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忘れられない不思議な人々(12)カラオケに行く人

先日,「私はポップミュージックをあまり聞かないんですけど」っていう記事を書いたんですけど・・・


この自己紹介系の記事ですね.

そこで,「私はカラオケに行かない」「歌わない」ってことも述べました.
こんな内容です.
カラオケに誘われても歌わない,もとい,“歌えない” のです.
「音楽くらい聞いたことあるでしょ?」
って言われても,マジでホントに知らない.
こういう私みたいな人は,実は一定数存在していますが,この趣味の違いの分断は,大きい割に見えにくい.
それでも「ポップミュージックを嗜む層」が大勢を占めているので,まるでポップミュージックを知っていることが当たり前かのようになっているのが,肩身が狭いですね.

私が最初勤めてた大学職員を辞めて,とある別の大学教員として赴任することになった際,周囲の皆さん,特に大学院の後輩たちが送別会を開いてくれたんです.
あれももう10年以上前の話になっちゃいました.
このブログを書き始めた頃ですから.

飲み会,二次会とハシゴするまでは良かったんですけど,そのうち,
「最後ですから,せっかくなのでカラオケに行きましょう!」
と盛り上がってきて,飲み屋の近くにあったカラオケ店に行ったのです.

私としても,これだけ盛大に送り出してくれるんだから,ここで断るのもナンダカなぁと思ってしまい,とりあえず付き合ってみたんです.

当然,私は歌わないし,音響の悪い部屋で素人の歌を聞いても嬉しくないし.
がんばって盛り上がってる雰囲気を出すことに疲れる.

当然,そんな私の様子を,後輩たちも気がつくわけで.
しばらくしたら,「じゃあ,そろそろ」と言って店を後にしたのです.


彼らには悪い事したなぁ・・・,って今でも時々思い出します.
あぁいうのって,きちんと断るべきなのです.

後年,人数合わせの合コンに誘われることがあって,その二次会で「カラオケに行こうぜ!」って話が持ち上がった際には,こりゃマズいと思ったので,きちんと断って先に帰りました.
「ノリが悪い」と思われたようですが,そのまま付いていったらお互いのためになりません.


大学教員の仕事をしていると,カラオケに誘われるってことは,ほとんどありませんでした.
もともと,学者や研究者にはカラオケが嫌いな人が多いと思う.
民間企業から転職してきた人や,役所関係から天下ってきた人たちから,
「前の職場の懇親会とかではカラオケに行かなきゃいけなかったから,苦痛で仕方がなかった」
という声をよく聞くからです.

もちろん,大学教員にもカラオケ好きな人はいるんですけど,よほどのハラスメント気質のある人でない限り,不特定多数の人とカラオケに行こうとする人は少ないですね.


カラオケについて,こんなにも苦痛を感じている人がいるのに,なかなかの同調圧力だなぁと不思議なものです.


昨年の新型コロナ騒動では,対面業務や職場懇親会などが避けられたので,むしろその状況を喜んだ人の声がありましたよね.
飲み会が好きな人.
皆とダベりたい人.
ワイワイガヤガヤとしたい人.
そういった人たちからのウザい誘いを,自信満々にシャットアウトすることができる世界になったことを,歓迎する向きもあったのです.

このコロナ禍が終息しても,前の状態には戻れないんじゃないかと思います.
人間,一度「楽」を知ってしまうと,そのままでいいと考える人って多いのでは?

カラオケ店を経営している人は,今後も結構大変なのかもしれません.
二次会の延長とか,親睦会のツールとして使ってくれる人って,減っちゃうのかも.
「カラオケ好き」の人にピンポイントで届くサービスが必要かもしれませんね.


どんな音楽を聞いてきたのか


ポップミュージックをあまり聞かない,って話をしてましたが,じゃあどんな音楽を聞くのかってことですが.

高校までは,音楽はほとんど聞いてませんでした.
もちろん,上述した過去記事にもあるように,マライア・キャリーとか宇多田ヒカルのCDは買ってましたけど,その程度.

大学生の頃に,この自分の「音楽を聞かない」というキャラクタがある意味で興味深くって,
「じゃあ,自分はどんな音楽を好むのだろうか?」
という,なんとなく哲学めいた悩みを抱えていたものです.
試しに,近くのレンタルショップ「TSUTAYA」とかで,いろいろとレンタルしてみました.
その頃にコピーした音楽が,いまだにPCの中にあったりします.

