2016年5月8日日曜日

【問題意識の表明の書き方】超便利:授業内レポート(小レポート,リアクションペーパー)作成のコツ

前回の,
超便利:授業内レポート(小レポート,リアクションペーパー)作成のコツ
を読んだだけでは書けない.という学生もいるでしょう.

泣きそうになるくらいレポートを書くのが苦手で困っている学生もいるでしょうから,この記事はそういう人のために用意しました.

そんな君は,以下のフォーマットに合わせて書いてみることをオススメします.
※なお,普通にレポート文章を書くことができる人は,これを読んでもあまり得しません.あくまで「泣きそうになるくらい苦手な学生用」です.

基本構成の詳細は前回の記事を読んでください.

1.問題意識の表明
2.自分の意見(仮説)
3.自分の意見を裏付ける根拠
4.自分の意見を批判する意見
5.自分の意見を批判する意見への反論
6.再度,自分の意見または結論

今回は「1」の問題意識の表明について焦点をあてましょう.

では早速.

『問題意識の表明の書き方』
その前に留意しておくこと.
前回も述べましたが,授業内レポートではこの部分が「問題」「設問」となっていて不要の場合もあります.
例えば,こんな感じ.
《例1》現在の学校教育は,子供たちの「生きる力」を育むという理念のもと進められている.しかし,この「生きる力」とは具体的にどのようなものを指すのか,その捉え方や評価は学校や教師に委ねられている部分が大きい.「生きる力」とはどのようなものか述べなさい.
こういうレポート課題であれば,既に問題意識が明確にされているため,「2.自分の意見」から書き始めるのもOKです.
もちろん,あえて自分独自の見解を述べたいのであれば別ですが.

逆に,こうしたものが教員から提示されなかった場合は,自分で用意する必要があります.
例えば,上記の例で言えば,
《例2》「生きる力」とはなんだろうか.授業で紹介したものを踏まえながら,あなたの考えを述べなさい.
こういうレポート課題では,自分なりにいろいろと問題意識を表明する必要があります.
授業内レポートに限らず,授業で課されるレポートは,たいてい授業で紹介したものや配布資料・教科書,指示のあったものから引っ張ってこれるようになっているはずです.

ですが,さらに自由度が高い設問であったりすると,なかなか問題意識が明確にできないという場合もあるでしょう.

では,自力で問題意識を表明するためにはどうすればいいのでしょうか.

以下のような文章構成にすれば問題意識をいろいろと表明しやすくなります.
ちなみに,《例1》の設問もこの文章構成になっていますね.

1.そのレポート課題にとっての親玉的な大テーマについて軽く触れる
2.「しかし,〜〜については議論の余地がある/〜〜が問題となっている」と書く
3.「だから〜〜について述べる必要がある」と締める

このパターンに合うように課題問題を読み,その文章を作るのです.

まずは,
1:そのレポート課題にとっての親玉的な大テーマについて軽く触れる
《例1》の文章では,
「現在の学校教育は,子供たちの「生きる力」を育むという理念のもと進められている.」
の部分がそれに相当します.

そのレポート課題の学問的な位置付けや背景をまず示すのです,って言っても難しいかと思います.
簡単に言えば,「その授業の科目名にとっての位置付け」や「この話題が現在に至ってきた背景」を書くのです.

その他の例も示してみましょう.
テーマ例a:「消費税増税について」
 →「20XX年に増税予定とされている消費税の議論が活発だ.」

テーマ例b:「交通事故について」
 →「近年,交通事故の発生件数は低下傾向にある.」

テーマ例c:「身体運動と健康」
 →「身体運動が心身の健康改善に効果的であることが知られている.」 

え? さらに泣きそうになってきた?
自分で思いつかなければ,手元のスマホとか携帯電話で調べるのです.

例えば「消費税増税」であれば,そのようにネット検索をかければ出てきます.
そして,そのニュース記事は,
「2017年4月に予定される消費税率10%への引き上げについて、安倍晋三首相が先送りも含む検討に入ったとの報道が相次いでいる。」 
という文章で書き始めているでしょ.それを自分のレポートに合うよう参考にして書くのです.


それが書き終わったら,これに続けて,
2.「しかし,〜〜については議論の余地がある/〜〜が問題となっている」と書く
レポートや論文を書くためには,目的や理由を書く必要があります.その要となるのが,この,
「しかし,〜〜については議論の余地がある/〜〜が問題となっている」
という文章の展開です.

