当分,死にそうにありません.
植えた柿も収穫できることでしょう.

で,その暴走族,「じゃあ帰るから」って自動車に乗り込んで駐車場から発車したんですが,そこで度肝を抜かれました.
まるでゼロヨン,ドラッグレースのスタートですよ.

ドラッグレースを知らない人のために,YouTube動画を用意しましたので,以下をどうぞ.


エンジンをかけたと思ったら,いきなりアクセル全開.
「ギュルルルル・・・!」
というタイヤの摩擦音を轟かせながら,駐車しているところから急発進していきました.

「我が目を疑う」
という日本語って,よく出来ていると思います.
マジで我が目を疑ったもん.


繰り返しますが,皆様におかれましては,この地域にお車でお越しの際は十分にご注意ください.

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