そう言えば当時,「コピーコントロールCD(CCCD)」っていうのがありましたね,懐かしいですね.
あれって,CDの中央部にあるコピー防止データの部分に・・・,って詳細を話すのはやめておきましょう.
とにかく,いろいろな音楽をPCに取り込んで聞いてみた時期です.


音楽鑑賞のことを,ろくすっぽ知らなかった私としては,「イマージュ」っていうアルバムに感銘を受けました.

いわゆる「イージーリスニング」っていうジャンルです.
当時,TSUTAYAで「注目」の商品となっていて,そのポップにつられて手にとってみたわけです.
その第一弾には,「情熱大陸」の葉加瀬太郎の曲とか,NHKスペシャル「映像の世紀」のテーマ曲とかが収録されてます.
シリーズ化されたので,継続してPCに取り込みました.




そうやって,ポップミュージックではない音楽に触れたことで,音楽のある生活を楽しめるようになったと思います.
映画の「サウンドトラック」や,ヴォーカルなしの「インストゥルメンタル」とか,既存の曲をアレンジして演奏している分野があることもそれで知りました.

結局,クラシックとジャズでいいんじゃないかと思って,今に至りますが,そのスタートは「Image」というアルバムです.
そういう意味で,かなり思い入れ深いCDと言えます.


再生数の上位はこんな曲


私が好きな曲・よく聞く曲ですが,誰かに尋ねられることがあると,
「クラシックとかジャズとかですかねぇ」
って言ってるんですけど,じゃあ具体的にどんな曲を聞いているのか,っていうのをしゃべったことって少ないんです.

というのも,それを言ったとしても,反応が無いことが多いからです.
たいてい,「なにそれ?」「誰それ」ってなる.


というわけで今回は,ブログという場で私のオススメを紹介します.
興味のある人は,調べて聞いてみてください.


まず,「パッヘルベルのカノン」
学生・院生の頃は,これにこだわりまくった時代があります.
今も,気が向くとよく聞く曲です.

他にも,ベートーヴェンの第九とか,ホルストの惑星とか,思い入れがあったり取り上げたい曲はあるのですけど,とりあえず一つ挙げろとなるとコレ.


カノンっていうのは,こういう曲です.



最初,パイヤール室内管弦楽団が演奏した音源が気に入ってしまい,その後,いろいろなアレンジがあることを知りました.
とにかく,シンプル・イズ・ベストの極致に到達した人類の至宝と言えます.

この曲がきれいに聞こえるイヤホン,ヘッドホン,スピーカー,イコライザ設定を探し回ったのも良い思い出です.

で,結局は,妙なアレンジや著名奏者のソロ演奏よりも,丁寧に演奏・録音された楽団の音源が一番いいことを思い知ります.


著名奏者がダメなのではありません.
とりあえず村治佳織は良い.



なんせ美人である.
異論は認めない.

美人なのに,若くして天才ギタリスト.
天は二物を与えてしまいました.

TSUTAYAでおもわずジャケ買い,もとい,ジャケ借りしたのも良い思い出です.





あと,ジャズ界だとダイアナ・クラール
ジャズ・シンガーで,ジャズ・ピアニスト.



とにかく良い.

ダイアナ・クラールの名前を出して,唯一話が合ったのは,いつもお世話になっていた大学院事務室の室長でした.
この室長,学生時代はジャズバンドをやっていたとのこと.
とてもじゃないけど,そんなようには見えない人で,どっちかっていうと,毎晩部屋に閉じこもって爆弾を作ってそうな人なのに.

今でもたまにギターを弾くらしい.




上の参考のための動画は,ジャズではなく「デスペラード」というカントリーミュージックなんですが.

このデスペラードも名曲なのでオススメです.

いろんな人がカバーしてたりインストゥルメンタルがあるので,いろいろと聴き比べると面白いです.



素直にジャズを楽しむなら,マイルス・デイヴィスとかビル・エヴァンスあたりが鉄板です.
尤も,私としては肩肘張らずに,聞きやすいものを楽しむようにしています.
人によっては,ジャズに物凄くこだわりを持っている人もいるようですが.


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