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「学生用」あなたの大学は “危ない” のかもしれない

これまでに教職員用として,
「教職員用」危ない大学とはこういうところだ
「教職員用」危ない大学とはこういうところだ 其の二
「教職員用」危ない大学とはこういうところだ 其の三
を書いてきましたが,もうちょっと学生目線で,もしかすると高校生のためにもなる視点で危ない大学の特徴を紹介してみることにしました.

以下で紹介する事項への適合度が高いほど,危ない大学である可能性も高くなります.
真っ当な大学,有名大学に通っている学生だったら「そんなこと考えられない」「ウソだ.信じられない」という事項でしょうけど,危ない大学ですと有り得る話なんです.

てっきり普通の大学だと思って通っている学生諸君,以下をチェックしてみてください.



(1)運営している寮の家賃が周りの相場と一緒
大学が運営・経営している「寮」というのがあります.
その大学の学生のためを思って用意しているはずの寮ですが,その家賃とサービスが周りのアパートの相場と一緒である場合,そこは危ない大学である可能性が高くなります.
※もちろん,相応の事情があることもあるので,全てに当てはまるわけじゃないですよ.

普通,家賃が高くてもセキュリティがしっかりしているとか食事が出るとか,あとはボロボロだけど激しく家賃が安いとか,そんな感じなのが「学生寮」なんですけど・・.
その地域の相場とほとんど違いが見られない,という場合は普通に寮で儲けようとしている証拠です.

寮経営でも一儲けを企んでいる,もっと言えば,寮からでも収入を期待したいほど苦しい大学であることを示しています.

大学に近くて,管理人もいて,知り合い友達に囲まれるから,っていう理由で学生寮を選ぶ人も多いんでしょうけど,そもそも大学受験に先立って,
「その大学が運営・経営している寮を,周りの相場と比較してみる」
ことをオススメします.
その他の事項と複合的に考慮することで,危ない大学が炙り出せる可能性があります.


(2)「掃除の時間」がある
「んなアホな」と思う学生が多数派かと思いますが,危ない大学では校内で「掃除の時間」みたいなイベントが催されます.
定期的な「掃除の時間」だと当番グループを決めてたり,時には年末大掃除だとかリフレッシュなんちゃらとか言って,学生たちを巻き込んでの清掃業務が繰り広げられます.

その大学しか知らない学生たちは,他の大学での様子は知る由もないわけで.
なので,小中高の学校教育の時と同じ気分なもんだから「掃除の時間」があっても怪しまないわけです.
「自分たちの学び舎は自分たちで掃除しよう」とかなんとか言って,教育的意義があるということにしてやっています.

何の事はない.清掃業者を雇うお金を浮かすためです.

普通の大学ですと,その他の教育研究業務に忙しいので,自分たちで清掃したりすることはありません.
学生に対して清掃の指導をやってる暇があったら,もっと他にやることがあるだろ,っていう話です.
でも「実はそれが“無い”から掃除でもさせれば,もしかして教育的価値があったりするんじゃないか」という自己弁護に似た何かで誤魔化しながらやってたりします.


(3)比較的よく知っている教職員が年に5人以上辞める
5人っていうのは目安です.学生目線からすれば,大学全体を把握することは難しいでしょうから,当然,知っている教職員の数もしれたことになりますよね.
だけど,それでも約5名くらいの人たちが「あの人も今年で辞めるんだぁ」ってことになっている大学は危ない大学の可能性が高くなります.

とにかく結構な数の教職員がポンポン辞めていきます.
比較的辞めやすいのは若手(20代〜40歳くらい)の教職員ですが,ここで注目すべきは50歳〜60歳くらいの先生であっても「別の大学に移る」ということで辞めていたら要注意です.
50〜60歳くらいの先生が高頻度で辞めるということは考えにくいんですけど,こういうのって学内で干されていたり,いじめられて辞めさせられている可能性があります.

