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「行く意味ある? Fラン大学まとめ」っていう周回遅れ過ぎてむしろトップを走ってる話題について
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久しぶりにこういう話題がニュースになっている
■「行く意味ある?Fラン大学まとめ」記事に批判集まる 名誉毀損にならないのか?(ヤフー・ニュース|)
新卒向け就活情報サイト「就活の教科書」が掲載した「底辺の仕事ランキング」と題した記事にネットで批判が集まった。運営会社は記事を削除したが、サイトには「行く意味ある?Fラン大学まとめ」と題した記事も掲載されている。記事では「Fランク大学とは定員割れか偏差値35以下の大学のこと」と定義。「Fランク大学の定義や一覧、就活の実態をすべて解説」するとし、編集部が作成したという「世間一般的にみたFランク大学一覧表」や「偏差値35以下の真のFランク大学一覧表」、「女子大のFランク大学」などを公開している。また、「Fランク大学の実態」として「授業は中学1年生からの復習」「喫煙者が多い」、「Fランク大学の女子あるある」として「高級ブランド好きの人が多い」「水商売をしがち」「年上の男の人と付き合いがち」などを挙げた。
Fラン大学がどーのこーのという記事を書いてきたブログですから,とりあえずこのニュースも取り上げときます.
「お前も似たような記事を書いていたじゃないか!」
っていう指摘があろうかと思います.
心外です.
ブログを適当に斜め読みしてきた人はそう捉えているかもしれませんが,私は「Fラン大学に行く意味なんて無い」などという主張はしたことがありません.
例えば,このブログではこんな記事群を書いていたので,
「危ない大学 = Fラン大学」
などと勘違いしている人もいるのではないでしょうか.
しかし,これは違います.
私が過去記事で「危ない大学」と指摘しているのはFラン大学ではありません.
例えばFランでなくても,大学教育を「商売」,学生を「お客様」と見做してビジネスライクに展開する大学および組織集団は存在します.
もちろん,そういう大学に「Fラン」とか「経営難」なところは多いでしょう.
しかし,これらはイコールにはならない.
それに,Fラン大学に行く意味なんて無いなどというのも噴飯ものです.
実際,そういう記事もたくさん書いてきました.
むしろ,「Fラン大学に行く意味はあるのだろうか?」などという話題事態,私にとってはもはや周回遅れ過ぎて,何を今更という感が否めない.
周回遅れのままレースは終了してて,いまだゴールしていないっていう感じだろうか.
で,次のレースが始まってもまだコース中を走ってるから,「あぁ,あの人がトップなのかな」っていう.
いいですか,もうFラン大学だから云々かんぬんっていうのは古いんですよ.
古すぎる.
「Fラン大学なんて行く意味が〜」とか「Fラン大学には補助金出すな」とか言ってないで,すでに存在している大学教育組織と人材を活かす工夫を展開する段階にある,というのが私の考えです.
詳細は,
とか,
みたいな記事で解説しているので割愛しますが,ようするに,
「日本は大学教育そのもの,および学術的思考力を身に着けて社会に出ている人材が不足しているから,現在の大学インフラをバージョンアップ&フル稼働させて対応しないと,日本社会は取り返しのつかないことになるよ」
っていうことです.
そんな事態のただ中にあって,「行く意味のない大学」とか「補助金を減らせ」などという議論が,いかに周回遅れか.
これについて「世界と比較する」っていうことにアレルギーを感じる人もいますが,それでもやっぱり参考になるから比較したほうがいいですね.
前掲している記事の中でも紹介していますが,近年,多くの国は大学教育の普及に取り組んできているのです.
現在,日本の大学進学率は約50%ですが,世界平均では60%以上です.
今,オーストラリアはほぼ全国民(約95%),アメリカや韓国は70%以上の人が進学するようになっています.
一昔前の「高校」のようになってきています.
「だからもっと増やせ」などと言いたいわけではありません.
日本より進学率の低いドイツ(約40%)やスイス(約45%)といった国もあるからです.
しかし,こういうことは言えるのではないでしょうか.
世界的傾向として,大学教育を多くの国民が可能な限り享受できるよう,そのハードルを下げる力学が働いている,と.
未来を正確に予測することは誰にもできないことですが,それでも,かなり高い確率で,
「世界的な大学全入時代」
もしくは,
「世界的な大学教育のバリアフリー化」
が進む可能性は非常に高い.
そうした中にあって,日本の大学が旧態依然とした組織運営や教育システムを維持し続けることは,かなりリスクが高いと思うのです.
仮にその方法で進めたとしても,世論の「Fランは潰せ」「補助金出すな」の大合唱に勝てる見込みはありません.
大学を潰している場合ではない,大学をもっと稼働させなければいけない時代が来る.というのが私の考えです.
それに,このコロナ禍で露呈したことが,
「日本のオンライン教育の脆弱さと,諸外国とのインフラの差」
そして,
「オンラインで苦労する学生が目立つ一方で,実は今後もオンラインでの受講を希望する学生が非常に多い」
という事実です.
もちろん,現在はオンラインでの教育コンテンツが提供側の経験,内容ともに不足しているとは思いますが,それでも今後は改善していくでしょう.
そもそも,そんな経験不足・内容不足のなかにあっても,オンラインの授業の方が良いという学生が多い事実は重要です.
それに,こういうオンラインコンテンツの強みは,まさに「コピペ」が簡単なので,優れたコンテンツを多くの大学・教員間で共有したり,応用したりできます.
例えば,オックスフォード大学で用いられているコンテンツを自分の授業で利用したり,そこれそFラン大学の先生が作って公開している傑作コンテンツを,東大やイェール大学の授業として使うことだってできる,という未来も考えられます.
え?
オンライン教育が増えれば,大学の数が減ってもいいのではないか? って?
そう考える人もいるでしょうが,そうはなりません.
大学教育というのは,可能な限り教員と学生による「オフラインでの問答」が必要というのが私の持論であり,他の多くの教員も意を同じくしてくれることと思います.
これは,「インターネット上では『まともな議論』ができない」という現実がそれを物語っています.
オンライン教育が進めば進むほど,大学におけるオフラインの重要性が顕著になるはずです.
それだけに,学生の相談窓口的な意味での「オフラインの大学と教員」が必要になりますし,そういう改革が求められるでしょう.
そしてそこには,ただの相談窓口担当者や,カウンセリング技術の高い教員ではなく,実際に研究活動を展開している大学教員がどうしても必要なのです.
そうなってくると,大学に対して,Fランも難関も無いでしょう.
授業内容はオックスフォード大学と同じものなんだし,どこの大学の先生に相談しにいくかは,学生の興味次第っていう時代になっているかもしれません.
話題が「Fラン大学に行く意味はあるか」というところから離れていくので,ここまでにしておきます.
ただ,今後はFラン大学という概念がなくなっていくような大学改革が求められていると思うのです.
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