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大学生用:普段着に使えるスポーツウェア|むしろ,スポーツウェアがファッションの最先端

過去(2017年)に,
大学生用:おしゃれしない人のためのオススメの服装
を紹介しています.

そこでは,
「スポーツウェアこそ大学生の普段着に最適」
という話を展開してきました.

それも,
「おしゃれしない人」
に向けて書いてきたのですけど,どうやら最近は,

「スポーツウェアこそがおしゃれのトレンド」

という世界的な傾向があるようです.




そんな状況がネット記事にもなっています.
ニューヨークでは「アスレジャー」が大流行(ビジネス・インサイダー2017.9.9)
アメリカ人のファッションは大きく変化した。伝統的なファッションブランドにとっては大打撃だ。
「アスレジャー(Athleisure)」と呼ばれるスポーツウェアを日常的に着るトレンドが、今やアメリカ全土を覆い尽くす勢いで広がっている。
調査会社NPDグループによると、アメリカのスポーツウェアの売り上げは、2016年、前年比11%増の459億ドル(約5兆円)に達した。この数字は伝統的なファッションブランドをはるかにしのいでいる。
これまでアスレジャーを引っ張ってきたのは、ルルレモン(Lululemon)やアンダー・アーマー、ナイキなどのスポーツブランドだが、最近になって、Gap、J.クルー、Forever 21などのカジュアルブランドが大きな商機とみて積極的にこの市場に参入している。

いえ,実は私としては本当は驚く必要はありません.
なぜなら,ずっと以前から,

「スポーツウェアがファッションの方向性を決める」

という哲学・思想系の記事を書いているからです.
ファッションのことが本気で気になる学生は,こちらを読むことをオススメします.


「スポーツウェアがファッションを方向性を決める」
というのは大げさな話ではありません.
事実です.

で書いたことを,写真を交えて超高速でおさらいしておきますね.

興味ない人は飛ばしてもらってもいいです.




サルでもわかるスポーツとファッションの関係史


まず,大衆ファッションが誕生したのは近代化・産業革命によるものです.
これは約170年前の話になります.

その同時期に,実は「スポーツの近代化」も発生しました.
これにより,スポーツの大衆化も促されたのです.

かつて,ファッションもスポーツも貴族だけのものでしたが,それが産業革命に端を発する近代化により,大衆化したのですよ.
詳細は割愛しますが,全てはつながっています.

その結果,スポーツをする際に着られていた服装が大衆文化となります.

最も著名なものは,ポロ(馬上競技)で着用されていたポロシャツやボタンダウンシャツ.そして,テニスやサッカーなどの球技で着ていたセーター,ジャージ,チノパンといったものが普段着になったのです.


その後も,ファッションとスポーツの近代化は進みます.
そして,ファッション界のスーパースター,ココ・シャネルという怖いお姐さんが現れます.
ココ・シャネル
ココ・シャネルが作り出したファッションが,
【女性の開放】をテーマとした,「動きやすい女性服」でした.

シャネルを象徴する服に「シャネルスーツ」がありますよね.

シャネルスーツ
これは,当時としては「スポーツウェアや労働服に使われるダサい生地」の代名詞であったジャージ生地を,スタイリッシュでドレッシーに仕上げてくる,という離れ業でした.

最近のスーツ業界でもてはやされている,
「走れるスーツ」
の先駆けです.

その後,ファッションは「身体の形」を強調することを求めるようになりました.
ファッション・モデル達が「理想的な体型」をしているのは,そのためです.
言い換えれば,ファッションは,かつての「飾り立てる時代」から,「素の身体を見せる時代」になったのです.

それは,スポーツの台頭と無関係ではありません.
かつてなら社会的に下に見られていた「スポーツ選手」が,近代化以降は「憧れ」の存在になってきたのです.

かくして,肉体美を強調することが現代ファッションのメインストリームになります.
特にこの30年ほどは,「スキニースタイル」が隆盛してきたと言えます.
かつてなら,ゆるゆるでダボッとしたスタイルだったものが,カジュアルもフォーマルも「身体の形に沿ったシルエット」を目指していることが伺い知れますよね.

その究極系が,スポーツウェア発祥の,コンプレッションウェアです.



なかでもスポーツ用タイツなどは,女性ファッションでは「レギンス」と言い換えられる新しいジャンルになりました.

