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「教職員用」危ない大学とはこういうところだ 其の三

“危ない大学の教職員の人だったら分かってくれる”
そんなコンセプトで,これまでに,
「教職員用」危ない大学とはこういうところだ
「教職員用」危ない大学とはこういうところだ 其の二
と書いてきました.その第三弾です.

 
 

この手の記事では繰り返しになりますが,「危ない大学」だからと言って,そこにいる人たち皆が悪人でも怠惰というわけでもありません.
むしろ逆で,血眼になって営業活動をしていることの結果です.
今どき大学も血眼になって営業活動しろ,って世間から言われたからそうしてるだけのことで,その結果として学生(卒業生)の学術レベルを犠牲にしている,それだけのことなのです.
だから,我が子を見るような温かい目で見てあげてください.
そう言えば最近,そんな「日本の卒業生」が科学界に衝撃を与えるような事をしでかしましたが.どうかそれも温かい目で見てあげてください.

国民の利益,国益を犠牲にしてでも,国民や国の要望に答えなければならない.これは結構おもしろい状態だと私は諦観しております.

これについては「Advanced危ない大学」として論じなければいけないのですが,今回のシリーズではもっとホンワカとした(吉本新喜劇的な)ものだけ取り上げます.

では早速,
(1)きぐるみを着る
オープンキャンパスとか,運動会やら学園祭などの学内イベントとか.そんな時に「きぐるみ」を来て走り回っています.
普通の大学であっても名物教職員なんかが「本人が好きで」やってる場合はあります.これは好きにやらせとけばいいのです.
問題なのは,教職員が「きぐるみ」を「係」としてやらねばならぬ状況にあったり,「きぐるみを着て営業しなければ」と思わせるような状況にある場合です.
高校生や保護者のために申し添えておきますと,例えばオープンキャンパスなんかで「きぐるみ」が学内を走り回っていたら,その大学はパスしたほうが安全です.

(2)オープンキャンパス用の学生を躾けてる
オープンキャンパスに補助として入る学生に対し,さながらデパートの新人教育のように,対人サービスの振る舞いを教えます.コミニュケーション能力をつける教育的活動なんだ,と自分たちに言い聞かせてますが.もともと,ゼミやクラブから「優秀」「人当たりが良い」とされている人たちをピックアップするところからスタートするので,趣旨が微妙にズレてるように思います.
「躾ける」って言っても,あんまりやり過ぎると学生から「私たちは営業活動の道具なのか?」と思われかねないので,そこは微妙に自重します.そのバランス,さじ加減が難しい.
明朗闊達な学生が自然とたくさんいるように見せたいのです.というのも,高校生や保護者がオープンキャンパスでチェックしている項目,その重要なものの一つが「在学生の雰囲気・振る舞い」だとされているからです.

(3)紙幣(お札)を数える速度が教職員,皆,速い
一部の職員が,ではなく教職員,皆です.
それはもちろん,皆で手分けして札束を数える業務が頻繁にあるからです.
貨幣(コイン)の計算も超速の場合,その人はマスター・オブ・アブダイです.
断っておきますが,きな臭い業務ではありません.これ以上は言えませんが,危ない大学にいる教職員の皆様には分かってもらえるはず.

(4)夜中に招集される
理由はいろいろ.事件とかトラブルとか,新しい業務依頼とか.
理由がない,経営陣への忠臣度を試すための,まさに理不尽な場合もあります.
なんでもいいのですが,とにかく日付変更線の前後に招集されることがあります.
私としては以下の様な理由じゃないかと思っています.
幹部は経営難の打開策を練るわけですが,その会議やらミーティングなんかは夜中にまで及びます.
んで,そこで幹部たちは閃くんです.いいアイデアが.
夜中までミーティングしてるから,気分はハイになっています.俺達は学園のために,こんなに苦労しているって気持ちです.
なもんだから,「この気持ち,皆に届け!」ってことになって,「よっしゃ!今から教職員を全員集めて周知徹底だ!」とか,それが業務依頼だったら「いつやるんだ.今でしょ!」ってことになるんだと思います.