《例1》であれば,
「しかし,この「生きる力」とは具体的にどのようなものを指すのか,その捉え方や評価は学校や教師に委ねられている部分が大きい.」
がその部分です.
ちょっと乱暴な言い方をすれば,この部分がなければレポートを作成する意味がないのです.とても重要な部分ですから覚えておいてください.

その他のテーマ例についても示します.
テーマ例a:「消費税増税について」
 →「しかし,消費税を増税するための根拠については議論の余地がある.」

テーマ例b:「交通事故について」
 →「その一方で,高齢者の事故の割合増加が問題となっている.」

テーマ例c:「身体運動と健康」
 →「しかし,定期的に運動を継続できる人は少ないという課題もある.」

え? 意味不明でまた泣きそうになってきた?
そんな時は手元のスマホとか携帯電話で調べましょう.

例えば「交通事故について」であれば,どのようにネット検索をかければ良いかというと,「1」のところで「近年,交通事故の発生件数は低下傾向にある.」と書いていますので,逆に「近年になって増えてきた交通事故」をネット検索すればいいのです.「交通事故 要因 近年」などのキーワードを入れると,内閣府:平成25年度交通事故の状況及び交通安全施策の現況なんかがヒットします.そこで問題とされているものを引き抜くのです.


そして最後は,
3.「だから〜〜について述べる必要がある」という趣旨で締める
非常に重要な部分ですので,考えれば考える程時間が足りなくなるのですが,授業時間内に収めなければならないレポートの場合は,素直に「2」で書いたことを繰り返すだけでもいいでしょう.
もっと言えば,この部分は「2」のところと連動しておくほうがいいです.さきに「3」を思いついているのであれば,それに合わせて「2」のところを書くと良いでしょう.

例えば,《例1》であれば,「2」に相当する部分が
「しかし,この「生きる力」とは具体的にどのようなものを指すのか,その捉え方や評価は学校や教師に委ねられている部分が大きい.」
というものでしたので,「生きる力」とはどのようなものか述べなさい.」の部分を以下のようにします.
「そこで,私が考える「生きる力」を示す具体例を述べたい.」

もしくは,事前知識と文章力に余裕があるなら,
「それゆえ,指導現場において「生きる力」が具体的にどのようなものか示される必要があるだろう.(その具体例について述べてみたい.)」
などと書きます.

その他のテーマ例だとこんな感じです.
テーマ例a:「消費税増税について」
 簡易版→「このことから,消費税増税の根拠を明確にする必要がある.」
 上位版→「賛否両論に沸く消費税率の引き上げ根拠を明確にすることは,この問題を考える上で非常に重要である.」

テーマ例b:「交通事故について」
 簡易版→「このことから,近年の高齢者事故の詳細を分析する必要がある.」
 上位版→「高齢者が起こす事故の背景を分析できれば,交通事故を減らす一助となるはずだ.」

テーマ例c:「身体運動と健康」
 簡易版→「運動を継続できない理由を考える必要があるだろう.」
 上位版→「運動を継続できなければ,せっかくの運動効果も期待できない.この課題を解決することは有益だと考えられる.」

え? 書いたはいいけど,それから先の文章が書けず泣きそうになってきた?
実はこの部分,この次に書かなければいけない「自分の意見(仮説)」とも強く連動しているので,それを意識しておかねばなりません.
例えば「身体運動と健康」についてであれば,「この課題を解決することは有益だと考えられる」って書いているわけですから,次に書くはずの「自分の意見」は “運動を継続できない理由とその解決策” を書くことになります.それが思いついていないのにここの文章は書けませんからね.

だから「2.自分の意見(仮説)の書き方」も一緒に読んでください.(現時点で未作成)


《おまけ》
参考までに,それぞれのテーマ例a〜cの文章をまとめて示します.

テーマ例a:「消費税増税について」
20XX年に増税予定とされている消費税の議論が活発だ.しかし,消費税を増税するための根拠については議論の余地がある.賛否両論に沸く消費税率の引き上げ根拠を明確にすることは,この問題を考える上で非常に重要である.

テーマ例b:「交通事故について」
近年,交通事故の発生件数は低下傾向にある.その一方で,高齢者の事故の割合増加が問題となっている.高齢者が起こす事故の背景を分析できれば,交通事故を減らす一助となるはずだ.

テーマ例c:「身体運動と健康」
身体運動が心身の健康改善に効果的であることが知られている.しかし,定期的に運動を継続できる人は少ないという課題もある.運動を継続できなければ,せっかくの運動効果も期待できない.この課題を解決することは有益だと考えられる.


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問題意識の表明の書き方 ←今ここ
自分の意見への批判とその反論の書き方
最終奥義(読むことをオススメします)

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