さらに,かつては男がタイツを履いて街に出るなんて考えられなかったのに,今では普通になっています.

それもこれも,
「スポーツウェアがファッションの方向性を決める」
からです.

スポーツウェアとしてカッコいい,スタイリッシュだと思われるファッションは,
必ずカジュアル・ファッションに波及し,
その影響がフォーマル業界にも届きます.

これが歴史的事実です.

かなり以前に私は,
「そのうち,スーツも,その下に着るワイシャツも,伸縮性や速乾性のある,スポーツウェアに使われている生地が使われるようになりますよ」
と言って,「イヤ,さすがにそれはない」と言われましたが,なんのことはない,やっぱり採用されました.

ファッションなんて,そんなものなのです.




スポーツウェアを普段着にする方法


さて,そんなファッションの最先端であるスポーツウェアですが,スポーツ時に最適な着方を普段着にしたら,さすがにイタいものがあります.
例えばこんなやつです.いかにも「スポーツウェア」ですよね.


そこで,上記の記事で紹介されている「ニューヨークの街で普段着にしている人たち」を参考にしてみましょう.
ニューヨーカーは,以下のように着ています.

代表的な4名をお示しして,そのポイントを解説しましょう.
詳細な解説は,
でされています.興味のある人はそちらを御覧ください.

カジュアルなジャケットと,スポーツウェアのパンツを組み合わせる方法
スポーツウェアのなかには,組み合わせ方ひとつでオフィスカジュアルな印象になるものが結構あります.
さすがに日本の「オフィスカジュアル」に届くことはできませんが,通勤通学には全く問題ないスタイルにすることは可能です.


ブラックとグレーでまとめれば,スポーツウェアらしさが消える
「安ピカ(光沢のある安っぽい印象のするもの)」なものを避けて,ブラックとグレーで統一すれば無難な服装になります.
「スポーツウェア」だと思って買うと,ついつい毳毳しい色・デザインのものを買ってしまいがちですが,普段着に使うつもりがあるなら,ブラックとグレー,そしてマットな生地を選ぶと良いでしょう.


地味すぎるとダサくなるが,ワンポイントで目を引く色を入れるとスタイリッシュになる
前述したことと矛盾するようですが,地味すぎると逆に「昭和(平成)な運動着」の印象が強まります.
そこで,この人のように,シューズを明るく強い発色のあるものにすることで,スタイリッシュな印象を持たせることができます.
地味な中にワンポイントを入れる.
これはカジュアル・ファッションでは難しいですが,スポーツウェアだと無難にできるのです.


カジュアルスタイルのスポーツウェアでまとめる
各メーカーは,競技用のスポーツウェアと,カジュアルスタイルのウェアを必ず出しています.
実は,日本のスポーツメーカーはこの「カジュアル部門」がちょっと弱いのです.
どれもオッサン,オバサン臭のするデザインばかりなのが残念ですね.
海外メーカーであれば,カジュアルウェアと同じようなデザインで,しかも吸湿発散性や動作追従性が優れた,ちゃんと「スポーツウェア」の機能があるものを販売しています.




「大学生にとって」普段着に使えるスポーツウェアの特徴


日本の大学生にとって,普段着に使えるスポーツウェアは以下のようなものです.

1)無地と柄物を上下で分ける
2)ロゴマークが目立たないもの
3)マットな生地
4)暗めの色(ブラック,グレー,ブラウン,ネイビー)
5)ワンポイントで発色の強いもの


組み合わせ例

柄物のパーカーと,細めのシルエットの無地のパンツにベーシックなシューズ



暗くロゴマークの目立たないロングTシャツと,丈が長めのショートパンツに,発色の強いシューズ
 


万能な白の襟付きシャツに,他の何かを合わせる



その他いろいろ





これらを何着か用意しておけば,あとは,
で紹介したように,洗濯をヘビーローテーションしても大丈夫な日々になります.

スポーツウェアは速乾性もありますので,洗濯事情が悪い大学生の下宿先でも強力な味方です.


より詳しくは,
を御覧ください.

普通に大学の体育授業用のスポーツウェア選びは,
大学生用:体育授業用スポーツウェアの着方・選び方
大学生用:2019年度版・スポーツウェアの選び方
【体育で着るスポーツウェアで恥をかきたくない】無難な服装とは?