意にそぐわない教員には圧力がかかる.そういう大学であることを示しており,そういう経営を志向している大学で,まともな学術的研鑽ができるとは思えません.
結果,学生(卒業生)の質にも影響するであろうことは容易に察することができます.


(4)土曜や長期休暇中に補講のある科目が4つ以上ある
最近の大学は授業をきっちり15週やりなさい,っていうことになっています.まぁ,そりゃ当たり前なんですけど,以前の大学は比較的ここらへんがルーズだったんですよ.いえ,そのルーズさが良かったりしたんです.
ところが,今はそうではありません.15週できなかった,つまり,休講が多くなってしまった場合は「補講」をしなさいっていう文科省からのお達しがあります.

普通の大学でも「補講」はあるんですけど,危ない大学では,この「補講」がやたらと多い傾向にあります.
その目安が半期に約4つ,といったところでしょうか.

なぜ補講が多くなるのかというと,そこの教員に授業以外の業務が多い,もっと言うと,授業よりも重要と位置づけられる業務に出ていかなければならない大学だからです.
代表的なものとしては,高校訪問とか強化クラブ業務とか.つまり大学の営業です.

端的に言えば,人前ではことさら教育の重要性を説いておきながら,その実,飯の種のためにその教育を軽んじている大学だということですね.


(5)教職員がきぐるみを着て走り回っている
そんなことをしてる大学で,真っ当な大学は極めて少数です.
あっ,もちろん,きぐるみを着て走り回っている教職員本人が,好きでやってるんなら話は別ですよ.
だけど,どうも乗り気でやっているようには見えないという場合は,やらされている可能性が高いのですけど.

きぐるみを着るのは,例えばオープンキャンパスとか学園祭,その他の運動会などのスポーツイベントなどです.
とにかく「イベント」は盛り上げなければいけない.それも「ドッひゃ~」って感じのバカ騒ぎに近しい,つまりアホっぽい盛り上がりこそが良いものだ.そしてそういうのが「ウケてる」「評判が良いのだ」というおおよそ学術性の欠片もない認識から発生した現象と言えるでしょう.

ここから類推できることは,すなわち高校生や学生をバカにしているということです.
こういう盛り上がり方が皆好きなんでしょう?っていう邪な心が見えるわけです.
でも,至って “中の人” は分かっててやってることも多いのですけどね.

キャンパス内を悲痛な思いを隠しながら走り回っているきぐるみを見かけたら,その大学は危ないと言えるでしょう.


この他にも「危ない大学」についてのネタはいっぱいあるんですけど,どうしても大学を特定できてしまうことになるので,なかなか紹介するのが難しいんです.
うまいことボカせて示せるものがあれば,またご紹介したいと思います.

過去記事でも紹介したものの中から,学生でも確認しやすいものとしては,
・教職員がバスを運転している
・脈略無く様々な授業を受け持っている教員がいる(先生たちが「なんでもできる」を自慢している)
・学生にやたらと「資格」「免許」を取らせたがる
・比較的よく知っている教員を学園祭で5人以上見かける
・教職員が皆,ネクタイや校章バッジをつけている
などがあります.

もし気になるようでしたら以下をどうぞ.

こんなホームページの大学は危ない
こんな挙動の教員がいる大学は危ない
こんなパンフレットの大学は危ない
「教職員用」危ない大学とはこういうところだ
「教職員用」危ない大学とはこういうところだ 其の二
「教職員用」危ない大学とはこういうところだ 其の三

危ない大学に入学している可能性が高い場合はコレ↓
危ない大学に入学してしまったとき

危ない大学における卒論の書き方はコレ↓
危ない大学でもちゃんと卒論を書きたいとき

高校生のための記事はこちら↓
偏差値45の大学選び パート1
※パート2はまだありません.

大学教員をうまく「使う」ことを紹介したネット記事もありました.
授業が終わったら教員に質問しよう(個人ブログ)
教授と仲良くなること間違いなし!大学教授と仲良くやっていく方法9選(The Ryugaku)