(5)ネクタイとか校章バッジの着用が義務的
事務員はまだしも,教員の服装は普通の大学であれば自由なところが多いのです.
ところが,危ない大学というのはやたらと服装に厳しくなります.
ネクタイとか教職員証,しまいにゃ校章バッジも外せない空気が漂います.命の次に大事な校章バッジを無くそうものなら,自宅をひっくり返して探しまわるハメになります.

(6)教員と職員の主従関係に極端な差がある
主観的ですけど,教員と職員の立場に差があります.どちらがどちら,ということではなく,いずれか一方が,もう片方よりも立場が猛烈に強い/弱いんです.
職員が教員をアゴで使っている大学もあれば,教員が職員を奴隷のように扱っている大学もあります.いずれにも共通しているのが,内部にいびつな構造がある「ザ・危ない大学」ということです.

(7)学内で公式に掲示されている手作りポスターがイタい
なんか多分そんな感じがします.私の過去の視察歴からすると.
普通の大学なら業者に依頼するところを自前でまかなったのでしょうが,思わず派手にしてみたところ,デザインセンスが無い,または趣旨を取り違えていてイタい物になっちゃってる,というものです.

(8)3月~4月(ところにより5月)にかけて教務が死にそうだ
これは完全に内部の人しか実感できませんので,あしからず.
危ない大学は山ほど資格関連科目を抱えています.同じ曜日の同じ時限に,“年度をまたいでも”  資格関連科目が重なることを防ぐのが教務課や担当教員の至上命題です.
でないと「資格が取れなくなったじゃないか!」と学生や保護者からクレームが舞い込みます.
「教務のパズル」と呼ばれるこの調整作業は普通の大学でもシンドいのですが,山ほど資格関連科目を抱えている危ない大学では地獄の作業になります.
教員から奴隷のように扱われている教務課であれば,死にそうになること間違いありません.

しかも,この時期は以下のことも頻発するので,さらに教務は死にそうになります.
(9)教員が年度末で突然やめる
危ない大学では,教員が突然辞めます.ギリギリまで「辞める」ということを明かしません.
なぜかというと,「辞める」と宣言した教員に対する嫌がらせが発生することが多いからです.
場合によっては,巧妙に辞めさせられている場合もあります.
すると,学内や異動先に怪文書が回ったり,学生に不穏な噂が広まったりします.
普通の大学(特に医大系)でもこういう事はあるのですが,危ない大学では凄惨なものになることが多いようです.
工作がうまくいけば(?),異動先の大学でトラブルになってしまいます.都市伝説かもしれませんが,それで赴任がオジャンになることもあるとか.
どうしてそんなことが発生するのか?
「あいつだけ逃げやがって」とか「裏切り者」とか,つまり,脱北者への個人的な妬み僻みである場合もあるのですが.
この嫌がらせは,辞める教員本人への不利益を目的としたものではありません(実際,不利益になるけど).
目的は “みせしめ” だと思われます.
「うちの大学を辞めると,こういう目に合うぞ」
という事を見せつけること.そして,その嫌がらせを教職員に “させる” ことで,支配層への忠誠を高めようとするからです.

 
 


学生に向けた記事としては,
があります.

危ない大学に奉職してしまった場合の対処法を記事にしていますので,そちらもどうぞ.
危ない大学に奉職してしまったとき「スパイ対策法」
危ない大学に奉職してしまったとき「イベント企画対策」
危ない大学に奉職してしまったとき「高校訪問対策」
危ない大学に奉職してしまったとき「教員評価制度対策」
危ない大学に奉職してしまったとき「新学部・学科名の候補を出せと言われたとき対策」
危ない大学に奉職してしまったとき「授業評価アンケート対策」
危ない大学に奉職してしまったとき「本気の高校訪問対策」

危ない大学でもなんでもいいから,まずは大学に奉職したいという人には,
大学教員になる方法
大学教員になる方法2
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