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「大学が壊滅する2025年」が早まりそうですね

2025年頃に大学経営難が深刻化する,って言っていましたけど・・・


以前,こんな記事を書きました.
タイトルは,そのものズバリ,
というものです.

この記事は,
日本経済の不況と,チャランポランな大学改革がこのままの調子で進むと,2025年頃に大学受験者数が激減することは確実なのだから,チャランポランじゃない大学改革を今のうちから取り組んでいないと,本格的に日本の学術界が悲惨なことになるよ
っていう内容です.

たぶん,現在の大学関係者の多くは,
「そうは言っても,いわゆる『大学崩壊論』って,不安を煽った口先ばっかりの自嘲・自虐ネタじゃないの?」
などと思っているはずです.

けどそれは楽観的過ぎるし,もっと言えば学術活動に対して余りにも無責任です.
学術活動の自由,研究活動の発展が妨げられることは,現代文明においてはその社会の凋落没落を意味します.
自嘲・自虐して世間話の一環のような扱いをしている場合ではありません.




実際,冷静に分析すればするほど,マジで大学崩壊へと進行しています.
どうして2025年に受験者数が激減するのか? については,その過去記事に詳細を書いたので,そちらを参照してください.

簡単に言えば,2025年頃になると・・・,

(1)高学歴なのに低所得な世帯(就職氷河期世代が受験生の親というケース)が増える

(2)この世代は,転職キャリアアップで美味しい思いをした人間のパターンを見聞きしている

(3)そんな親は,我が子を「大学」に通わせようと考えにくいし,そもそも所得が少ないから通わせられない

という理由からです.
上記の過去記事では社会調査データを交えて論じていますので,この話が信じられないと思う方はどうぞ御一読ください.


ですがまだ現在は,低所得世帯の間でなんとなくボソボソと噂になっている程度の話でしょう.
しかしこの,
「将来設計において「大学卒業」の肩書って,マジで薄くなっているらしいよ」
という評価が,ある一定の閾値を超えると一気に世論を作ります.

マスメディアも煽るはずです.今のコロナ騒動みたいに.

そうなると雪崩を打って「大学を見る目」は変わるでしょう.


そんななか,大学側は学費を上げる方向で対処しています.
これはチキンレースみたいなものです.

学費を上げる方向で「経営難」に対処するのは,この社会現象と将来予想から考えて最悪です.
このブログではずっと以前からお話しているように,大学生き残りの鍵は,
「良い意味での大学の高校化」
です.

「大学が多過ぎる」
などと無思慮な批判をするよりも,現状多くの大学が存在するのだから,この環境を生かして日本人の多くに高等教育の機会を増やす,と考えることの方が,よっぽど建設的です.

細かい話は,過去記事である

とか,あとは書籍として,
 

とか,このブログでは幾度と紹介している内田先生の,
 

あたりを読んでもらえれば,「大学全入時代」をポジティブに解釈できるはず.


さて,そんな「2025年危機」ですが,どうやら今回の「世界コロナ恐慌」が確実になってきましたから,大学の危機は1〜2年早まったのかもしれませんね.


それこそ,大学関係者の方々はまだピンとこないでしょう.
私も先日まで大学関係者だったから,その感覚はわかります.

どっちかというと,学内では今回のコロナ騒動による非常事態を「楽しんでいる教員」がいたりするんじゃないですか?
日本の政治家とか官僚もそうですけど,コロナ騒動による経済的影響を受けにくい人ほど能天気なくせにニヒル.
ホント,こういう人種が一番厄介.

面倒な具体的対処は職員さんや若手助手に押し付けて,無責任な理想論とか,訳の分からない終末論をヒステリックに唱えてたりする.
最悪なのは,台風襲来を前にしたバカ親父みたいに,率先して「本学の対応」を仕切りたがる教員.
迷惑でしかない.


そんなことよりも,今回のコロナ騒動は,日本の大学受験者数を間違いなく苦しめます.
もちろん,来年再来年まではいいでしょう.
むしろ,留年が許されない状態になって熾烈な競争感(それによる盛り上がり)が出るやもしれません.

しかし,2023年や2024年頃には,結構な有名大学でも受験者集め,入学者集めに躍起になる時代です.
「私はこんなことをするために大学教員になったんじゃない!」
「こんなことじゃ,まともな大学教育はできない」
という声が,そこかしこから出ていることは確実です.

大丈夫,それ,今でも底辺大学では普通だから.


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